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D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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自分のブログを毎日更新していると言ったら、デザイナーから驚かれた。
本当にビックリしている様子であった。
まあ、ずいぶん暇なんですね・・という意味かもしれないが(笑)



ドウカルスの55047M・スタッグ・ネロ(多分、黒い鹿革の意)。
サイズは40。

イタリア製のジップアップ・ブーツである。
「ドゥーカルス」とか「デュカルス」とか表記される場合もある。
定価は意外に高いのだが、お店でかなり安く売られていた。
それで買ってみたのだが、家に帰って調べてみたら、どうもこのブランドの靴はあちこちで安く売っているようだ(笑)
定価自体が、最初から高めに設定されているのかもしれない。

1973年創業のイタリア・マルケ州の靴メーカーだそうで、ネットでも様々なモデルが売られている。
ところが、ことこのモデルに関しては情報が少ない。
店頭で気に入って買ってはみたものの、検索しても日本国内でこのモデルについて詳しく載せているサイトがみつからない。
唯一ロシア語のサイトが引っかかるので、あちらでも売られているようだ。
寒冷地でも通用する暖かさ・・ということだろうか(笑)

表面の革は、どうやら鹿革らしい。
よくあるカーフの型押しではない。
最初に見た時に、このシボの入ったしなやかな革が目に留まった。
その質感が大いに気に入ってしまったのだ。

この靴は、いわゆるセメント製法で作られている。
いつものグッドイヤー・ウェルト製法ではなく、ソールは単純に強力な接着剤で固定されているだけである。
要するに大量生産される普通の靴と同じである。
そのため驚くほど軽く出来ている。

この製法は、一般にもっとも安価な靴に使われる。
そのため、アッパーの素材も安いものと組み合わされる場合が多い。
それをあえて高級な素材で作り上げるのが、この会社の特徴だという。
そのアンバランスさがユニークである。
ソールとのつなぎ目にジッパー状の飾りをつけているのも、ちょっとお洒落でイタリアらしい。

通常この製法はソール交換が出来ず、使い捨てになってしまう。
(ただしこの靴に関しては、ミシンで縫い付ける形で交換は可能と言われた)
使ってみると、セメント製法ならではの軽快さというものも確かにある。
それを生かして他にない製品を作ろうという意図で、あえて採用しているのだろう。



内部は、ご覧のように全面にファーが貼られている。
何かと問題になっているリアルファーのようだ。
暖かいわけである。
アッパーもライニングも特別な素材で、非常に贅沢な作りになっている。

店頭で試着させてもらい、サイズは40を選んだ。
日本サイズでは25くらいだろうか。
厚めの靴下を履いていたが、足を入れるとピタリとはまり込む。
素材が柔らかいため、吸い付くような履き心地である。
もっともこの暖かさでは、靴下は薄いもので十分かもしれない。

グッドイヤー・ウェルト製法の靴とは、まるで違うもの・・と言っていいだろう。
室内履きのように軽くて、靴を履いているという重みがほとんど感じられない。
こう軽いと、かえって足を上げるのに労力がいる。
しばらく重量級の靴ばかり履いていたので、少々面食らった。

本格的な作りの重厚な紳士靴ではなく、ファッション性を重視したお洒落な靴である。
僕の足の形がよくないので、履くと少し膨らんで形が崩れるが、横から見るとスマートで抜群にカッコいい。
アッパーの素材がいいので、高級なブランドバッグのような存在感がある。
それでいて履き心地は快適で驚くほど軽い。
たまには、こういう靴も面白い。

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