霜後桃源記  

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「うんざり」はどっち

2024-06-10 05:52:14 | 社会
  政治には全く無縁と思えるようなコメンテータが、したり顔で田崎史郎
もどきの野党批判をすることがままある。
  TV局はどのような判断基準で出演者を選んでいるのか疑問に思える。
 その内の一人が「真鍋かをり」だったが、松尾貴史が昨日の「ちょっと
違和感」で解説してくれていた。


 毎日新聞「松尾貴史のちょっと違和感」(2024.6.9)
     「『うんざり』発言 批判の矛先、そこじゃない。」

 7月7日、東京都知事選挙が投開票される。小池百合子知事が2期目を終えようとしているが、彼女が最初に立候補した際に掲げた公約「七つのゼロ」は、「ペットの殺処分ゼロは達成した」と主張したものの、その他多くが達成されないまま、約束がほごにされようとしている。また、「カイロ大学卒業」という学歴が詐称ではないかという疑惑も残されている。かつての側近が「文芸春秋」で「学歴詐称工作に加担した」とする手記を発表したが、小池氏本人は「大学が卒業を認めている。選挙のたびにこういう記事が出るのは残念」と否定した。とても納得できる説明とはいえない。
 蓮舫氏が参院議員を辞職、立憲民主党を離党して、都知事選に立候補すると表明した。現職の小池氏にとって手ごわい対抗馬になりうるかもしれないというのに、テレビの情報番組の扱いの小ささ、短さはどうしたことなのだろうか。
 あるワイドショーでは、タレントの真鍋かをり氏が奇妙なコメントをしていた。「蓮舫さんが出てきたことで、国政の構図がそのまま都知事選に流れて来ちゃっているような感覚になる。都民としては、選挙に対してテンションがあまり上がらない。自民党の裏金問題があって野党がわああ、と言うけど、文句しか言っていないみたいなのがもううんざり。それを都知事選にも持って来られても、ちょっとおなかいっぱい」という趣旨の感想だそうだ。
 我々が「うんざり」しているのは、裏金をごまかし続け、問題の解決を渋る自民党に対してであって、それを批判している野党にうんざりと言うのは、単に自分が自民党の支持者であるからそう感じるのではないだろうか。よしんば支持者ではないとしても、これまでの活動や言動をみれば、さもありなんと思っても無理はないだろう。そう言えば以前、彼女が「桜を見る会」に参加して、当時の首相のすぐそばで写真に納まっていたのを思い出す。
 なぜ彼女が都民の心境を把握し代表しているのかが不可思議ではある。かつて東京パラリンピックのPRをするなど、小池都政に親しみを感じているのかもしれない。しかし、テレビで出馬表明についてこのようなコメントをするのは、それ以上の何かしらの役得があるのではないかとすら勘繰ってしまう。
 彼女はTBSの番組にも出演して同様のコメントをしていたが、おそらく偶然ではないだろう。もちろん彼女は一例だが、各局のあまりにもバランスを欠く扱いに、ちょっとどころか強烈な違和感を覚える。
 都庁の建物になんだかわからないプロジェクションマッピングを投影するのに何億円もかけ、「新たな観光スポットだ」と胸を張る小池氏。彼女が都知事でなくなってしまったら困る勢力や企業があるのだろうか。テレビ局が、そういう利権にそんたくしてこぞって小池氏を利するように報じているのだとすれば、逆にわかりやすい。まさか、今回の選挙の準備のためにその予算を費やしたとは思いたくないが。
 自分たちの周辺だけが潤うように誘導する自民党による長年の政治が、日本をむしばんでいるにもかかわらず、この期に及んで「批判にうんざり」などと言えるのは、よほどの安全地帯で何不自由なく暮らしている人だけではないか。 所属の女性議員があちらもこちらもおかしなことになっている昨今、次あたりの国政選挙では自民党から真鍋氏に立候補要請の声がかかるのではないか、と想像したら面白くなった。

コメント
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