ホットコーヒーを飲みたい季節になった。明日からはぐっと気温が下がるらしい。
9月の初めに日記を書いてから、ずっとサボってしまったので、せめて二つはアップしようと頑張っている。
言い訳であるが、本当に大きな出来事がいくつかあった。
まずは、山の写真をアップしよう。
上、前穂高
9月上旬、上高地へ行った。「台風一過で絶対晴れ」と確信して、ここぞとばかり飛び出してきた。朝からすかっと晴れて、ターミナルから延々と続く林道を歩く人々の脚も軽やかだ。誰もが今日明日の晴天を疑わない。
涸沢へはこの隙間を通っていく。3時間の林道ウォーキングのあと、私はさらに奥、槍沢へ向かう。このウォーキングが大の苦手の私は、もうかなり疲れてしまった。
槍がだんだん近づいてくる。疲労も限界に近い。
小屋に到着。ここは槍直下の殺生ヒュッテだ。5時ごろはいって「今日のお泊りは多いですか」ときくと、スタッフが「二人目」という。客の側からすると、「ラッキー」だけど、経営者には気の毒だった。あんなに大勢の人が登っていたのに、みんな何処に行ったの?どうやら、稜線の小屋で満配しているらしい。私は静かなほうがいいのでここで良かった。私の後からも入ってきて、全部で8人になった。
しかし、なんで私はここにいるの~?
槍なんて登りたくなかったのに~。
計画は、南岳小屋にとまって、次の日キレットを縦走することになっていた。思案の三叉路、「右槍、左天狗原」で3時だった。天気はよさそうだから6時過ぎても明るいだろう。しかしながら、体力がもつかどうか・・・。
みんな槍に向かって登っていく。左に行く人はいない。下ってくる人は4人いた。よし、行っちゃえ・・・。登山道の様子などを聞きながら30分くらい登った。最後にすれ違った夫婦連れに、こちらはやめて槍の小屋に泊まった方がいいとアドバイスされ、不安になりそれに従った。槍ならば、遅くなっても登る人がはかにもいるだろうから安心であると。
というわけで、計画変更、私は槍の下にいるのである。ま、いいか、槍には登ったことがないからいい機会、明日朝一番に登ろう。
ところが・・・、その夜、風ビュンビュン、雨ザアザアの大嵐。まんじりともせず、朝になったらからりと晴れているに違いないと期待していた。しかし目覚めても、ご飯がおわっても、雨は一向に止まない。10時まで待って山を降りた。槍さん、またねー。
小屋で待機する登山者たち
この松本行きで、2年前涸沢小屋で知り合った友人Kさん宅で2泊した。あのとき、単独行ばかりが入った部屋で話しがはずんだ。岡山からきていた横山さんが中心だった。同室のよしみで、名前、住所くらいまでは名乗るだろうが、バイバイすればそれまで、普通はここで終わる。ところが、去年横山さんが急死した。お葬式に出るため、神奈川のSさんと松本のKさんがはるばる岡山にやってきた。私も岡山まで会いに行った。2年前の関係が切られなかったのは、横山さんの存在があったからこそ、といえる。ひょんなきっかけでできあがったご縁、大事にしたいと思っている。また松本に泊めてもらって山へ行こう。横山さんの思い出話もして・・・。