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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

全身麻酔での陰部縫合

2017-06-28 | 繁殖学・産科学

疝痛続きで忙しい日に、

「今日か明日、陰部縫合してくれませんか?」

もう3年不受胎の繁殖雌馬。

おもいっきり蹴る馬で、立位ではとても陰部縫合できない、とのこと。

覚醒室で尻尾を吊って起立介助するのも危ない、とのことなので、屋外で草の上で全身麻酔することになった。

プロポフォールを使った静脈麻酔なので、良好な覚醒が期待できる。

陰部を奥まで切開し、3層に連続縫合した。

名血でも、いつまでも不受胎では置いてもらえないだろう。

馬も、命がけだ。

                         ///////////////

しばらく雨降ってない。

 



6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (はとぽっけ)
2017-06-28 07:51:56
 蹴る馬と治療前に教えてもらえてよかったですね。競走馬も恋をして妊娠、出産したいのでしょか?クローンや人工授精は認められていないのでしたね。
 右巻きサッポロマイマイ?エゾマイマイがドサンコでサッポロマイマイはシュッとしていてサラブレットと評した方が。
 牧草狩りが盛んな時期ですね。忙しくても変調があれば、早く気づいてあげてほしいです。
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Unknown (piebald)
2017-06-28 08:57:50
思いっきり蹴る。相手は人間だけですよね?
彼を蹴ったらいけませんね。

草上のピクニックならぬ、草上の手術。雨じゃなくて良かったですね。

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>はとぽっけさん (hig)
2017-06-28 19:20:44
危ない馬だそうです。種付けは大人しいのでしょうが、本気で蹴るのだそうです。

きれいなデンデンムシでした。
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>piebaldさん (hig)
2017-06-28 19:22:14
疝痛や骨折や関節鏡手術が続いていると、去勢や陰部縫合は気休めになります。いい天気で、外で仕事するのは楽しいです。
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Unknown (オフリー)
2017-06-29 20:18:08
楽しいと言っても、かなり無理な姿勢での手術ですよね。
本当にお疲れ様です。
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>オフリーさん (hig)
2017-06-30 03:38:27
お気遣いありがとうございます。
まあ、短時間の切開・縫合ですので、腰も頚も大丈夫でした。乾いた草は、膝にも優しかったです。今年は、まだアブも少なくて良かったです。
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