日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

観光して思うこと

2023-03-18 13:43:21 | 日記

 ドライブ中のこと、道端にヤギと鶏が飼われているところがあり、丁度女性が餌をやりに車で来たところだったので、見せてもらおうと車を停めた。「写真を撮ってもいいですか?」と訊くと「観光ではありませんから」と言われた。「?」私はどういう意味か分からず、写真を撮った。女性は、再度同じことを言った。あ、そうか、「観光ではありませんから、写真は撮らないでください」という意味だったんだ。鈍いなあ、ようやく気が付いた。女性は不快な思いをしたのだろうなあ。

 海のシーズンには、物凄い観光客が訪れる。島の人々は、観光客をよく思っていないのだろうか。私のように無作法をする者がいるから、拒否する住民もいるのだろうなあ。民宿のご主人に訊ねてみると、ビーチに行くのに、水着のままで歩く観光客がいるという。それもビギニで。客は客のマナーを守らなければいけないのだ。深く反省した。

 

 海辺に建つ高そうなリゾートホテル。ヒルギの林を伐採して開発したんだろうか。近くには、「リゾートホテル建設反対」の看板が立っている。私も、これ以上ホテルは建てないでほしいと思っている。島に入ってくる人数を制限すればいいと思う。

 島に来て動いていると、観光業に従事する人のほとんどが移住者であることがわかる。ゲストハウスのオーナー、民宿の主人、カヌーのガイドやオーナー、カフェなど、私が接触した人全員が移住者だった。よそから来てもらわないと、観光業が成り立たない。

 世界遺産になるってどういうことかなあ。西表島にはわんさか人が来るようになっただろうけれど、自然は守られているのだろうか。世界遺産になると、環境に配慮して厳しく制限がかかるはずだから、ならないよりはいいのかもしれない。森の中に勝手に入っていくことはできないだろう。ガイド付きで川をカヌーで遡って、決められた森の道を歩く以外は。

 以前、NHK放送の番組で「ヒグマと老漁師」というのがあったが、あれはとても印象深かった。人とヒグマが共存して暮らしている知床半島が世界遺産になり、漁師はその地域で漁ができなくなった。民宿で出遭った、海洋研究をしている女性が、「世界遺産になると、そこで生活している人の暮らしが成り立たなくなる」と言っていた。難しい問題なのだ。

 遍路が世界遺産になったらどうなる? 宿が足りなくて、移住してきた人々にゲストハウスを経営してもらう? 公営の宿舎をたてる? 巨大な観光地になって、四国の人々の暮らしも一変するかもしれない。


石垣の食べ物

2023-03-16 08:58:17 | 日記

  旅の途中では、やはり、観光客用のレストランではなく、地元の人が寄る食堂に行ってみたい。かつて石垣に移住していたNさんお勧めの、島の北部にある、新垣食堂へ行った。レンタカーならではの行動である。

 この店は、牛肉を使った料理を出す。メニューは少ない。ビーフカレーを美味しそうに食べているご夫婦、畳席では家族連れが牛そばを食べていた。どちらも常連さんのようだ。私は牛そばを注文、すぐに運ばれてきた一品、おやつなど食べずに昼食を楽しみにドライブをしてきたので、これを目の前にしてお腹が鳴りそうだった。柔らかく煮込んだ赤身牛肉がゴロゴロ、緑の島野菜、ニンジンなど、ちゃんぽん風の麺の上にたっぷりのっている。これを食べれば元気百倍。

 島をドライブしていると気が付く。牛舎が多く、畜産業が盛んだと思う。街ではヤギ汁という看板もみかけた。ヤギも食べるんだ!この島は肉食文化なのだろうか。台湾には牛肉麺という有名な食べ物がある。石垣の牛そばはそれと似ている。味はこちらの方が日本人の味覚に合っていて美味しい。八重山諸島は古くから中国や台湾と交流していたから、肉を食べる文化もそちらからきているのかなあ。観光客の増加で肉の需要が高まったのか。街には、ステーキ屋さん焼肉屋さんが多い。

 

 ドライブ中、道端でときどき見かけた小さな産直販売の店に寄った。見たこともない豆が置いてあり、店番の奥さんに調理法を訊く。ご飯と一緒に炊くといい、というので、ピースご飯のように塩を入れて炊いてみた。形容が難しい、不思議な香りと味の豆だった。ネットで調べても名前がわからない。右は、エッグフルーツという果物。指で薄い皮を剥いて齧ると、全くジュースはなく、ねっとりこってり不思議な食感。食べ慣れると美味しいのかもしれない。味は違うけれど、ドラゴンフルーツもこんな食感だったような。

 午後も遅く産直に来たので、品物は少なかった。午前中に寄れば、もっといろいろ面白い野菜に出会えた。今回の旅行はスーパーで買い物する時間がなく、とても残念。どんな魚が並んでいたかしら?刺身はおいしいのかな?調味料はどんな感じ?

 

 


島で遊ぶ

2023-03-14 10:49:30 | 日記

 二日目、ゲストハウスをチェックアウトして、港の辺りで見かけたレンタカー屋さんへ行った。24時間借りて保険付けて9300円だった。ナビの付いていない軽自動車だ。空港乗り捨てもできなかった。ガイドブックに載っていたいくつかのレンタカーはもっと安かった。旅行スケジュールをさっさと決めて、予約しておいたらよかった。ギリギリの行動は、何かにつけ割が悪い。シーズンオフのはずだけど、残っている車は少ないようだ。オンになると、レンタカーは借りられないらしい。冗談かどうか、軽トラでもいいから貸してくれというそうだ。わんさか押し寄せる観光客が車を乗りまくったら、この小さな島は大変だ。

  

 八重山諸島で最もやりたかったことはカヌーである。世界遺産でもある西表島では、カヌーで川を遡り、ジャングルウオーキングするという一日ツアーがある。でも、私には時間がなく、石垣島で2時間のカヌー遊びしかできなかった。市街地からそう遠くない宮良川で、いくつかの業者が提供している。ツアーは、一人乗りまたは二人乗り、ガイドが一人で、5艇くらいで行う。私はオバァだからか、ガイドと二人乗りだった。カヌーは15年くらい前、3度やったことがある。久しぶりで楽しかった。たまたま、愛媛宇和島出身のガイドに当たり、説明も傍でよく聞けて良かった。

 ヒルギという亜熱帯特有のこの林でひらひら舞っている蝶は、オウゴマダラという。空港に飼育している場所があるから是非見てください、とガイドが教えてくれた。

  

 帰り、空港で時間があったので見に行った。ガラス張りの飼育施設があった。

左、 説明の写真

中、 数匹、とまって休んでいるのが見えた

右、 実物の蛹、金色だ。カラになると銀色になる。そういえば、この間、タイムリーにも、テレビでこんな金色の蛹を見たなあ。

 ここまで南に下がると、家の作りも森や林も、外国のような景色で面白い。

 

 ヤエヤマヤシの群落

 低いけれども、石垣にも山がある。登山道がちゃんとあるのは野底マーペという山、登り20分で頂上だ。

    

 山に中へ続く車道を走ると看板があった。外国人と日本人の女性二人が、ちょうど下りてきた。登山者は私一人かなと思ったら、頂上手前で若い男性が登ってきた。下りでカップルに遇った。島で、山に登りに来る人は少なそうだ。先端がちょこんと突き出ていて、山の形は登山欲をそそられる。一方が岸壁になっている。登山道は左の樹林の中にある。頂上は足がすくむような岩場、展望良し。

 手前に行った平久保崎灯台は皆が行きたがる観光ポイントだが、駐車場が狭い。空くのを待った。シーズン中はどうするのだろう?


民宿、海すずめ

2023-03-09 06:53:32 | 日記

 石垣二日目の宿は、バスが一日に一便か二便しか通らないという、島の北東にある民宿を選んだ。前宿で観光の説明をしてくれた男性が言ったとおり、北側の方が海が綺麗だ。不便なところなので、レンタカーを借りるしかない。

 宿を決めるのにさんざん迷った。何処を観光したいか、交通手段はどうするか、どういう形態の宿に泊まりたいかなど、条件や希望がいくつかあって、最終決定したのが出発の2日前だ。コンクリートのホテルより古民家風の民宿がいいな。宿の主や他の客との会話が、旅の楽しみでもある。そして、野底という地域の民宿、「海すずめ」に決めた。夕食あり、朝食なしで7600円、普通かなと思う。

 実際、到着すると、雰囲気は民宿というよりペンション。飲み物のサービス良く、ご飯も美味しかった。シャワー、トイレ、洗面所は共同、テレビはない。しかし、五つ星をあげたいと思う。

   

1、陶器の中身は泡盛だそう。コーヒーはドリップ式で無料、冷蔵庫の水、麦茶、ジャスミン茶も自由に飲んでよし。この島では、ジャスミン茶がよく飲まれている。茶葉を買って帰ればよかった。けれど、買い物の時間がなかった。ご当地のスーパーを覗くのが大好きなのに、残念でしかたない。

2,食堂

3,4,広いツインの部屋。

 宿泊客は、私を入れて二人、グレーヘアーで大柄、話しやすい素敵な中年女性が居た。廊下で少し立ち話をした。仕事と観光で来ているという。仕事は海の調査だが、それだけでは食べていけないので、アルバイトとして学校やその他イベントで、自然環境についてのプログラムづくり、ワークショップの開催などするらしい。学生時代は沖縄、今は北海道に住んでいる。飛行機三回乗り継いで、12時間かかってここに来たという。世界中から、時間と費用惜しまず、この島にやって来るんだね。

 その方は当然ダイビングしに来たわけだが、まだ海は寒いと言ってた。海開きは3月末だ。海が大好きなんだなと見て取れる。好きなことを仕事にできて幸せだろうな。

 彼女は近くに住む先輩とごはんをするので、宿では私一人の食事だった。テレビ相手にひとり静かに済ませると、お酒を片手にご主人が出てきて、話し相手になってくれた。あちこち旅をして30過ぎで島に移住し、宿を建てた。奥さんは9年前に、飽きて息子と東京に帰ったと。あらら、、、。

 このご主人、繁忙期以外はひとりで切り盛りしている。薄味で美味しいお料理、綺麗に掃除整頓された設備、感心した。いやらしい習慣だけど、同業者として、掃除が行き届いているか、部屋の隅の方に目が行く。ゴミが落ちていたりすると、うちもそうだけど、ここも完璧でないなと、ある種安心したりする。しかし、海すずめさんは完璧、見習わなければと反省する。私の旅は、宿泊所の勉強でもある。

 高価な材料は使われていないが、バランスのよい家庭料理。「これは何かなー?」というオカズもあった。ご飯は土鍋で炊いてあった。美味しいお米だった。

「石垣のお米ですか」と聞くと

「秋田の米です、石垣の米はおいしくないから」

 暖かいところだから、年二回稲作をする。どんな米か、食べてみたい気がする。ご当地の米を出してもいいのにな。

  

中、一階ウッドデッキとハンモックのあるテラス。間の「星の王子様」に出てくるような丸い木、「トックリキワタ」というお名前。調べるとバオバブと同じアオイ科、仲間なんだね。ピンクの花が咲くそう、見たいなあ。

右、左の建物が宿、右はカフェ。5時にチェックインをし、7時の夕食まで時間があるので、ここでコーヒーブレイク。島に来て初めてのコーヒー、つまり、ゆっくり時間を過ごすことがなかったんだ。ドライブ中に見かけた、石垣コーヒーの看板のことをオーナーに訊く。島でもコーヒーを栽培しているけれど、高い。コーヒーを育てる環境ではないのではないか、とおっしゃっていた。

 


第一日目は、2000円のゲストハウスに泊った

2023-03-08 12:00:00 | 日記

 石垣島での一泊目は、市街地のゲストハウス。ゲストハウスに泊るのは初めてだ。シングルルームもあるらしく、電話で予約すると2000円ということだった。めちゃくちゃ安い!

 どんな宿だろう。地図をたよりに、繁華街を通り、住宅街の中の狭い道を歩いていくと簡単にみつかった。ドアを開けると小さな玄関。私の挨拶に返事をしてくれたのは、ここの宿泊客の男性だった。キッチンでゴーヤーを切ったりして、何やら夕食を作っていた。

 すぐにスタッフが戻ってきて説明してくれた。部屋の広さは4畳くらい。一部屋を真ん中で二つに割ったようで、仕切りはベニヤの建具の薄い板にペンキを塗ってある。物音が筒抜けで落ち着かず、ほとんどはリビングで過ごした。シャワー室もトイレも気になってゆっくり使えない。

 キッチンで食事の支度をしていた男性は、東京の方だけれど、仕事は40歳で辞め、海外で暮らすことが多かったのだが、コロナからは石垣に毎年3か月間移住しているそうな。家賃6万円、食費も安く、ここの方が生活費が要らないという。毎日何をするのかというと、ビーチウォークだそうだ。なので、この島を知り尽くしている。観光ポイントを詳しく教えてくれた。

 まだ安いゲストハウスがあって、一泊1000円らしい。この2000円の部屋、風呂トイレを見たとき、「ええッ!」と思ったけれど、「これもいいんじゃない」という気もした。疲れもあって、まあ眠れたし、値段からすると文句は言えない。コスパ良し。寝られればいいのだから、高級ホテルはもったいない。次回も、ここに泊ってもいいかな。

   

 外観、キッチン、リビング、私の部屋

 

 お隣の、古い伝統的な、うっそうと木が繁っている赤瓦の家。こんな家に泊りたかった。しかしこのような家は珍しい。この家も取り壊し作業中だった。もったいない。よその者は、そう思うんだよね。徳島の山奥の集落で、アメリカ人のアレックス・カーという人が、古民家をリノベーションしてゲストハウスとして運営しているのと同じだな。日本人が伝統文化を簡単に壊して、近代の建物に作り替えるのを嘆いている。