先日、観音寺の町中で、「パン・ストリート」というイベントがあった。町おこしの一環として、商工会議所などが主催して行われた。観音寺市内、市外だけでなく、遠く県外からもパン屋さんがやってきて、本来は別のものを売っているお店の中の一部分を借りて、パンを売りましょうという企画である。販売方法を、ショップ・イン・ショップというらしい。
老若男女を問わず、この頃の方はパンが好きだ。「パン・ストリート」が広告されると、皆、楽しみにしていた。私も、歩いていける近い距離でのイベントだから、ちょっと覗いてこようと思っていた。11時半を少し過ぎて、そろそろ出かけようと表の通りを見ると、普段は、お年寄りとたまにお遍路さんが通るだけの歩道に、若い人たちがちらほら歩いている。ははーん、パンを買いに来た人たちだな。
さて、イベントの商店街に行くと、人がいっぱい! いったいどこからこんなにたくさんの人が集まったのだろう。車を停める場所は確保できたのだろうか。
30店以上のパン屋さんが集まったらしいが、特に長い行列ができた人気の店もいくつかあった。11時半にイベントは始まるはずだったが、お客の多さに、前倒しして早めに開店したらしい。そしたら、11時半にはすでに売り切れの店もあったとか。私が会場に行ったときには、ほとんど売り切れ終了、または、何を待っているのか長い列が3,4か所あるだけ。行列に参加する気力はなく、どこのパンにもありつけなかった。列をつくっている人たちは、たぶん遠方から来ているのだろう。せっかく来たからには、何か買って帰ろうってね。出店の名簿を見ても、手に入れるのが大変というパンでもなく、車で走ればいつでも買いに行ける。地元の人は案外冷静だったかも。
想定外の反響に主催者も客もビックリポン。遠路はるばるやってきて、失望と怒りを胸に、帰って行った人も多かったのでは? 結果に気をよくした主催者たち、又、企画するんじゃないかな。この経験を生かして、次は、皆が買えるように工夫していただきたい。