ミニマル・ミュージック

2018-07-23 | 【断想】音楽
 スティーヴ・ライヒ(1936- )は、アメリカの現代音楽家。
 1871年に作られた「ドラミング」を聴く。グラモフォン盤。
 4つのパートで出来ていて、ひとつめのパートは全部、2、3、4のパートは、出だし部分を聴いた。
 「ドラミング」は、ミニマル・ミュージック(反復音楽)の古典的傑作と言われている。
 この作品では、反復に変化を与えようとしている。4つのパートの音はそれぞれ違うし、ひとつのパートの中でも、同じ音でもそれなりの変化はあるが、単調な繰り返しに違いはない。。
 何故、こんな音楽かというと、〈起伏する音のドラマ〉(従来の音楽)を否定するためだそうだ。そして、単調な反復を通じて、人をして、瞑想状態にもっていき、宗教的といえる無の境地に誘うと言うわけである。
 さて、そんな意図は、目的を達成できるであろうか。
 従来の音楽の否定を、そんな方法でやることに意味があるのだろうか。
 フランス人のグラスも同じミニマル・ミュージックの音楽家らしい。
 以前、時折、聴いたが覚えていない。

「ロミオとジュリエット」

2018-07-23 | 【断想】音楽
 プロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」を聴いた。
 このバレエは、全3幕52曲で出来ている。
 聴いたのは、抜粋盤で24曲。
 《ヂュトワ指揮/モントリオール交響楽団/DECCA》で。
 普通にすらっと聴ける音楽である。
 うまいなあと、押しつけがましくない才を感じる。
 耳になじみ愉しい。
 矢野暢氏は、プロコフィエフには、「大衆への奉仕」と言うスタンスが見られると語っていた(20世紀の音楽・音楽之友社)。これは、褒め言葉ではない。
 同時代のストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチを強烈に意識していたプロコフィエフがいる。ストラヴィンスキーやショスタコーヴィチは、自分の信じるとこをひたすら走ったが、プロコフィエフは才能にあふれ、器用であったがゆえか、他を意識していた。
 ストラヴィンスキーやショスタコーヴィチに較べると本質的に明るい。それだけで、走った方が、気分がよかったろうに。


「古典交響曲」

2018-07-23 | 【断想】音楽
 セルゲイ・セルゲイエヴィチ・プロコフィエフ(1891-1953)の26歳の作品。
 「古典交響曲ニ長調」をバーンスタイン指揮、ニューヨーク交響楽団CBS盤で聴く。
 プロコフィエフは、この曲について、「ハイドンが現代に生きていたら書いたであろうような作品」にしたいと語ったそうだ。
 確かに、ハイドン的な明るさ、躍動感に満ちている。さらに、スピード感、現代的な音のきらめきがあって、親しみを持てる曲である。
 かつて、この曲を聴いたときも、同じような印象をもったことを思い出した。

かがやけるショパン

2018-07-23 | 【断想】音楽
 ショパンの「ピアノソナタ第3番ロ短調58」(4楽章)。
 第2番よりまとまりがあり、ショパンのよさが集約されている作品、
 ロマン派のピアノソナタの中で、一際燦然と輝く作品、そのようにいわれる。
 聴いている途中、ショパンが、「人がもっと、やさしく、のびやかに生きられたらいいのに」と語っているように感じた。
 アルゲリッチのピアノで聴いた。グラモフォン盤。

ラローチャの“ガスパール”

2018-07-23 | 【断想】音楽
 ラヴェルのピアノ曲「夜のガスパール」(3曲)。
 アリシサ・ラローチャのピアノで聴く。
 ラヴェルやファリャの曲を弾くラローチャ、とても好きだ。
 オンディーヌ あなたは妖精ですか
        水の精なのですね
        美しい方
        残念ですけどご一緒できないわ
 絞首台    絞首台にぶら下がっている方
        誰かしら
        どうしてそんなことになったの
        お城の鐘が鳴ってるわ
        あなたには聞こえるのかしら
 スカルボ   また来たのね
        おもしろことありませんことよ
        自分の泣き声にうるさいって言ったってねえ
        だだっ子さん
        今日はもうおしまいね

トルストイの涙

2018-07-23 | 【断想】音楽
 チャイコフスキーの「弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11」。
 4楽章からなる曲である。
 その第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」の人気が高い。
 トルストイが感動のあまり涙したとのことである。
 そんなこともあって、この部分だけが演奏されるケースも多い。
 ロシアのウクライナ地方の民謡からとった旋律、チェロをバックにヴァイオリンが奏でる旋律が素晴らしいと言われる。
 やさしい旋律が、寄せては返す渚の波ように繰り返される。
 あの旋律に郷愁などを感じる人にとっては、胸をしめつけられるものであろう。
 ガブリエリ弦楽四重奏団の演奏で聴く。DECCA盤。