みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

力の秘密

2023年08月26日 | 士師記

士師記 16章1−22節

 今日から火曜日までスイスを訪ねます。今回も一緒に聖書に聴き、祈り合えることを楽しみにしています。

 イスラエルに強い圧力をかけ続けていたペリシテ人の地を一人で訪ねるサムエルの姿は、ペリシテ人たちにとって脅威でした。1節は、さらっと読みすぎてしまうような箇所ですが、ちょっと立ち止まってみましょう。彼は、自分がナジル人として、ペリシテ人を混乱させるためにいるのを前面に出すことなく、自分の興味や関心、欲望のままに行動しています。ガザに行ったのは、遊女と関係を持つため。ガザの人々はサムソンを殺そうと一晩中鳴りを潜めているのですが、そんな彼らの策略をあざ笑うように、サムソンは持ち前の怪力を彼らの前で「披露」して圧倒してしまいます。「かっこいい!」場面かもしれません。

 しかし、そんなサムソンにも危機が訪れます。デリラとの出会いです。デリラはサムソンにとってそれほど魅力に満ちた女性だったのでしょう。サムソンがデリラを愛したことを、ペリシテ人の領主たちはチャンスと考え、デリラを用いてサムソンの力の源を聞き出そうとしました。そうすれば、サムソンなど怖くありません。

 デリラとサムソンとのやりとりが繰り返されますが、ここにはサムソンのデリラへ一途な思いもにじみ出ています。サムソンは自分の力が髪の毛が剃り落とされていないことにあると信じていましたので、デリラへの一つ一つの答えも、弓の弦、綱、そして髪の毛と核心へと近づいていきます。人が罪に誘われる時のやり方はこのようなものだと考えさせられます。そしてついに、彼は自分でずっと考えていた怪力の秘密を打ち明けます。そして、彼は捕らえられ目をえぐり取られてしまいます。

 20節を読むと、彼の怪力の秘密は髪の毛にあったのではなくて、主が彼とともにおられたことにあることが分かります。それでは、22節をどう説明するのでしょうか。このことばは、サムソンが主なる神とのつながりの中にいるようになったということを象徴しているのです。


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