つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

墨林衛歌集「秋寥寥」

2021-10-07 | 短歌

 「あけび」所属の墨林衛さんから、このほど歌集「秋寥寥」が贈られてきました。巣ごもりの日々にありがたいです。彼は高校の一年先輩。歌を平成10年から本格的に学ばれています。今は「あけび」の編集委員で添削もされています。奥様を亡くされた後に第一歌集「医学のために」を上梓。(記事は2015.11.12) 前回に続き、心に留まった歌を挙げてゆきたいです。世界100ヵ国近くを旅行。私が訪問したことのある国の歌を見ると共感を覚えます。基本的に現代かな遣いで歌われています。 

「水島よ一緒に帰ろう」と呼びかけるラストシーンの遠き思い出 (67年前に見た映画を思い出します)

半月の淡く霞める空仰ぐサザンクロスは何処にありや      (私もスリランカに行ったのですが、サザンクロスのことを忘れていました)

さすらいの旅に生涯すごしたり十二万体の仏彫らんと      (岐阜生まれの円空さんのこと)

宮殿と見まごうメトロの地下鉄に武骨な青き電車の入り来    (ロシアの旅を思い出します)

もろびとの為し得ることやと自問する杉原千畝の重き決断    (岐阜生まれの杉原さんのことは共感を覚えます)

朝光の差し来る刹那山肌のはつか染まれりアンナプルナは    (ネパールの旅を思い出します)

六年は酔夢のうちにすぎてなお秋寥寥にわれ生きてあり     (タイトルを意識された歌)

 

 ところで一昨日からのトップニュースは、プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎氏がノーベル物理学賞受賞に決定されたこと。愛媛県出身の90歳。気候変動を研究されています。米国籍を入れて日本人受賞者は28人。物理学賞は12人目。おめでたいニュースでした。

 地球温暖化と言えば、岐阜市の昨日の最高気温は30度。10月でこの気温が5日も続いているのは、130年前からの記録以来初めて。真鍋教授は早くから地球温暖化について研究されておられ、地球科学が初めて認められました。

 

ホトトギスは今年は衰弱しています

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする