カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

下から横からか議論は、考えたらすぐわかる   打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?

2018-10-19 | 映画

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?/岩井俊二監督

 テレビ番組用に作られた作品らしい。後にアニメ映画にもなっているが、観たのは古い実写版。14歳の奥菜恵が出ている。
 クラスにいる美少女に男の達は憧れている。親友もいつか告白すると言っている。水泳の勝負の審判を、この子がしてくれる。アクシデントがあって大差がついて、告白すると言っていた方が勝つ。彼に対して彼女は、一緒に花火に行こうと誘う。この男は様子がおかしくなる。そうして男の子たちがみんなで花火に行こうと約束していた方に、テンション高く参加してしまう。
 もう一つ話があって、とり残された少女のことを知って、負けた方の少年は彼女と駆け落ちのまねごとのようなことに付き合う。小さな恋のメロディである。しかしながら少女の方は怖くなったのか、逃避行は止めて帰ってしまう。
 一緒に逃げるのは誰でも良かったのか? これはある意味ではそうで、ある意味では違ったかもしれない。それで少年たちは翻弄される訳だ。そうしてこれは恋なのかというと、単に親への反抗なのだろうとも思う。少年たちは振り回される訳だ。結局彼女は立ち直ったのかというと、たぶんこれで立ち直れるのだろう。しかし、少年たちには傷が残るわけだ。激しい夏の思いなのだが、まったく届くことは無い。それでいてその後の一生に何らかの影響があるわけだ。
 岩井監督の視線というのは独特なのだが、いわゆる正直でもある。架空の夢のような話しながら、なんだか体験したことがあるような感覚にもなる。これって出演していた親たちがみたら、なんか変な気分になるんじゃなかろうか。
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