尋問


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

大きな写真

那須には当然カメラを持って行ったのだが、今回はいまいち不調であまり撮らなかった。
行く途中、真っ暗な場所で車を停めて、お化けが出そうな中で風景を撮影したりした。

翌日は朝早く目覚ましで起きて、裏山のあたりを少しうろついてみた。
途中、畑に行く農家のおばさんとすれ違った。
暗がりで三脚を立てている僕の姿を見て、そんなところに人がいるとは思っていなかったらしく、かなりビックリしていた。
そして例によって不審尋問が始まった(笑)

お早いですね・・という挨拶から始まり、どこから来たのか、どこの家に泊まっているのか・・など次々と質問を受けた。
僕の方もなるべくにこやかに話し、そこの○○家のものです・・と答えたが、この辺りの人は皆同じ姓なので、屋号で○○屋のものですと言いなおした。
そうですか・・ということで、その場は別れた。

しかしそれでは納得できなかったらしく、しばらくして作物を手に山を下ってきたおばさんから、再度尋問を受けた。
今度はわかりやすく、○○の夫ですと、Mrs.COLKIDの名前を出して明確に答えた。
するとやっと理解できたようで、「ああ、○○さんのところの○○ちゃんの旦那さんけぇ・・写真が好きですぐに山に行ってしまうという・・」
とそこまで言い、僕がまさにカメラを持って山にいることに気付き、おばさんは少しばつが悪そうに笑った。

その後、田んぼの方で写真を撮っていると、あぜ道を向こうから自転車を押してくるおばさんが見えた。
てっきり先ほどのおばさんかと思っていたら、近付いてくると違う人である。
そのおばさんも、僕を見るなり尋問を開始した。

今度は最初から身元を明瞭に述べたところ、少し訝しんでいたおばさんの表情が、ほっとしたように明るくなった。
「ああ、あの写真が好きでいつも撮っているという・・」と言い、やはり僕のカメラを見て納得したように笑った。
身内とわかり、気を許したようだ。
周りを見回して、ここは都会と違って山ばっかりでしょうに・・などと言い、家にもぜひ遊びに来て欲しいと言われた。

その後、Mrs.COLKIDと義父の三人で、山の方にあるお寺に墓参りにでかけた。
お盆に来ることができなかったので、墓参りをすることが、今回の旅行の第一の目的だったのだ。

帰りに、近所にある雑貨屋のご主人と、義父が立ち話を始めた。
ご主人は、Mrs.COLKIDのことも最初はわからず、義父から娘だと聞いて驚いていた。
子供の頃の印象しか持っていなかったらしい。

では、こちらは・・と僕の方を見た。
「○○の夫です。よろしくお願いします」
「ああ、あの写真が好きという・・・」
ご主人はすぐにそう答えた。

もうすでに僕のことは知れ渡っているようだ(笑)
東京から来た写真好きのちょっと風変わりな男性・・というイメージは、かえって都合がいいかもしれない。
それにしてもここでは、写真を撮る人がそんなに珍しいのだろうか・・と少し思った(笑)
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