みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

熱心に

2017年05月31日 | ネヘミヤ記

ネヘミヤ記 3章15−32節

 3章後半には、エルサレムの城壁の南東側から北東側を修理した人々の名前が記録されています。地図をご確認ください。この地域は、ダビデの町の東側が含まれており、また、そこから北のほうには神殿が建てられていますので、エルサレムでは重要な区域でした。

 「みことばの光」にも書かれていますが、20節の「熱心に修理した」ということばに目が留まります。これはおそらく、ほかの人々が熱心ではなかったということではなくて、彼が特別に難しい箇所を受け持った、それは彼に神が補修の賜物をお与えになっていたのではないか、と想像するのです。

 何事かに取り組むときに、人と自分とを比べて優越感を抱いたり、劣等感にさいなまされたりすることもあるのではないでしょうか。城壁修理に携わる人々の心の中まではここには記されていません。しかし、主がネヘミヤの心に城壁再建への熱い思いを与え、ともに祈る者を与えてくださってのことです。そのお方が一つの志を、携わる者たちに与えてくださったに違いありません。

 エルサレムの城壁再建工事は、主イエスの教会を建て上げることに通じます。それぞれが賜物に応じて奉仕をします。城壁再建では自分が受け持った部分が集められて一つの城壁の修理が完成するように、教会もそれぞれに与えられた神からの賜物が組み合わされてイエス・キリストのからだが建て上げられていくのです。

 「あなたがたはキリストのからだであって、 ひとりひとりは各器官なのです」とのパウロのことばをおぼえました(コリント人への手紙第一12章27節)。

*地図は、ティンデル聖書注解 デレク・キドナー著「エズラ記、ネヘミヤ記」(いのちのことば社刊)109頁を参考にして作成しました。


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