日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

石鎚、今宮道

2007-10-18 10:09:04 | インポート

 7月に、河口から横峰寺まで歩いた。その続きで、今度は河口から成就社まで歩くことにした。先日横峰寺で心霊現象に遭ったお遍路さんは、この道は問題ないとおっしゃっていたので、迷うことはないだろう。

100_0395 車道わきに登山口を示す看板があり、10分ほど登ると小さなお堂がある。あの幽霊のはなしを聞いてからは、薄暗い森はどうも気味が悪い。以前は、山で一人歩きをするとき、何が怖いかというと、ヒトだった。この頃は、マムシが怖くなった。地面に落ちている木の枝や蔓がやたらと蛇にみえて、ドキッとする。しかしこれからの恐怖の対象はおばけになりそうだ。薄暗いお堂に一礼してさっさと通り過ぎる。

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40分くらい歩いたところで車道にでる。日陰のない道をすこし歩いて山道にはいる。また林道にでる。結局のところ2回車道を歩くことになる。道案内はちゃんとあるから見落とさないように。100_0397

集落跡の廃屋が数軒、まどそれほどいたんでいないようにみえる。植林の中の、ジメジメと日当たりの悪いところに捨て置かれている。住人は便利のいいところに出て行ったのだろう。

100_0398 途中の見所、杉の大木

 コースタイム3時間、急な傾斜はなく、たらたらと登る。ザワーッという音が聞こえた。鳥?? 「オオッー! ナント、自転車!」 前方のカーブの陰から突如自転車が現れた。男の子がマウンテンバイクにのって下ってきたのだ。いそいで斜面にへばりついて除けた。向こうも驚いたろう、急停車して、降りて歩いて通過した。すれ違ってからは、また跨って走り去って行った。カーブで出会い頭、衝突、という事態にはならなかったが、あちらさんはスピードを出している。この山の中で事故ったりしたらどうなるだろう。以前にも夜明峠付近で自転車の若い子を見た。石鎚は、比較的急登の箇所が少なし、道が整備されているから、自転車で走りやすいのかな。ちょっと危ないね。

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登山道の沿って、コンクリートの電柱がずっと立っている。四国電力がちゃんと道を整備してくれるだろう。行き着いたところは初心者用のスキー場だった。今日、お遍路さんがひとりおいでることになったので、急ぎ駆け下りた。


久万に遍路宿開業!

2007-10-13 14:45:51 | インポート

 といっても、うちの支店ではありません。何度かお泊りになった方が、いよいよ愛媛の久万で遍路宿を開業するはこびとなりました。

 2年ほど前、手ごろな物件が久万でみつかったので、退職を決意し、宿屋を営む旨、報告にいらっしゃった。これから1年間、蕎麦うちや旅館業の修行をすると言ってた。

 そのお宿の紹介をしよう。 

お名前  遍路宿 桃李庵      庵主 久万五郎

住所   791-1204  愛媛県久万高原町東明神唐子685

電話   0892-21-1075 

客室8部屋、2食付 6000円  場所は44番大宝寺から国道33号線を松山方面に6キロ、国道をそれて右折の遍路道を200メートル入ったところ 

 この方、本名は田中さんとおっしゃって、いかにも野山で遊ぶのが好きそうな、ユニークな雰囲気の人だ。久万の山や川で調達した食材が、お膳に並ぶのだろう。私はこういうのが好みだから、なによりのご馳走と思う。ご自身も歩き遍路をされているから、きっと食後はその話題で盛り上がるだろう。と、お人柄から想像したのだが・・・。

 あちら方面の山へ行くときに、是非泊めていただきたいなあ。

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太興寺から観音寺までの遍路道

春は菜の花畑だったが、今はコスモスが満開

 この間、岡山の郵便局にお勤めの方から電話があった。年賀状の予約のことだった。おお、もうそんな時期か! 月日の経つの、速いこと。それはさておき、なぜ岡山から? この方、お遍路のときとまった宿からの年賀状を参考に予約をとっているらしい。毎年、私は、1年間の遍路のお客様に、お礼の賀状を出している。どちらの郵便局から買っても問題ないので、その方にお願いした。11月に届けてくださるそうだ。わざわざでは、申し訳なくおもうが、たくさん予約がとれたらいいけど。これも民営化の影響かな。年賀状販売も競争だ。

 

 素泊まりのお客様によくご紹介する、近所の製麺所、岩田屋さんが今年いっぱい、うどんを食べるほうは休業するという情報がはいった。朝5時半から、150円でたべさせてくれるお店だ。おばちゃんが病気なのだそうだ。今日、お遍路さんに、是非食べていらっしゃい、とお勧めした。そしたら、お遍路さんから、「お休みですよ」と知らせてくれた。はやくわかってよかった。お遍路さん楽しみにしてたろうから、お腹すいただろうなあ。ごめんなさいね。


横峰寺の幽霊

2007-10-09 23:14:15 | インポート

 先日、夕食のあと、他にお客様もなく、暇にまかせて、お遍路さんとお話をしたときのことである。その方は、お坊様で、3度めきてくださった方だ。

 その方、Yさんが、横峰寺から石鎚山へ御参りしたお話である。

 「私もこの夏、あの道は通りました。」

 「ホオー、あんたどうもなかったか?ワシが横峰から星が森を通り、薬師堂にさしかかった時、突然足が前に進まなくなった。後ろを歩いていたおにいちゃん遍路も、トリハダがたってきたていうとった。なんでやろと不思議でたまらんやった。石鎚に登った時、信者の人にこのはなしをしたら、そりゃあそうだろう、ひとつき前、あそこで遭難した人がおる、といわれた。成仏できんかったんやろうな。」

 7月30日にかいた日記、お堂と石仏の写真の辺りのことである。感受性がにぶいせいなのか、通ったのが遭難の前だったのか、私は何も感じていない。いままで、霊に関するようなことは経験がない。そういう類のことはあまり信じていないのだ。でも、この話をもし歩く前に聞いていたとしたら、私だって、怖くてあの道を通る気にはなれなかったろう。遍路の途中、金縛りにあったり、不思議な体験をする人が結構いるらしいが、目の前の人に体験を聞かされると、真実味があって怖い気がする。