人が、音楽、絵画、写真など、芸術的なものに触れ、感動して涙するのはどういったときだろうか。映画や小説で感動するのは、よくあることだろうと思う。私は、音楽と写真に心を揺さぶられる。もちろん、すべてのコンサートで感動するわけではない。過去に聞いたものを振り返ってみると、ピアノの音色、ジャー先生の二胡、オーケストラの響きに心がジーンとくるような感動を受けた。そして今日何となく聞くことになった「ジブリ」のコンサートが、予想外に感動したのである。感動せしめる要素って何だろう、といつも思う。過去の体験と重なる部分があるから?それだけでもないんだよね。
オーケストラと、ブリーズアドベンチャーという6人のボーカルグループと、島本須美さんという声優が出演した。オーケストラは管楽器が一人ずつ、弦はバイオリン4人ビオラ1、チェロ1、コントラバス1、あとピアノとドラム、とてもちいさな編成だった。
演奏が始まると、管楽器たちの音色が木管アンサンブルを思い出させてくれ、とても懐かしく、はやくも感動。私も昔いろいろな楽団と演奏させてもらったことがある。もちろんアマチュアとして。
ボーカルのメンバーは、澄んだ綺麗な声でジブリの名曲を次々と歌った。島本須美さんのおしゃべりも楽しく、小さな子供さんの叫び声も「エールをありがとう!」とさらりとながす。子供向けのコンサートだから、あちこちから子供の声が聞こえてきたけれど、まったく気にならなかった。堅苦しいクラシックじゃなかったからかな。私もあの中に入って演奏に参加したい、なんておもってしまった。あつかましい。
数日前、母の家で飼っている16,7歳くらいのネコが死んでしまって、落ち込んでいたところに、音楽が沁みわたって気持ちを穏やかにさせてくれた。いい気持ちにさせてくれた彼らに感謝して、CDを1枚買ってあげた。彼らとの出会いの記念だ。