日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

最近のこと

2009-09-28 17:50:06 | インポート

 先日袋いっぱい拾った栃の実は、もったいなくも捨てた。つやつやした鬼皮が栗みたいで、未練がましく眺めながらゴミ箱に。調理法をしらべると茹でたり、皮を剥いて水にさらしたり、灰に漬け込んだり、何日もかかるようだ。

 モモタロウは医者通いをしている。風邪をひいたらしく、立て続けに5回くらいくしゃみをして、鼻水をとばす。20年くらい前、飼っていたネコを風邪で死なせた。鼻が詰まって臭いがかげず、食べ物を摂らなくなり、衰弱死した。かわいそうなことをした。モモは早めに治療した。

 風邪は良くなった。今はミミダニのケアをしてもらっている。注射と、なにやら液体でミミを掃除する。助手がやると、モモはいやがって、頭をブルンブルン振って、黒いミミアカを飛び散らす。獣医さんがやると不思議とおとなしく、流石と感心する。

 ネコにも乳歯があること、はじめてしった。モモの下あごに2本ずつ4本の牙があり、この子は奇形かと思ったが、そのうち2本になっていた。


初体験

2009-09-22 20:57:24 | インポート

 9月13日、初めて夜間歩行をした。なんと、朝5時40分から翌朝3時半まで、である。ゆっくり歩行だったので、身体はさほど疲れてはいなかったが、兎に角眠くて足元がおぼつかない。よく段差に突っ込まなかったものだ。お月さんとお星さんとヘッドライトでも、道さえしっかりしていれば歩けるんだ。途中で登山道が不明になって、林道を遠回りした。昼間なら見つかるはずの道だ。

P1020268  この日は「一の谷」の沢だった。去年も、沢のぼりで、瓶が森付近で体力切れ、時間切れでビバークした。3年前だったかなあ、魔戸の滝のあろ沢、西種川の下りでスズメバチに襲われて、頭など数箇所刺された。沢のぼりは何が起こるかわからない。

 私のいつもの沢スタイル、地下足袋とわらじのオーソドックスな装備である。本当の藁でつくったものは弱い。藁が切れる。ナイロンの紐で編んだものは数回使える。岩との摩擦は、たぶん沢靴とかわりないのだろうと思う。岩の僅かな窪みに親指をのせるとき、地下足袋は優れものと思う。ただ、私は足の指の親指が一番長いエジプト型なので、下りで親指の爪をつめてしまう。帰りは絶対スニーカーに履き替えなければいけない。

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メンバーのひとりがコーヒーゼリーをつくってきていて、お相伴する。ほんのりあまく、コーヒーの香りも、山でいただくと最高のご馳走だ。マメなAさんに感謝。

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 ラッキーなことに倒木がかかっていた。トップをいくNさんがロープをセットしてくれた。

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またもや狭い滝にさしかかる。傍の倒木を利用するしかない。Nさん、木の散髪をしながらルートをつくってくれた。Nさんは的確に判断して躊躇なく前進する。私達は絶大なる信頼のもと、彼についていくのである。

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初めてみる栃の実。そこここに木がある。これは確かアクぬきがたいへんなんだよなあ。とりあえず、袋にいっぱいひろったけれど、栗だったらいいのになあ。

P1020278 やっと尾根にとりついた。テープはあるものの、めったに人が来ないようで、やぶこぎだ。実は沢にはいってすぐ、支流を登ってしまったのだった。冠山を経て、一の谷越えについたころには星がまばたいていた。何人かが携帯で家族に連絡する。谷道にはいると圏外になる可能性がある。車に到着するのは夜中かなとおもわれた。持病をお持ちのNさんのペースがぐんぐん落ちる。

 紅葉橋をくぐったところで道を失う。確実な林道を下ることにした。とんでもなく長い道のりである。3時間かかって、マイカーできていた私とAさんが車に辿り着き、皆を迎えにいった。Aさんのウォーキングの速いこと、沢ではすぐ後ろを登っていたよしみで、何度かお尻を押してあげたのだけど・・・。「垂直は最近体重が増えて苦手になったけれど、水平は得意なのよ」とおっしゃる。私、崖のぼりは好きだけど平坦な道は嫌いです。

 私の車が新車だったので皆が気を遣う。林道は未舗装でどころどころ水溜りがあった。7月末に買って、やはりオフロードをはしるのは避けていたけれど、またRAV4を選んだのは、オフロードや雪道を安心してはしる為である。四輪駆動でノーマルな道ばかりはしるのはもったいない。登り残しているいくつかの宿題、それは悪路をはしるところばかりなんだけど、これをきっかけにそろそろリベンジにとりかかろう。

 で、全員マイクロバスに到着して、お先に帰途についたのが朝5時前。出勤はないけれど、庭の剪定の約束をしていたので、8時までには帰りたい。ハイウェイは怖いので、眠くなったら何処でも停められるよう、下道を帰ることにした。

 望まずしてこのような事態になったのではあるが、いい体験をしたと思っている。冬の石鎚直下でビバークしたときも、あの辛さを思えばどんな寒さも耐えられる、と思った。しかし今年の冬、西穂あたりで、もっと厳しい寒さを味わうことになったのだが・・・。死んではいけないけれど、一歩手前で苦しい経験をすることは自信に繋がる。経験は宝だと思う。


久々、雲辺寺へトレーニング山行

2009-09-11 00:50:33 | インポート

 次の日曜日、沢のぼりの予定があるので、トレーニングの必要有り、と雲辺寺山に登った。今年元旦に登ってから、歩いていくのは2度目だ。あいだで、6月に、娘のオーストラリア人の友人2人とロープウェイできている。66番札所雲辺寺へは、奥谷登山口から上り2時間、下り1時間である。時間のないときはトレーニングに手ごろな山だ。今日の予約のお客さまは、常連の愛知県のMさん、歩き遍路さんだから山道で会うかもしれない。

 登り始めてすぐ、年配の男性の遍路さんとすれちがった。5分くらいのち、またひとり男性のお遍路さんが下りて来た。オオッ、見覚えがある、この方だ。

 「こんにちは、Mさん」

 「エエッ?若松家さん?」

Mさん、ビックリしたようす。今日の宿屋のオカミサンが山にいるんだから。

 「そうですよー、今日はちょっと上まで行ってきます」

 「大丈夫?休みじゃないだろうねぇ」

 「もちろん!ちゃんと帰ってお待ちしておりますから、どうぞごゆっくりー」

とはいえ、10時半から上り始めたから、そうゆっくりとはしていられない。時間配分を考ながら登る。

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道しるべの布きれにとまっていたセミの抜け殻。夏の名残。

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鬱蒼とした木立、ここはおきにいりの道、3分の2くらい登ったかな。

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ここもお気に入り、緑のトンネル。

P1020239 夏には水色だったろうアジサイが、このように微妙な色合いに。

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五百羅漢さん、お寺のひとに聞くと、500体あるのだそうな。それぞれ持ち物が違っていて、何か意味合いがありそうだ。赤ちゃんだいていたり、碁石もっていたり・・・。ひとむかし前はこのような像はなかった。お金が有り余っているのかな。

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本堂、もうそろそろ完成かな。札所のお寺はどこも立派な建物をもっている。他のお寺とくらべると、その経済的格差がわかる。境内にどうでもいいような?建物をいくつも建てたり、像を並べたりするより、お金のもっといい遣いみちがあるだろうに。

 まだ日中の暑さが厳しいからか、お遍路さんの姿はすくなかった。境内でお昼を食べて、急ぎ帰途につく。Mさんのお着きには充分間に合った。

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本日の私の畑の収穫。キュウリはもうお終い、オクラは虫に葉っぱをほとんど食べられているにもかかわらず、僅かではあるが、けなげに実をつけてくれる。今一番盛んなのが、ちょっと長めのシシトウみたいなやつだ。

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この頃のモモの報告。

モモタロウはゴキブリで遊ぶのが大好きだ。よく滑るからである。彼がうちの子になって1ヶ月になる。遊び盛りだからじっとしていない。よく食べてお腹はいつもふくれているけれど、まだまだやせっぽちだ。外のノラちゃんのほうが、ころころ肥えてて毛並みがよくて、モモよりずっと飼い猫風だ。


穂高岳へ登山

2009-09-05 06:31:28 | インポート

 8月最後の週、折りしも25日、私の誕生日に北アルプスへ出発した。ハッピバースデイトウミー♪♪。

 爽やか信州号も上高地しか残っていなかった。上高地から登れる山、そう、最も有名な山、穂高に決めた。西穂から奥穂の憧れのジャンダルム、考えなくもなかったが、自信もないし、経験者からも止められた。

 さて、新大阪まで新幹線でいって、バス乗り場を捜すものの、噂の通り、分からなくてウロウロする。駅員さんに聞いてやっと見つけ、乗り込むと、隣のシートの岡山から来ている若い女性も、乗り場がわからなかったそうである。

 無事車中の人となり、翌6時、上高地バスターミナルに到着。私には初めての上高地である。

 登山客がいるいる。シーズン中はすごい人出なんだろうなあ。

P1020145 清清しい森の小路を歩く。延々と3時間も林道を歩いた。飽きた。

P1020147 途中、明神池の傍の穂高神社で、山行の無事を祈願する。

 3時間の林道歩きのあと、横尾に到着、やっと登山道にはいる。天気は上々、明日もいいはず。しかし予想外れて、次の日はガスガスガス・・・。

P1020156 よく見る景色だ。かの有名な涸沢カール。

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私が連泊した小屋、涸沢小屋。

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こちらは、すぐ下の涸沢ヒュッテとキャンプサイト。上の涸沢小屋のほうが人気があるようだ。

P1020159 メインはチキンのソテー、塩さば、サラダ。連泊したYサンが

 「昨日も塩さばだったよー、カラサワじゃなくてカラサバだねー」

と駄洒落をいう。

 小さな部屋は、単独行の女性5人で満室になった。岡山、神奈川、松本、東京とさまざまだ。岡山のYさん、明朗で駄洒落が得意。「北穂でカッパをキタホウがいい」「奥穂で荷物をオクホウがいい」などなど。中高年女性部屋は賑やかである。Yさんは切り絵が趣味らしい。山の景色を切り絵にした葉書をみせていただいたが、なかなかすばらしかった。その他の趣味、フルートを吹く人、バイオリンを弾く人、二胡を弾く人(私)、女性は好奇心旺盛で元気だ。

 翌朝5時、北穂高に向かって小屋を出る。前にも後ろにも、誰もいない。石ころゴロゴロの枯れた沢を歩いていて、どうもおかしいと気がつく。こんなあぶなっかしいところ、歩かせるわけないよねー。登山道から外れて枯れ沢にはいりこんだらしい。戻るの面倒くさいし、岩の下りは危ないので上に行ってみよう、合流するかもしれない。しかし、このまま突き進むと、上へも下へも行けず立ち往生するかもしれない。事故を起こさぬように気をつけて、下るべきだろう。下っていくと上りのグループに遭った。登山道はすぐ傍にあったんだ。高山植物を踏みたくって、正規の登山道に行き着いた。パトロールがいたら、きつーいお叱りをうけただろう。それにしてもいったいどうしてこんな大道で迷ったのか。なさけなやー。

北穂高小屋で、前日同室のメンバー4人が合流した。天気は悪いし、縦走はしたいし・・・。誰が音頭をとったわけでもなく、なんとなく、4人で穂高岳山荘まで縦走することにはなしがまとまった。

P1020163 北穂高小屋でお茶をしながら、縦走パーティ結成。

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北海道から来た9人のパーティ。鎖を降りるところ。

P1020170 涸沢岳

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 2時間あまりで無事縦走路突破、お疲れ様。ガスで何も見えず、高度感を感じられなかったのがかえってよかったのかも。スパッと下まで切れていて、足がすくむような縦走路だったに違いない。私達4人は、この決断と実行を最高に喜んだのである。これがあるから、どんなに苦しくても山を続けられるのだ。

 お昼は穂高岳山荘で麺類をいただき、心も胃袋も大満足。そして俄かパーティはこれで解散、私以外は前日に奥穂には登っているので、3人はここから下る。

P1020175 奥穂高岳

西穂方面から2パーティがやってきた。最初のパーティは、中高年女性2人と若い男性の3人。ハーネスをつけていた。話を聞くと、男性はプロのガイドだそうだ。午前3時に西穂山荘を出たという。奥穂まで10時間の行程である。次のパーティは女性3人男性1人の4人組。こちらもガイド付きかな。せめてジャンダルムを拝みたかったのに、ガスで見えなくて残念。P1020184 2泊目も同じ部屋だった。ひとりだけだったので個室である。気遣うことなく荷物を部屋中ひろげた。疲れた。

 翌朝、パノラマコースを下ることにする。「危険箇所多く、熟達者コース」と小屋のインフォメーションに書いてあった。客観的に見て、私は熟達者にはいるかなあ、ちょっと不安だけど行っちゃえ。大体、小屋では大げさに言うことが多い。昨日のオーバーワークで、筋肉痛は早くも私を悩ませる。

 昨日はさっぱりだったけれど、今日は北穂の天気どうだろう。午後から下り坂というはなしだけど。小屋あたりでは晴れているけれど、頂ではずっとガスを被っている。上では、昨日と同じく、一日中霧の中じゃあなかったろうか。

 私のコースは、まあまあ晴れていて快適だった。ずり落ちて危険な箇所はいくつもあったけれど、ロープを張ってくれていたので全然問題なし。パノラマコースはお勧めコース。横尾からのコースよりずっといい。素晴らしいお花畑があったからだ。それに、人が少なく静かで、登山道に変化も富んでいる。

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屏風岩のしたは広大な花畑だ。紫のトリカブト、白いシシウド、何か黄色い花、この3つが主役で、あと脇役が何種類か控えている。

P1020191 こんな大振りなトリカブトがいっぱい。

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かなり降りてきたところでナイロンザイル事件、「氷壁」のモデルの人の慰霊碑があった。前穂での事故だったのかなあ、私は小説を読んでいない。読んだら、残っている前穂に絶対登りたくなるだろう。

P1020211 徳沢で神奈川の彼女にばったり出遭う。私よりちょっと早く着いたらしい。ソフトクリームを舐めていた。食べたいなあ、でも是非是非岩魚を食べなきゃ。彼女とふたりで明神の嘉門次小屋を目指す。頭からきれいに全部いただきました。美味しかったなあ、でもお値段もいい。900円なり。彼女は、今夜は「しるふれい」とかいうペンションに泊まるそうだ。

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超有名な河童橋、観光客がいっぱい。此処に来る間も、散歩中の人は必ず「こんにちわ」と声をかけてくれる。山での挨拶ではあるけれど、最後には意識して目を合わせないようにした。

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バスターミナルに着いたら岡山のYさんがすでに待っていた。同じバスで大阪へかえるのだ。出発まで1時間あるので近くのロッジで風呂にはいらせてもらう。

 人気の穂高を今まで敬遠していたけれど、シーズンを少し外していけば静かな山登りを楽しめる。人がたくさん行くところは交通の便がいい。また違うコースで登ってみたい。

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 河童橋付近で餌をねだるカモ、ここでも自然破壊のなみが・・・。

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家に帰り着くと、玄関までモモがダッシュで出迎えてくれた。2日見ないうちに大きくなったねぇ。そんなわけない?