<1268> 黄 砂
黄砂にて 朝より霞む 青垣の 覚束なくも 見ゆる山並
本格的な春の先触れであろうか。今日は黄砂の予報通り、ほぼ全国的に黄砂現象が見られたようである。奈良盆地の大和地方でも朝から黄砂に霞み、終日、青垣の山並が見えないほどの状態だった。近辺ではこのところの暖かさに梅の花がそこここで見られるようになった。黄砂は昔と異なり、人体によくない物質を含む公害の意味合いをもって注意喚起されているが、何しろ発生の源が中国であるので、日本にはどうすることも出来ないところがある。
この公害物質を含む黄砂については、中国の観光客が見せる爆買にも連動していると思われるのであるが、これは中国自身がもっと深刻に考えなくてはならないことである。私たちには、黄砂が春を告げる風情に違和なく浸れるような昔に返して欲しいところである。そのようになれば、中国にとってもハッピーなことだと思うのであるが、その対策がなされずにあるというのはどうしてなのだろうか。中国人観光客による爆買のことについては後日機会があったら触れてみたいと思う。 写真は黄砂に霞む青垣の山並と咲き出した白梅。