<3338> 奈良県のレッドデータブックの花たち (29) ウチョウラン (羽蝶蘭) ラン科
[別名] イワラン、アリマラン (兵庫県有馬に自生するため)。
[学名] Ponerorchis graminifolia
[奈良県のカテゴリー] 絶滅寸前種 (環境省::絶滅危惧Ⅱ類・旧絶滅危惧種)
[特徴] 山地や渓谷の崖地や岩場に生えるランの仲間の多年草で、球形の根塊を有し、茎は斜めに立ち上がることが多く、草丈は10~20センチ。葉は長さが10センチほどの広線形で、2~3個が茎の片側につく。花期は6~8月で、茎の上部に紅紫色の花を葉と同じ向きにつける。花の色は白色や青味の勝ったものなどが変化が見られる。花は直径1センチ前後、唇弁がほかの弁より大きく、3深裂し、濃い紋様が入る。また、花には1.5センチほどの長い距がある。
[分布] 本州の関東地方以西、四国、九州。国外では朝鮮半島。
[県内分布] 川上村、天川村、上北山村、下北山村。
[記事] 一時期、観賞ブームが起き、見つけ次第掘り取られ、全国的に激減した。今では人目に届かないところでわずかばかり生育している状態で、奈良県では絶滅寸前種に指定されている。全国的にも減少が著しく、環境省も注視している。写真は天川村(なお、写真の花は自生にしては花つきがよ過ぎる感がるので、補植された植栽起源のものかも知れないが、はっきりしない)。
山野を歩いて
草木の花に出会う
そして その花を愛で
その花に思いを寄せる
この一時の楽しさ
ことに見知らぬ花に
出会うと 心が騒ぐ
なぜか 不思議だ
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