乗り換え


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

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ニコン、キヤノンがフルサイズのミラーレスカメラを発売し、その話題をあちこちで見かける。
多くは各製品をテストして性能差をレポートするものだ。
どの製品が一番優れているか・・という内容の記事である。

当然ユーザーがそれを知りたがっているから書くのであろう。
しかし個人的には今ひとつピンとこない。
僕の場合、どのような記事を読んだところで、他のメーカーに移ることはまず無いからだ。

僕がニコンを選んだのは、高校生の時に当時出たばかりのF3を父親に買ってもらった時だ。
つまり40年近くも前のことになる。
それ以来ずっとニコンを使い続けてきた。
それが今更他のメーカーに替えるだろうか(笑)

もちろん途中で他社の製品も購入したことはある。
思い出すだけでも、35ミリではライカMやコンタックスなどを買ったし、中判ではハッセルブラッド、ゼンザブロニカ、フジの6x8なども購入した。
デジタルになってからもライカ、シグマ、フジなどニコン以外の会社のカメラを購入し、ここに載せる写真ももっぱらそれらで撮っていた期間がある。
しかし基本はあくまでニコンであり、そこから離れる気はまったく無かった。

ミラーレスに関しては、先行するソニーが発売して既にかなり経つが、その間そちらを買う気はまったくなく、ただニコンから出るのを待っていた。
D850の性能が十分だったこともあるが、ミラーレスも待っていれば必ずニコンがそれなりのものを作るだろうと思っていた。
実際同社はこの40年間ずっとこちらの期待に応えてくれた。
だから長年のニコンユーザーとしては、ただニコンの出す新製品を待っていればいいのだ。

もちろん機械の性能がそのままお金につながるプロの場合は、そんな悠長なことは言っていられない。
必要ならば思い切ってメーカーを変更して、一式すべて買い換えることもあるだろう。
しかし一般のアマチュアカメラマンが、そう簡単にホイホイと別の会社に乗り換えるものなのだろうか。
レンズや周辺機器といった資産のことを考えても、買い換えること自体が大きなロスにつながると思うのだが・・・

写真の場合、カメラの性能はひとつの要素に過ぎず、写真を撮るという行為は自分でやらなければならない。
いくら機械が優れていても、使いこなすのはユーザーであり、その性能を使い切るのはけっこう大変だと思う。
逆に少々の性能的な優劣で大きな差がつくことも少ないだろう。
多くのアマチュアにとって、実はカメラなんてどれを使っても大差ない・・というのが実情なのではないか。
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