4ヶ月という長きにわたり、お泊りくださっていたお客様の仕事がようやく終わり、私もたいしたミスもなくやり遂げ、ここのところのんびりとすごしていた。ところが、緊張の糸が緩みすぎてとんでもない失敗をしてしまった。
昨夜のお客様は、お遍路さん4人と、夫の高校時代の野球部の先輩、Fさんの5人だった。Fさんは、今は高松に住んでおいでで、たまに観音寺で飲んで、うちにお泊りになる。ゆうべも10時ごろ帰るとおっしゃって出て行かれた。お遍路さんも寝静まり、夫が9時ごろには玄関の鍵をしめていた。今日はいつになく戸締りが早いなあとおもっただけで、Fさんを締め出したことにきずいていなかった。夫も私もFさんのことをすっかり忘れていた。思い出したのは翌日、つまり今朝5時半だった。玄関の靴を並べていて、
「あれ?靴がひとりぶん足りない!」
とんでもない旅館だ、お客様を締め出すなんて。急いで駐車場のFさんの車を見に行くと、人はいなかった。どこかよそに泊まってくれてたらいいんだけど。6時ごろFさんが入ってこられたので、即、謝った。
「ゆうべは11時に帰ったけれど、閉まっていたから車で寝た。朝4時ごろ目が覚めたので散歩してた」
とおっしゃる。駐車料金だけでもと、財布からお金を出そうとなさるので、なんとかおしきって引っ込めていただいた。温和な方なので叱られずにすんだ。
10年前にもお客様を締め出したことがあった。ゴールデンウィークに観光に来ていた人で、私はあまりに仕事が忙しくてこの方のことをすっかり忘れていた。朝おもどりになられて、めちゃくちゃおこられた。ま、当然だろう。
人間、たまにはとんでもないミスをおかす。人命に関わるほどの事でなくよかったと思って、繰り返さないようにしよう。といっても2度やってしまったんだが・・・。
路傍で見つけたユキモチソウ
どうぞ、誰にも盗られずいきのびておくれよ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます