今頃の時期になると、カメさん、カエルさん、ヘビさんがよく車にはねられている。決死の覚悟で横断するのであろうが、どうしても向こう側に行かねばならないのだろうか。
うちのネコさんは交通事故にも遭わず、元気で、看板ネコとして立派に働いてくれている。気をつけていても、時々脱走してしまうが、どうやらかなりおとっちゃま(怖がり)のようで、車をみると足がすくんでしまうようだ。ひとたび脱走すると、「ヤッター!」とばかり、目を輝かせて屋根の上を走り去る。5時間は帰ってこない。おとっちゃまだからそれほど遠出をするようでもなく、遊び飽きて、お腹がすいたら、5時間を目安に名前を呼んでやると帰ってくる。かわいいものである。
ウェイは、ネコには珍しく、ヒトが大好きである。誰彼おかまいなく、足にまとわりつき、すぐにねっころがっておなかを見せる。ネコずきな人にはたまらない。先日も若い女性にたいそう気に入られた。「ネコカフェでもこんなに抱かせてくれないんですよー、カワイイー!」ウェイは、いつまでもだっこされて、撫でて貰って、気持ちよさそうにしている。
でも、この間のお客様はネコがきらいだった。ウェイはそんなことはおかまいなしに、ささーっと布団の上に上がって座り込んでしまった。その女性客は部屋の隅で、「ネコ、だめなんですー」と笑っていた。が、もう二度とこの旅館にはくるまいと思っただろう。
こないだ、家の中にいないので、さてはどこからか脱走したか、と点検すると、3階のトイレの窓が開きっぱなし。次の段の着地までかなり距離がある。勇気を振り絞って降りたかな。眉間に赤く色がついていた。前足を痛めたらしく、びっこをひいていた。白くてきれいな顔に喧嘩の勲章みたいな傷が残ったら大変と思ったが、なんとか治りそう。
下腹をなめるときのお得意ポーズ。キレイ好きでしょっちゅう毛ズクロイをしている。ロン毛だからたいへんである。首が疲れそう。