黄粱一炊の夢

2015年4月16日
黄粱一炊の夢

01
久しぶりに岩波ジュニア新書で 『故事成句でたどる楽しい中国史』 という本を買ってみた。山田風太郎 『あと千回の晩飯』 の中に黄粱(こうりょう)一炊の夢という言葉があり、こういう故事成語を生んだ中国の歴史ってやっぱりすごいと感心するからだ。

02
中国人などとくくり得ないものをひとくくりにして民族主義的にとらえるから、ただやかましくて気障りな隣人という見方をしてしまいがちなのであり、こういうありがたい文藝的産物を膨大に生み出し得た土壌の堆積は驚嘆に値する。

|六義園内の山柿|


03
故事成語事典が欲しかったのだけれど電子書籍化されたものが見当たらないのと、辞書なら既にネット上で参照可能なので、読み物風の本を買ってみた。岩波ジュニア新書は大好きなシリーズだ。どうして岩田靖夫 『ヨーロッパ思想入門』 は名著なのに電子書籍化されていないのだろう(2015/04/16現在)。


04
『故事成句でたどる楽しい中国史』 の著者井波律子が富山県高岡市出身であることにもちょっと驚いたが、静岡県清水市出身の清水さんに深い意味がない程度の偶然かもしれない。偶然じゃなくても苗字と地名の一致など日本の歴史の中では浅い必然にすぎないのだけれど。

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