みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

事実と事実を何がつなぐか

2017年05月05日 | エズラ記

エズラ記 4章

 当地のファストフードでよく知られているのは、ソーセージを小さなパン(ブレートヒェン)で挟み、お好みの量のマスタードとケチャップをかけて食べるもので、きのうは2ユーロで買えました。注文して5秒以内で手にすることができました。これをスーパーで求めますと1ユーロで済みます。お昼頃になるとスーパーの肉売り場にはファストフードを求める人の列ができます。もちろん、世界的なファストフード店Mもありますが…。待たずに食べられるというのは,よく考えるとすごいことですね。

 始まったエルサレムの神殿再建工事に、妨害が入りました。「いっしょに建てたい」とサマリヤ人たちが工事を指揮するゼルバベルたちに申し出たのですが、1節に「敵」と書かれていますので、その申し出の魂胆が工事の妨害だということがわかります。ゼルバベルとヨシュアたちは、彼らの意図を見抜き、自分たちだけで建てるつもりだとして、申し出を拒否しました。

 すると彼らは、ペルシヤの偉い人を買収して工事の中断に追い込むことに成功したのです。その結果、工事は長期間中断されることとなってしまいます。

 きょうの箇所での時間的順序はちょっと複雑です。「みことばの光」が書くように、エルサレムの神殿再建工事についての記事は、1—5節のあと24節に飛んでいます。その間の6—23節には、このような妨害がこの時代にもあったということが挿入されているのです。アハシュエロス王の時代の非難(6)であり、その後のアルタシャスタ王の妨害です(7−23節)。特にアルタシャスタ王の時の妨害は、エルサレムの城壁再建工事に対するものでした。

 この時の妨害は執拗であり巧妙です。彼らがアルタシャスタ王に出した書状には、いかにユダヤ人が危険な民であるかが記されていました。その中で、12節も15節もユダヤ人についての歴史の事実を述べています。けれども、それをつなぐことばは、訴える者たちの勝手な想像なのです。

 事実と事実を悪意を持っただれかがつなごうとすると、それは事実とは大きくかけ離れた虚報になりかねないのだということを考えさせられました。

*緑の中に赤い車が…


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