みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

数字には神の御手が…

2022年05月20日 | エズラ記

エズラ記 2章59−70節

 フランクフルトのサッカーチーム、「フランクフルト・アイントラハト」がヨーロッパリーグで優勝したとのニュースが…。PK戦での優勝ですから、「手に汗握る」瞬間が何度も訪れたことでしょう。フランクフルト中心部にある広場を埋め尽す人々の映像を見て驚きました。

 2章ではこれまで、指導者たち、氏族別、町村別、祭司、レビ人、神殿奉仕者の順で帰国者の人数が出ているのですが、ここにはまず、自分たちの先祖の家系と血統がイスラエル人だと証明できなかった人々のことが記されます。その後に奴隷の数、家畜の数、神殿建築のための献金と続きます。

 バビロン捕囚というと、捕囚されたイスラエルの人々が帰還までの間ずっと虐げられ、ひもじい生活を強いられたかのような印象を持ちやすいのですが、そうではありません。これらの記述は、彼らが多くの富を捕囚の地で得たことを明らかにしています。

 なぜ、捕囚の地でそれが可能だったのでしょうか。富を得るためには、彼らが異国で、そして厳しい環境下で勤勉に働かなければなりません。ダニエルや三人の青年たちの姿が浮かんできます。もちろんそれだけが理由ではありません。

 神が常に彼らとともにおられ、彼らを祝福してくださったことを私たちはこれらの数字を中心とした記述から見ることができます。数字に表れることには多くの人々の苦闘、忍耐、勤勉を認めます。しかし何よりも認めなければならないのは神の御手。神殿再建のために神が捕囚の民に備えをさせられたのです。


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