日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

石鎚山系、水晶尾根踏破

2021-10-26 18:18:25 | 日記

  以前から狙っていた水晶尾根、24日日曜、ついに決行。ネットで検索すると、冬、雪の季節に登ったレポートがいくつか。エントツ山さんは6月に登っている。登って分かったこと、笹こぎを避けるには雪の季節がよい。しかしこの斜面をラッセルするの、途轍もなく健脚でないと無理。日が短くなった今決行するのは、未知の尾根の長時間歩行なので、少し心配だ。

  

 ロープウェイ始発7時40分を目指して出る。紅葉のシーズンなので、並ぶことを予測して、早めに麓駅に着く。最終下り便が午後6時だった。これに間に合わないこともあると考え、「片道ください」というと、売り場のお姉さんに「歩いて降りたことはありますか」と確認された。相棒のH子さんはトレーニングのため、何度も下から石鎚へ登っている。午後6時といえばもう真っ暗、ライトをつけて山道を歩くのは、余程広い、ハッキリした道でなければ迷う。何かアクシデントでも起こって、こんな時間になったとしたら、成就の宿で泊ったほうがいい。野宿する必要がないのはありがたい。

 成就社から八丁坂をくだると、トラロープとテープの目印がある。笹が生えてヤブっぽいが、直ぐに、適度にピンクテープがつけられたいい道が現れる。沢を渡渉して、植林の中の、崩壊した小屋や綺麗に積まれた古い石垣を通過、道は水平に、尾根と谷を縫っていく。

 

 張り出した水晶尾根の裾で、適当に取り付く。はっきりした尾根を、シャクナゲに阻まれながらよじ登る。木の間から石鎚や夜明かし峠が見える。

 

 シラビソの森が優しい、こんな場所もあった。しかし笹はだんだん背丈を増し、胸ほどにもなる。おまけに急斜面。道はもちろんない。腕力も握力も手ごわいクマザサのために使い果たした。

 稜線直下は崖。右は垂直な岩の崖、左はシャクナゲなどの木が生えている。なんとかこれらにしがみつきながら登れそう。笹漕ぎで疲れた腕は、私の体を持ち上げる力がなく、身軽なH子さんに先に上がってもらい、スリングで助けてもらう。ところどころ、昨日の雪が根元に残っていて滑りやすい。

 ブッシュを抜け、飛び出すと視界が開け、「着いたーッ」と歓声。「やりましたね!」ふたりでコブシタッチ。最高の達成感と安堵。

 稜線をたどると堂々たる二の森

  

 這いあがってきた水晶尾根を感慨深く見下ろす。右手は夜明かし峠。そして、四国最高峰の石鎚。

 石鎚への登山道と合流したが、弥山へは行かない。この季節はこんなに人が多いんだと驚いた。渋滞、ロープウェイの積み残しが気になる。混雑を避けて、夜明かし峠から西之川へ下った。初めての道ではなかったが、かなり昔通った記憶はほとんど消えており、この道の長さに閉口した。だんだん森は薄暗くなり、5時半、ライトは使わずに降りることができた。

 有料駐車場には、まだ車がパラパラ残っている。6時の最終便で帰るのかな。

 行動時間10時間、歩行距離13.5キロ、H子さんの山のアプリでは16キロ。どうなってるんだ?誤差ありすぎ。

 翌日、翌々日は、久々の太腿筋肉痛。下りで焦ってピッチを上げたのがいけなかった。


堀りたての根菜をいただく

2021-10-23 18:48:54 | 日記

 先日、千葉印西市在住のMさんから、堀りたて根菜が届いた。Mさんは香川県出身、お遍路さんで3度か4度泊まってくださっている。

 箱の中には、紅あずま、里芋、ニンジン葉付、おおまさり、そして普通の落花生が入っていた。ニンジンの葉は、かなり昔、姑が胡麻和えにしていたのを思い出す。スーパーで葉付ニンジンは見たことがない。産直でシーズン中、運が良ければ手に入るかもしれない。

 いただいた葉は、元の堅そうなところを切りおとして茹でた。すると案外柔らかく茹で上がった。胡麻和えは、独特の香りが懐かしく、美味しくいただいた。

 紅あずまは、あまりに赤く綺麗なので、蒸した。美味しい芋は、単純に蒸すのが一番。水分の少ない、ほくほくした、自然の甘味がほんのり優しい、美味しい芋だった。

 おおまさりは、買ってきたものを入れてくださっていた。こちらでは市場に出ない。普通サイズのものは堀りたて、泥付きだ。おおまさりは4倍くらいありそうだが、どちらも塩ゆでするとホクホク最高に美味しい。

 遠方からのお気遣い、とてもうれしく、ありがたく頂きました。

 

 


別格霊場先達さん

2021-10-21 11:26:15 | 日記

 数日前まで、昼間はエアコンをつけて走り、夜は夏蒲団で充分だった。ところが今、秋を通り越して、一気に冬がやってきた。ノースリーブや半袖シャツで過ごすには、暑がりの私にもさすがにちょっと肌寒く、長袖Tシャツや毛糸のカーデガンを慌てて引っ張り出してきた。

  

 常連のお遍路さん、向原様、杉崎様、大中様が、別格20ヵ寺先達申請のため泊まられた。杉崎様は今四国36不動尊霊場を車で巡拝されている。皆さんの四国遍路や巡拝にたいする情熱、熱意に敬服する。私など、先達さんになるのに時間はもちろん、随分費用もかかるだろうなと思ってしまう。

 大中様から、来年の別格二十霊場のカレンダーをいただく。霊場の年間の行事が記されている。各ページの写真はお寺の順番ではなく、寺を代表する花や木の見ごろと写真を、季節の移り変わりに沿って載せている。1月なら18番海岸寺の梅、2月は5番大善寺のサザンカ、という具合に。花見がてらお寺をお参りするのもいいかも。


八巻山縦走

2021-10-04 08:24:18 | 日記

 秋晴れが続く。乾燥しているからキノコ狩りには向かないな。雨模様になったらキノコを採りにいきたいなあ。

 昨日は東赤石だった。ちょうど山友H子さんから、安森さん著の「赤石山系物語」を借りて、時々読んでいるところだ。時々しか開けない、一気に読めない、1000ページ以上もある分厚い本だ。興味をそそられる箇所を抜粋してチビチビ進めるしかない。いつ返却できるだろう。

 これまでとは違った視線で山歩きできるのではないかと思った。でも実際はそうは変わらなかった。いつものように、下向いてひたすら歩くだけだった。

 6時前に家を出た。いつも私の車には、スニーカーや着替えなど、間に合わせるものが乗っている。しかしその日はスニーカーを置いてきている。家まで引き返して1時間のロス。そして2度目、川之江まで来て、また忘れ物。スマホだ。ウーン、どうしたものか、昔そんなものがなかったころ、地図さえあれば良かった。けれども、時計がないでは少し不安。お日さんを見ればいいんだけど。そんなわけで、また家に戻り、計2時間のロス。ここで考えた。近場でのキノコ狩りに変更か?

 場合によっては行程を削減して、明るいうちには帰ることにして、予定通り東赤石へ。2度も忘れ物で出直すなんて一体どうしたことだろう。原因、単独の気儘な山行だし、何度も行ったことのある山域なので準備の緊張感がなく、気持ちが緩んでいた。

   

 小屋に着くと、賑やかな声が。最近、グループでワイワイやる登山は見たことがない。駐車場に何台かあったとしても、大抵一人一台、山中で人に遇うことはとても少ない。

 小屋の戸も開いている。彼らは小屋主の友人で、前日から泊っていた。小屋主、安森さんから鍵を預かっていて、ひと月に一度風通しのために登ってくるらしい。個人の持ち物なので、一般の登山者は泊まれない。裏手に回ると、2畳くらいの、避難所として使わせてもらえる場所がある。

 いつもなら静かな小屋の前に座って、ランチや休憩をとるのだが、早々に立ち去り、上の八巻山に向かった。しばらくの間、楽しそうな声が山中に響いていたが、やがて山の静寂が戻り、亀岩に到着。

  

 さて、ここから尾根に登っていくわけだが、また進路を間違えた。いつも同じ間違いをする。裏側に続く踏み跡を行ってしまう。登ったものの、行き詰まって下るのは怖いので、用心しながら尾根を目指す。八巻大権現から東赤石に縦走、下った。午後4時終了、本来なら2時に降りているはずだ。そんなことを考えてしまう、あくせくした性格の人間だ。

  

リンドウ2種、何かわからないが、真っ赤な実。


ショウゲンジを採る

2021-10-02 05:48:56 | 日記

 

 年一回参加するか否かの「元気の会」、昨日はショウゲンジというキノコ採り山行に参加。団体登山はラク。車に揺られて居眠りするもよし、車窓から伊予の山々の景色を楽しむもよし。昨日は昼頃までガスで、生憎山の景色はサッパリ。車内はコロナ感染予防のためかとても静かだったが、後ろの席の奥様はずっとしゃべっておいでた。きっと、登山の目的の一番は、友達とお話しすることなんだろうな。私は知らない人ばかりの中で黙々と歩いていたが、後半になると、互いの収穫物を見せ合ったり、料理法をおしえあったり、おしゃべりもしながら下り、楽しい時間を過ごせた。山は人を和ませるものだろうか。

 毎年この山行は行われるが、時間が合わなくていつも見送っていた。念願のキノコとの初顔合わせ、おまけに沢山の収穫、大満足のキノコ狩りだった。キノコについては、やはり確信が持てなくては、食べられない。以後、ショウゲンジについては一人でも採りに行ける。ショウゲンジはコムソウともいうらしいが、なるほど、幼いころの頭の形が虚無僧の被り物に似ている。女の子のおかっぱ頭にも見える。

 前半の、嶺の北側では、ほとんど採れなかったが、峠で昼食の後、日浦への下りの道々、あるわあるわ、全員が活発に繁みに入ってキノコを採る。キノコは木陰のじめじめしたところを好むイメージだが、南側に多いのは、日光が少しは入る方がいいんだね。そういえば木が繁って落ち葉が積もるところによく見られる。

 

 下山口にはバスが待っていてくれる。ピストンでないのがいい。

 帰宅後すぐに佃煮風に煮る。野生のキノコは独特の香りがするので、生姜を入れて、濃いめの味付けにした。

 「ショウゲンジは美味しいですか?」

 「ウン、まあまあ。佃煮にした」

 というキノコ熟達者の経験に基づいて。私が感じるところのショウゲンジのお味も、まあまあ。