箴言 26章
当地のガソリンスタンドでは、日本と同じように遠くからわかるように1リッターの価格が表示されています。ただし、その価格は一日のうちに何回も変わるのです。このところ高値で推移していた価格が少し下がったので、昨日給油しました。給油を終えて、レジで支払って価格看板を見たら、さっきよりも下がっているではありませんか! たかだか4セントなのですが…。損をしたような気持ちになりました。こんなふうに考えるのは愚かなのでしょうか。
この章には、「愚かな者」、「怠け者」「陰口をたたく者」、「憎んでいる者」と、好ましくない人々の様子が描かれています。4節と5節に書かれていることばがもう少し離れた箇所にあると、箴言には一貫性がないと非難を招き、それゆえに箴言の正典性が疑われたほどだと、ある書に記されていました。確かに、矛盾しているようにも読めます。
でも、この二つの格言が言おうとしていることは何となくわかります。「その愚かさに合せて答えるな」とは、愚かな人の思考や道徳に呑み込まれないようにということで、「その愚かさに合せて答えよ」とは、相手の愚かさを明らかにするために知恵をもって答えるようにとの戒めだと考えるのですが、いかがでしょうか。
改めて読みますと、この章には前向きな格言はありません。愚か者や怠け者たちにふさわしい結果が綴られています。「主を恐れることは知恵の初め」との箴言の主題のことばを思い浮かべました。主を恐れることは、生活の細部にまで意味を持つのだということを、前向きではない本章のことばから考えるのです。