ダナーフィールド


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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ダナーフィールド。
サイズは7H。
色はダークブラウン/ベージュ。



ダナーには有名なダナーライトがある。
ご存じかと思うが、1979年に登場した、世界で初めてゴアテックスを靴に搭載した名作ブーツである。
愛用者の方も多いのではないか。

そのコストダウンモデルとして、2018年に突然発売されたのがダナーフィールドだ。
何と価格がダナーライトの半額以下であった。

パッと見、区別がつかないほど、外観はよく似ている。
しかしこの価格差を見ると、その分どこかで相当性能を落としているはずだ・・と誰もが考えた。
ところが品質は決して悪くなく、機能面でもあまり変わらない・・・という評価が、購入者から聞こえてきた。

ここまでコストダウンできた最大の要因は、製造国を米国からベトナムに移したことだという。
さらに原材料も現地で調達したものに変更になっている。
それでも半額以下というのは、異常なほど安いと言っていい。

ベトナムは多くのメーカーの靴を作っており、実は技術的にはかなり高いという。
もう少し高い価格設定にしても良かったのでは・・と思ったが、確かに半額で出すことのインパクトは大きい。
革製品が全般に高騰し、若いユーザーに手の出しづらい価格にシフトしてしまったので、メーカーとしても、より広い層に製品のよさを知ってもらうために付けた戦略的な価格なのだろう。
とは言え、やはり赤字に近い状況だったようで、この資材高騰で9月に価格を改訂し数千円値上げされた。(まあ、それでも十分に安いが・・・)

僕はダナー製品との付き合いは長く、最初に買ったのは独身の頃で、かれこれ30年も昔の話である。
2013年12月12日の日記
いまだに何の問題も無く履けるのだから、耐久性はかなり高いと言える。
しかも当時の革なので、品質的には現在の製品より明らかに上である。
その後2017年にはマウンテンパスも購入し、今でも雨の日専用のブーツとして愛用している。
2017年12月5日の日記

しかし定番のダナーライトには、何故か手を出さなかった。
もう少しで買う・・というところまで何度か行ったのだが(笑)、結局購入には至らなかった。
同じブーツ好きでも、僕の場合は革靴の分野から来ており、アウトドア系のダナーの製品とは、方向性が少し違ったのだろう。

しかしダナーフィールドの価格であれば、試しに買ってみようかな・・という気持ちにもなる。
今後さらに値上がりしそうな噂もあり、それならと今回導入に踏み切ったわけである。
ダナーフィールドローという短靴バージョンもあり、そちらも人気らしいが、悩んだ末に本来のブーツの方にした。
ちょうど季節的にも秋が近付き、お店にブーツ版が入荷したところだった。



色はダークブラウンのツートンにした。
現在標準モデルはブラックとブラウン2種の3色が用意されている。
ダークブラウンの場合は、中央のナイロンの部分が皮の部分より明るくなり、その組み合わせが気に入った。
無難にオールブラックも考えたが、黒いブーツは他にもいろいろ持っているので、今回はダナーらしい色を選んでみた。

お店でサイズ7Hを試着したところ、足が型に入れたようにすっぽりとはまり込んだ。
まあ、この手の靴は往々にして履いた時にそういう感触があるのだが・・・
足先に空間はあるので(ダナーライトよりトゥが長めでスマートな外観になっている)履けないわけではないが、ちょっと革靴のようなタイト気味のフィット感だ。
ブーツとしてはどうかな・・と思ったが、このサイズがベスト・・と言うお店の人のアドバイスを信じることにした。
長く履いて、足に馴染んでいくことも想定した意見であろう。

過去の例から言って、ダナーの靴は形状が必ずしも自分の足に合っていない。
歩き始めて最初のうちは少し違和感があるのだが、しばらく使うとフィットしてきて気にならなくなる。
恐らくこのダナーフィールドもそのパターンだろう。

家でしばらく眺めていたが、物としてキッチリ作られており、品質が細部まで安定しているのが伝わってくる。
なるほどこれなら熱烈なファンがいるのも分かる。
早速メンテ用品を引っ張り出して、玄関でブラシをかけたりオイルを入れたりしている。
まだ新しくてピカピカの1年生みたいだが、早く貫禄のあるカッコいい外観に成長して欲しいものだ。
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