ライダースナック


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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テレビで最初の仮面ライダーが放映されたのは、僕が小学生の時であった。
学校では大ブームになった。
「変身!」と言いながら腕を回すスタイルは、子供たちの中で定番のポーズとなった。

子供の頃の写真を見ると、自分もパンタロンを履いてそれをやっているものがある。
その写真はなぜか人に見せるとすごく受ける(笑)
もっとも今は五十肩で、ちょっとあの体勢は辛いのだが・・・

当時カルビーから仮面ライダースナックというお菓子が出た。
番組とともに、そのスナックの人気にも火が付いた。
おまけとして付いてくるライダーカード目当てで、子供たちが先を競って買ったのだ。
登場するライダーやショッカーの怪人たちの図鑑になっているカードで、ラッキーカードが入っていると、カードを収納するアルバムが貰える。

スナック自体は少し甘い中途半端な味のもので、同社のかっぱえびせんの方が好評であった。
しかしおまけのカード欲しさで、子供たちの間ではライダースナックが爆発的なブームとなった。
何でも当時の男子児童一人当たりが85袋も買った計算になるというから、とんでもない数量が売れたのだ。
当時は子供の数も今よりずっと多く、僕の通った小学校では、一学年に3百数十名の児童がいた。

ご存知かと思うが、カードだけ手に入れて、本体のスナックはそのままゴミ箱に捨ててしまう・・という行動に走る子供が出てきた。
食べ物を粗末にする行為として社会問題にもなった。
まあ、子供は正直なので、それほど美味しいと思えなかったスナックには、あまり価値を見出さなかったのだろう。
かっぱえびせんに比べて、何となくぱっとしない味だったので、カードが重要でスナックはおまけとして適当に作っているのかな・・と子供ながらに考えたほどだ。

それにしても、何かを収集したがるという、人の心理を上手くついた商売である。
子供たちは競ってカードを収集して、学校ではアルバムに入れたカードを誇らしげに見せ合っていた。
持っているカードの枚数によって、序列のようなものまで出来ていた。
レアなアイテムの情報にも敏感で、誰がどのカードを持っているとか噂していた。

では収集癖のある僕はどうしていたかと言うと、実はけっこう冷めて見ていた(笑)
実際カードは1枚も持っていなかった。
ライダースナックは食べたことがあるが、人からもらって食べたのであって、自分で買った記憶は無い。
皆が見せ合っているのを、横で見ていただけだ。

どうも僕には、人と合わせて同じことをやろう・・という気持ちが希薄なようだ。
それどころか、人がやっているなら、自分はやらない・・・となってしまう。
協調性に欠けているのだ。

皆が興味を示さないものを好み、誰もが集めるようなものには最初から近寄らない。
仲良く一緒に・・という考え方に合わせられないのだ。
それが子供の頃から一貫していることに、今になって気付いて驚いている(笑)

ところで話は変わるが、五十肩防止の運動として「ライダー変身体操」というのはどうだろう。
「レッツゴー!!ライダーキック」の歌に合わせて・・・
僕は絶対やらないけどね(笑)
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