大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2022年03月27日 | 写詩・写歌・写俳

<3721> 野鳥百態(44)  換 羽

            生きものは自らが接する環境に適応する努力を重ねながら生きている

    野鳥たちが見せる換羽による羽毛の更新もその一端と見なせるだろう

  鳥は羽毛に被われている。この羽毛は自身の保温と保護、それに、美しく見せたり、強く見せたりするなどの役目を担い、ほとんど常に身に纏い暮らしている。この羽毛は成長並びに季節によってその一部または全部が抜け替わり、生え替わる、所謂、更新が行われるようになっている。この羽毛の生え替わりは鳥によってさまざまで一定しないようであるが、これを換羽(かんう)という。

                  

 季節によるこの換羽では、春夏の夏羽と秋冬の冬羽があるようで、春夏秋冬の四季の中で、年に二回行われるということになるのだろう。もっとも換羽は一定せず、間隔が長い鳥もいるようである。どちらにしても換羽による羽毛の更新は鳥たちにとって欠かせないもので、これによって鳥たちは自らの身をよく保ち暮らしているということになる。

 ここではアオサギの冬と夏の姿を写真で見てみたいと思う。よくはわからないが、冬の姿は冬羽なのだろう。左の写真は一月二十七日の寒中の撮影。寒い日で、まんまるに膨れ上って寒さの中に蹲っていた。一方、右の写真は六月八日に撮影したもので、こちらは蒸し暑い日だった。翼を半開きにして、その身は直立し、暑さを凌いる感があった。隣の葦原では頻りにオオヨシキリが囀っていた。多分、纏っているのは夏羽だろう、黒い頭上の飾り羽の冠毛が少し見える。 写真はアオサギの冬の姿(左)と夏の姿(右)。