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ドイツの高校の歴史教科書の分析

「世界の教科書シリーズ14 ドイツの歴史【現代史】ドイツ高校教科書」234イエを読んでいました。歴史観は押し付けてないです。どちらかと言うと淡々と書かれているが、何しろ資料は豊富で、多岐に亘っています。それにちょっとした設問です。

その設問は考えるためのものです。そして、考えれば、1925年~1944年までの37の資料で、ドイツが何を考え、行ってきたかがわかります。あわせて、それを引き継いだ者が何をすればいいのかが分かります。

今回は、資料をOCR化しました。そこから抜粋します。

資料1:反セム主義 『我が闘争』にみるアドルフ・ヒトラーのユダヤ人観(1925年)

 1.ヒトラーのユダヤ人の定義を簡単にまとめなさい。彼はそれをどのように根拠づけたのでしょうか。

 2.ヒトラーの、ドイツ在住ユダヤ人と彼らに対する政策実践の定義の徹底性を説明しなさい

資料2:『我が闘争』にみるアドルフ・ヒトラーの「生活圏政治」について(1925年)

 1.ヒトラーの国民に対する基本原則を素描しなさい

 2.ヒトラーの外交及び内政に関するナショナリズムの一貫性を筋立てて説明しなさい

資料3:『我が闘争』にみるアドルフ・ヒトラーの党及び国家に対して敷いた総統原理(1925年)

 1.「総統原理」と民主的な決定プロセスとの間の相違を説明しなさい。

 2.総統原理の歴史的背景の根ざすところを整理し、ナチス・イデオロギーに対する根本的意味を定義しなさい。

資料6:1934年6月30日、ナチス突撃隊の無力化

 国家社会主義ドイツ労働者党(NS)独裁の歴史にとっての1934年6月30日がもつ意味を討論しなさい

資料19:1936年ニュルンベルグでの「自由な党大会」の人権法律、いわゆる〈ニュルンベルグ法〉より

 1.〈ニュルンベルグ法〉のイデオロギー上の根拠を調べなさい

 2.〈自然法〉という概念を明らかにしなさい

資料20:いわゆる〈水晶の夜〉の反セム主義的不法行為(1939年11月9日)、同年同月同日の全国警察署へのゲシュタポの秘密文書より (個人的驚き:ベルリンの壁崩壊1989.11.9の50年前)

 1939年11月ポグローム〈大虐殺〈水晶の夜〉)の動機と目的を述べなさい。

資料22:1933年5月17日のアドルフ・ヒトラーの国会演説での公式平和宣言

 1.ヒトラーは平和政治に向けて、どの程度に戦術として、そして真面目に論拠を述べているか論議しなさい

資料26:ドイツの占領政策〈1941年9月16日のソ連占領地域での抵抗粉砕のためのいわゆる秘密殺害命令より)

 1.搾取政治の形態と目標を説明しなさい

 2.ソ連住民におけるソ連への経済搾取の影響を説明しなさい

 ロシア住民に関して、ゲーリングはどのような最終目標を考えているか?

資料29:ハインリッヒ・ヒムラー:「ユダヤ人は根絶されねばならない」。1943年10月6日、ボーゼン。国家指導者と行政管区指導者たちを前にして。

ヒムラーが絶滅プラグラムを一方では『偉業を記載した歴史頁』として特徴づけ、他方では永遠の沈黙を課した根拠を論議しなさい。

本当に、歴史の証言をありのままに見せようとしています。これがドイツなんでしょう。ここから始めて、周辺に理解されるのです。
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