日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

蛇が鳩のヒナを食べた

2022-05-30 18:13:27 | 日記

 近くで聞こえる「クークー、クックー」と鳴く鳩の声は、子供を失った親鳥の悲しい声だろうか。

 今年も藤棚に巣をこしらえて、親がずっと座っていた。最近は、ヒナが大きくなったのか、親鳥は巣を空けるようになった。私は、毎日、下から鳩の様子を窺うのを楽しみにしていた。

 ところが先日、巣の50センチくらい傍に、大きな蛇を発見! ヒナが襲われる。棒でつついたり叩いたりしても巻き付いた蛇は落ちるわけがない。万が一目の前に落ちたら、私は肝を冷やす。

 叩いているうちに、蛇の頭が中ぶらりんになった。なんとヒナの頭から半分が、大きく開いた蛇の口に入っている。なんと恐ろしい光景。その後、「星の王子様」よろしく、蛇のお腹は大きく膨れていた。

 鳩に限らず、自然界で命が繋がっていくのって、簡単なことではないんだね。うちの藤棚で年に2度生まれてくる鳩のうち、何羽が無事大人になるのだろう。猫に襲われるものとばかり思っていたが、蛇にもやられていたんだね。去年の12月、2羽巣立って行ったのは本当にラッキーだった。藤の葉っぱがどんどん落ちていき、つめたい雨と風の吹きさらしの中で大きくなった。むきだしの巣はカラスや猫に見つかるリスクはあったが、蛇は冬眠中だ。

    鳩を食べた蛇。右は12月に巣だった鳩の兄妹。

 誰かは誰かの命を奪って生きている。人も同じ。

 

 

 

 

 

 


剣山系、縦走

2022-05-25 18:08:25 | 日記

 一昨日昨日、一泊二日の避難小屋どまりで剣山系縦走した。コースは、高知県側、光石登山口からカンカケ谷を登り、オカメの避難小屋に泊まり、翌日は三嶺、白髪山へ登った。ここ数年アルプスに行けていないので、久しぶりに泊りがけの縦走がしたかった。剣山系はきれいな小屋が沢山あるので安心だ。

 天気が良く、私の休みが取れそうな二日間は、月曜、火曜となった。平日、小屋どまりの人がいるだろうか。もしかすると、小屋にひとりきりかもしれない。一人で山中の長い夜を過ごすことになったらどういう心理状態になるか、というのが私の課題である。これは経験しておく必要があると思っている。ひとりで山へ行く私は、何か事故があって、ビバークすることになるかもしれない。それに、夜もひとりでも大丈夫という自信があれば、もっと解放され、自由に山へ行ける。

 夜の長い時間をつぶすため、オカリナとICレコーダーを持って行ったけれど、実際は全く必要なかった。小屋に到着すると、高知から来たご夫婦が既に寛いでいたし、あとから九州から来た男性が加わり、小屋は4人だった。登山道ですれ違った方たちに話を聞くと、三嶺の小屋では10人くらいいたらしいし、白髪小屋でも何人かいたという。気候のいい季節、平日でも泊まりがけで登山するんだね。結構、人がいるのに驚いた。九州、広島、兵庫などから来ていた。

  

 山の会の会員であったとき、冬季、何度かカンカケ谷からオカメに登っている。雪景色の沢の風景が印象に残っている。新緑の景色はどんなだろうと、これを見たくなった。登山道はあまり整備されていない。ずり落ちそうな斜面をトラバースするのに、細いロープがフィックスされているだけ。滑って荷がかかったとき、このロープ、持ちこたえられるのだろうか。小屋手前、最後の急斜面もなかなかスリルがあった。そういえば、深い雪の中、登るの難儀したなあ。ピッケルで雪を掘ったり、根っこにひかっけながらよじ登ったっけ。懐かしい記憶。

 小屋の下まで来ると、上から男性が手を振る。内心「ひとりでなかった、よかった」と思った。先着のご夫婦が連れてきた2頭の秋田犬。あの急斜面をよく登ったね、とビックリ。ご夫婦が大事にされているのがよくわかる。大切な同伴者なんだ。

 お酒の大好きな高知の男性、「まあまあ少しだけ」と、栗焼酎を炭酸で割って、文旦を砕いて香り付けしたものを勧められた。私は、途中ローソンで買った350ミリリットルのリキュールにプラスして栗焼酎を飲んでしまい、体調がおかしくなった。いつもにないことをして、後悔。

 ご主人は、学生時代、ワンダーフォーゲル部、奥さんは初心者。今は仲良く、犬を連れて登山している。山の話をすると楽しくて、すぐに誰とでも仲良くなれる。

 

 縦走路はつつじが満開、芽吹き始めたダケカンバ、時折爽やかな風が吹いて、素晴らしい登山日和。速足で過ぎ去ってしまうのはもったいない。いつも走るように歩く私だが、この日は山を楽しみたかった。

  

 三嶺をあとにして、縦走路途中で振り返る。

 白髪分岐で、白髪避難小屋を見下ろすと、4人の登山者がこちらに歩いてくる。

 白髪山の縦走路をあるくのは初めて。この道も、樹林の中なので涼しくて快適。

 さて白髪からどうするか? 登山道を下って林道を延々と歩くか、尾根を光石登山口に向かって適当に下るか。短い笹の中に踏み跡らしきものがついているので、後者に決めた。カンカケ谷を登ってきたとき、樹林帯は下草があまりなくて、どこでも歩けそうだったから藪漕ぎは難しくないと思ってしまった。ところが大間違い、高度が下がるにつれて、背丈以上の笹漕ぎになった。こんな、鹿がうようよ居るところで、藪漕ぎして大丈夫だろうか。心配はダニである。  

 鹿のたまり場のような平坦な場所。湿地もある。見ていると、鹿が3頭、驚いたように走っていった。このあたりはまだ、笹の丈が短く、歩きやすかった。小さな鹿の角を拾った。何年か前、この山域、牛の背でもっと大きいのを拾った。登山道を外れてウロウロしていると、こんなプレゼントがもらえる可能性がある。

 傾斜が緩いからといって、安易に藪漕ぎに突入してはいけない、教訓。いつも思う、急がば回れ。


制限のないGW

2022-05-08 06:15:28 | 日記

 ゴールデンウィークが終わった。テレビのニュースを見ると、高速も新幹線も飛行機も混んでいた。海外旅行から帰る人の検疫の映像にも驚いた。外国への観光旅行も再開されつつあるんだ。また外国人が街を歩く姿が見られる日も、そう遠くはない?

 観音寺でも、飲食店はどこも満員だったよう。私のところでも、コロナ前と比べれば客数は全然違うが、そこそこ忙しかった。コロナ前とは体力気力も落ちているので、充分疲れている。うちの前の藤川旅館さんでは、高校生が大型バスで来ていた。3年前まではサッカーのイベントに参加する学生たちが、うちにも泊っていたっけ。夕食をつくるのは無理ということで、朝食だけ提供した。それでも25,6人の人数は食堂に入り切れず、ロビーにお膳を並べた。仕事は私、夫、娘の3人でやった。今はとてもできないと感じている。夫の体調がよくないし、私も、体力も頭も大きな仕事に耐えられない。娘は自分の仕事で忙しい。大型バスを眺めながら、一抹の淋しさを感じている。藤川旅館さんは若返って活気あふれる宿、うちは少しずつ萎んでいく宿。

 

 ゴールデンウィークのお客様は、若い年齢層の観光客だった。今春3年ぶりに開催された瀬戸芸から足を伸ばした方もいた。こちらに来られる方には、やはり父母が浜や天空の鳥居、天空のブランコなどを紹介した。蕨取りの道中で見られる豊稔池が緑のなかで綺麗だなと思ったので、私はここをお薦めしている。観光客は普段より多めだけど、父母が浜や高屋神社よりは密度が低いだろう。

 

 サクランボが沢山熟れた。小さくて食べるのが面倒なので、ジャムにして友人にもおすそ分けする。種を取るのもすごく大変。指が痺れるけれど、美味しいジャムのために頑張る。

 丁度クマガイソウが咲いていた。山野草と思えないほど堂々と力強く咲いている。やはり去年より季節が早いと思う。大小7株ある。人が大勢歩く登山道から、5メートルしか離れていない場所だ。はっきりと小道もできている。どうか消えないようにと祈っている。


赤星の山シャクは終盤だった

2022-05-02 20:28:48 | 日記

 先月28日、カッコウソウと山シャクヤクの咲き具合を見るため、土居へ行く。浦山川に沿って林道を走っていると、大野城の手前、道路わきに新たな建物が!トイレも風呂もありそうにない小さなログハウス。渓流釣りで遊ぶための別荘かな。

   

 送電線巡視路を目指して、這いあがる。急斜面にはシャクナゲが満開手前。地面には可愛らしく、オトシブミがいっぱい。

 シャクヤクはほとんど終わっていた。おそらく誰も来ないこんな山中に、大群落だ。そばに以前見つけたカッコウソウがあるはずだが、ルートをはずして登ってきたため、見過ごした。帰りに見ようと、上り続けたが、違うルートで下ったため見られず仕舞い。カッコウソウを見るという目的は達せられなかったが、尾根ではいつものようにタラとコシアブラがとれた。タラは年々大きくなるし、コシアブラは消えていたり、森の様子は変化していくようだ。タラの巨木を指をくわえて眺めるばかりだが、何とか手の届くところのをいただいた。

 ピストンで帰るのは面白くないので、谷を挟んだ別のルートをGPSで安全を確認しながら下る。登山道はないので、林業の方の踏み跡や獣道をたどる。ユキモチソウが二株、見ごろだった。

 4月末でヤマシャクが終わりとは!今年は、桜が去年より遅かったし、蕨の出具合も遅れていると感じていたので、シャクヤクが咲きそろった圧巻の景色を見られると思った。季節は駆け足で進んだんだね。花を見に行くのはタイミングが難しい。