周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

1月12―18日

2020年01月19日 | 日記・エッセイ・コラム

岩国が紙の産地であったことは知っている。今はすたれてしまったが1500年代後半に作られた岩国半紙は大阪(当時は大坂)に出荷、藩の貴重な財源となった。吉香公園で花のつぼみを付けていたミツマタはコウゾに次ぐ紙の原料。その隣は十月桜。春と秋に咲く花が一月に咲いていた。昔『狂い咲きフォーク』ってあったけど、どういう意味やったんやろ?

 

1/12(日) 昨夜からお泊まりコースで礼拝に来られている矢野夫妻のエリさんが、僕に『記憶力を維持する』というガムを買ってくれた。昨夜、僕が「もの覚えが悪い」という話をしたのを聞いていたからや。なんと心優しいジョーク魔よ。これで治ったら彼女(あるいはロッテ)は僕の救世主になる。ところでさっきからあちこち探しているんやが、そのガムをどこに置いたやら。

 

13(月) 午後から役員会。日曜日なら、会議をしている横で飲み食いし、ペチャクチャとおしゃべりをしている信徒がいるが、今日は誰もいないので至って静か。よほどプライベートな内容でない限り、うちの役員会は陪席も傍聴も自由。しかし他所さまではそれは相成らぬらしい。特に牧師の人事の議題などは必殺仕事人じゃあるまいし闇から闇。光の子は闇がお好きか?

 

14(火) 柳井のディスカウントショップへ買い物に行く。こういう格安店に来ると、どうしてもいわゆる「しょうもないもん」を買ってしまう。今日は『蚊取り装置』(ブルーの光に誘われた蚊を捕える装置/在庫処分大幅値引き五百円)が目に留まり、ひと目見て買うことにした。今から夏が来るのが楽しみや♪ん、ちょっと待てよ。もしかして誘われたのは蚊よりも先にこの僕か?

 

15(水) 愛隣幼児学園の礼拝。日ごとに育つ年少児は僕の日本語をかなり理解してくれるようになってきた。それと同時に話がつまらなくなると大あくびをする。だから僕もこの歳になっても子供たちから学ばされる。そこでや、牧師のつまらん説教に対し聴衆は居眠りではなく大あくびでアピールし学ばせよう。え?僕がそうされたら?もちろん学ぶどころかイジケルだけ。

 

16(木) セールス電話に対して「今、牧師が不在なので」と留守番人を装って断ることがある。若い頃、訪ねて来るセールスの人によく言われた「お父さんいますか?」。僕も初々しかった時代の話。今は貫禄こそついたが「牧師さんおられますか?」とよく言われる。無礼者!確かに服装は寝間着か作業着にしか見えんとしても、このあふれ出る神々しさが目に入らぬか!

 

17(金)『男はつらいよ~お帰り、寅さん』を観に行った。もしここに山田洋次監督が居たら、さぞかし喜んでくれるやろと思えるほど、マダムたちが館内狭しと響き渡る大きな声で笑う。こ、これが「オバハンになる」ということか!しかし場を盛り上げてくれる客という意味では『欽どこ(欽ちゃんのどこまでやるの)』以来その存在は大きい。とは言え一緒に行く者は恥ずかしい。

 

18(土) 今年の花粉は少ないということやが、外に出られない季節がくる前に春の陽気に誘われて錦帯橋の吉香公園へ出かけた。うっかり八兵衛が立ち寄りたくなるような茶店(星出茶屋)で昼食をとり(煮大根は絶品やった)、武家屋敷の庭をぐるりと回る。土産物屋で買ったエコバッグにはこんな言葉が書かれてあった。♪待てど暮らせど来ぬ人を宵待ち婆のやるせなさ♪