日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

笠が岳、その2

2008-08-28 17:42:23 | インポート

 天気はよくないとわかっていた。午後から雨になりそうである。5時半小屋を出発した。昨夜同室の、東京から来た3人組の元気のいい女性達は、はやばやと5時に出て行った。同室の単独の女性は食事をいただいてから出るということだった。皆、私が登ってきた笠新道を下るそうである。私が下ろうとしているクリヤ谷へ行く人はみあたらない。昨日、小屋の方に、登山道の具合について、確認はとってある。毎日何人かは歩く道だそうである。

 小屋の前で身支度していると、テント泊まりの若いお兄さんが、同じくクリヤ谷へ下ると言った。これは心強い。旅は道連れだ、一緒にいくことにした。

101_0079 ガスっていて、数メートル先も見えない。

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 ペンキの印しを頼りに10分あまり登ると祠があった。無事下山できますようにとお祈りして、左の方向に行く。笠ヶ岳頂上はそこだ。さて下りの道は・・・。なかなか見つからず焦った。小屋まで戻らなければいけないかとおもったら、道連れのお兄さんが「道、ありましたよー」。なるほどペンキの印しがあった。ズルズルの岩と土の道を緊張して下った。ガスで足元数メートル先しか見えないのが、かえって余計な恐怖心なく歩けたのかもしれない。視界は悪いし他に誰も居そうにないので、後ろから来るお兄さんとの距離をあまりあけないように歩いた。何かトラブルでも起こったら互いに協力しなくてはいけない。

 そのうち雨がシトシト降り出した。あーあ、なーんにも見えないし、何しにアルプスくんだりまできたんかいな、トレーニングしに来たんじゃあないのになあ・・・。3時間ほどくだったろうか、やっと人に遭った。若い女性2人組がのぼってきた。この上り、緩やかだけど長い。小屋まで8時間かかる。笠新道から登ってもやはり同じだけの時間はかかる。どっちがいいかなあ。私はクリヤ谷の方が緩やかでいいような気がする。「渡渉地点までどれくらいありますか?何箇所ありますか?」と、気になっていることを尋ねる。局地的大雨でも降って渡渉できなくなったらどうしよう、とそれだけが不安だったのだ。だからなるべく早く渡渉だけは終わらせておきたかった。

 天気は下るにつれ、まあまあ。標高1000メートル以上のところではガスで視界は悪かったが、下って行くと遠くの山裾がよく見えた。

101_0082 小屋でもらった1000円の散らし寿司弁当。弁当にお寿司なんて・・・!おいしくいただきました。樹林帯にはいったところから顔の周りをちいさな虫がたくさん飛び回っていた。弁当をがつがつとほおばっている時も、払いもせず好きにさせておいた。なんと翌日、耳やら腕、20箇所くらい赤く腫れている。あれはたぶんブヨ、そ知らぬ顔で私の血をすっていたんだなあ。山の虫は怖い。次の日になって腫れあがる。

 6時間かかって麓に着いた。槍見温泉があった。きれいで高そうなので、少し歩いて手ごろな風呂をさがそうと思った。そしたら、面白い光景をみた。川を見下ろすと水溜りで家族連れが水遊びしている。

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水遊びの家族連れは水着を着ている。しかし、、、なんだかスッポンポンの男性もいるぞ?バスタオル巻いた女性もいる。道連れのお兄さんが言った。

 「これは有名な新穂高温泉の無料露天風呂ですよ。混浴です。」

なあるほど、それでこのあたり車が多くてにぎやかなんだ。風呂は上の道路から近いから様子がよく見える。裸をみられても平気、むしろ見せたい人が入っているのかもしれない。バスタオルなんか取っちゃえ、それがいやなら水着きろってんだ。家族で水遊びの最中に、裸で入ってこられたら、目のやり場に困るだろうに。

 私は道連れさんから教わって、そこから5分歩いたところの露天風呂に行った。混浴ではありません。彼はこのあたりの人のようだ。よく知っている。バスで、新穂高温泉においてある車を101_0096 取りに行くといってた。

高山行きのバスは、どれも登山客温泉客で補助席までいっぱいだ。飛騨高山は観光客がウロウロしている。外国人も多い。美味しいお肉を食べて帰りたいなあと思ったのに、時間に余裕がなく、結局、ビールに山菜盛り合わせ、それと高山ラーメンを食べただけ。どうってことなかった。帰り着いたのは11時だった。


笠ヶ岳

2008-08-16 22:09:50 | インポート

 暑さも峠を越したか、繁殖を終えてクマゼミも静かになった。あちこちに寿命つきたセミの死骸がころがっている。

 妹の盆休みにひっかけてアルプスへ行ってきた。母の心配はもういらないが、その代わり、ペットの食餌と、花と野菜の水遣りの仕事がある。私の留守中、妹が帰ってしまうことになっていて、水を遣れない日があった。期待した夕立もなかったようで、枯れかかった鉢が2,3個あった。

 畑の作物は随分前からほとんど枯れている。種をまいて芽が出てきて、育ちかけたころ真夏のひでりにあって、水は遣ったのに、ほとんどが枯れた。やっぱり難しいな。種まきの時期を間違えたか。プランターに植えて日陰で育てるかな。来年はもっと考えよう。

 

101_0053  午前8時に出て、新穂高温泉に着いたのが16時半、それから林道を1時間歩いてわさび平小屋に到着。何人も山から下りて来た人とすれ違った。林道の先、正面に見えるのは西鎌尾根。

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 小屋の夕食。川魚を焼いて甘い味噌をぬってあった。アメゴでもないし、解すと身と脂肪の感じが鮎に似ているけれど、味に旨味が少しかける。小屋のアルバイトに聞くと、ニジマスと言った。夕食だけつけてもらって、料金は6800円である。「労山の会員ですが割引ありますか」ときくと500円引いてくれた。持ってくるもんだ。

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 4時半起床、5時過ぎ出発。ゆうべ夜中にひどく雨が降っていたけれど、朝にはやんでいた。登山口まで林道を10分ほど引き返す。杓子平まで4時間と笠新道の案内に書いてある。これが一番の不安のもとである。喉頭蓋炎はまだ完治していない。息が荒くなると少し喉が痛い。それに、ここのところ全くトレーニングしていない。コースタイムをきにせずゆっくりいこう。カメのように歩く私のそばを10人ぐらいの人が追い越して行ったかな。この時間であのペース、彼らは笠ヶ岳に登って双六までいくんだな、きっと。

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笠新道では、道々、穂高が正面に見える。

 4時間で杓子平についた。やれやれ、これでヤマは乗り越えたかな。ゆったり、景色とお花畑を楽しもう。ここで食べようとたのしみにしていた梨、取り出してみると腐っていて、三分の一しか食べられなかった。夏山では、柑橘系の果物やゼリーが最高のご馳走だ。

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ほっとするような、杓子平。

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子連れの雷鳥を二家族みた。高山植物の葉っぱを一生懸命啄ばむヒナを、親鳥が心配そうに見守っている。かわいくていつまでも見ていたい。

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やっとの思いで稜線まで出たが小屋まではまだまだだ。トロトロあるいてようやく小屋がみえた。キャンプ場からゴロゴロ岩を登る。けっこうきつい。小屋までトイレをしにくるように言われていたけれど、どうかな?なんて思ってしまった。

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小屋に着いたのは1時前。夕食の5時まで寝るしかない。あたりはもうガスっていて展望なにもきかず。小さな部屋に通され、私ひとりだったらいいなあなんて思っていたけれど、結局、6人部屋に5人はいった。多いときはひとつの布団に2人寝るらしいから、12人部屋だ。いっしょになった人が言ってた、「今日は1枚の布団に寝られてよかった」って。お盆の時期だから混んでいるのだ。

 昼寝しているあいだに恐れていた頭痛がはじまった。鎮痛剤をのんで30分ほどするときいてきた感じがした。でも食欲がでない。時間通り夕食の席についたけれど無理すると吐きそうになる。少しずつ気分が良くなってきたので、ゆっくりいただいた。でも、メインディッシュのカラアゲや焼き魚、野菜の盛り合わせのついた皿は手をつけず残しておいた。カラアゲや魚は喉を通りそうになかった。ごはん半膳とその他のオカズは食べられたから大丈夫。明日は元気になれる。最近どうも山小屋で調子が悪くなる。早く着いて寝るのがいけないのかなあ。


夏は沢登りで

2008-08-01 22:58:04 | インポート

 いよいよ取水制限がおこなわれるそうだ。

 2,3日前待望の夕立がきて、一瞬野菜も草も息を吹き返したように見えた。またしても、屋根に干した梅干が濡れてしまった。今度は急にどしゃぶりになったので、梅もびしょびしょだ。またまた梅酢に戻した。しかし、その後は再びカンカン照りだ。畑のナスも豆も枯れかかっている。

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 ネコも犬も暑そう。涼しい場所を捜し求めている。屋敷内で放し飼いの犬が、涼を求めて土を掘って困る。せっかく植えた花を倒されるのだ。

 7月13日沢登りに行った。場所は吉野川源流だ。高知県寺川というから瓶ケ森林道にむかって登る。

 朝5時集合出発。登山口で前泊の2人と待ち合わせ、総勢6人である。100_0994

腹ごしらえ、身支度ととのえて待つこと2時間。なぜか2人は来ない。携帯はとっくに圏外だ。もしや何か事故でも? リーダー、Oさんが、「捜しに行こう」と言う。私だったら「ベテランの2人だから大丈夫。置手紙でもして先に登ろう」と言うだろうなあ。性格の違い?

 4人は装備を外し、車にのりこんで、引き返す。今日はドライブでおわるのかなあ。

 20分ほど下った三叉路で、偶然にも、2人が乗った車に出くわした。これが少しでもずれていたなら、2台の車は違う方面に向かって走り、互いを探し回ることになったろう。待ち合わせ失敗の原因は、場所についての互いの思い違いだった。やっぱり・・・。

 かつて私も似たような経験がある。パーティに合流できなかった私は、一人で先に目的の山に登ってしまった。このときのリーダーが「三谷さんが事故でも起こしたのでは?」と、Oさんのように捜してくれたとしたら、私は皆にとんでもない迷惑をかけたことになる。でも、あのときは、登山口までくれば私の車が置いてあったから、先に行ったことはすぐわかっただろうが。

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カエルが日向ぼっこしている。

 明るい小滝にでたとき、「泳ぐならここだ」と思った。思いもよらず、ポチャンと浅瀬に落ちたことは何度もあるが、自らの意思で泳いだことはない。天気はいいし、とりつきもなんとかいけそう。携帯とカメラをさらに厳重につつんで、少しずつ進んでいく。さすが冷たい。心臓が止まりそう。平泳ぎするがなかなか進まない。道具も結構重い。岩にとりついて滝の上に上がりたいのだが、滑ってうまくいかない。焦っていると、上からお助けロープを垂らしてくれた。

101_0002 タマガワホトトギス

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終了点の、吉野川源流碑

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ソーメンの準備。なかなか、大鍋が落ち着かない。

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もういいかい?101_0010  まあだだよ。

101_0013 男性軍は冷やして、女性軍は釜揚げソーメンで、いただきまーす。

ソーメンを待ってる間、寒くてブルブル、熱々のソーメンは最高でした。