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西成区・福寿湯見学

2020-09-29 | 銭湯のタイル巡り

先日はタイル画家のこだんみほさんにお声掛け頂き、福寿湯さんの見学会に参加させていただくことができた。
開店前に迎え入れ頂き、多種多様なタイル満載の銭湯内を思う存分見学&撮影を楽しんだ。


入口を入ると、左手方向へUの字型に広がる玄関。


その床にはパステルピンクとブルーのモザイクタイルが敷き詰められている。


立ち上がりには黒の縦長、斑入りのタイル。


マットの下にはこんな玉石タイルが隠されてた。
ブルー系の玉石にオレンジ混じりがとっても美しい~


番台


脱衣所全体の写真を撮るのを失念;
浴室入口の上部にはピンクのモザイクタイルがびっしりと。


ピンクの中に、グリーンとオレンジのちょっとぼかしの入ったタイルが
アクセントに入れられているのがめちゃめちゃ良い!


天井には緑のファンが回る。


女湯のガラスには海の中を魚が泳ぐ様子が描かれたエッチングのガラスが入っている。
当初は隣にも同じものが入っていたそうだが、お客さんが割ってしまわれたとか。
男湯の方は貝の上に乗るビーナスが描かれたものが入っていたという。
同じく今は割れてしまい、普通のガラスになってしまったそうだ。



そして浴室入口そばにある洗面台。
赤とブルー、一番下にはグリーンのモザイクタイルが貼られ、


シンクの中にはこんな魚型のペスカードタイルが貼られている。
先日のこだんさんの作品展でお見掛けしたものだ!


魚に例えられたタイルが不規則に並んでいる様子がとてもいいなあ。
排水口の蓋も可愛い。



浴室前に敷かれたタイルは水色にグリーンや黒が混じった玉石タイル。


浴室内へ。
大判の石が敷かれた床。
福寿湯の創業は大正時代だそうで、当初は煉瓦造りの建物だったという。
昭和37年の改装時に、元々敷かれていた石に追加して敷かれたものだそう。



石の間には玉石タイルが敷かれている。私は初めて見るように思ったが、大阪の銭湯の特徴的な床だそう。


奥の壁面には、赤と黒の鯉が泳ぐタイル画が描かれている。





洗い場の蛇口周りには、珍しい風車のようなピースが入ったパズルタイル。


ここにもやはりオレンジのタイルがスパイスを効かせてる。


補修の跡の継ぎ接ぎに萌える~





浴槽の石の下部に貼られたタイル


真ん中の大きな浴槽は、深めと浅めに分かれている。


この浴槽の縦の石は、なんと一枚石でできているという。
通常だと、縁の上の部分だけ石を使うというのがポピュラーだそうだが、
全て石でできているのは当時でも高価で珍しいものであったとか。


浴槽に付く噴水柱は、いろんなモザイクタイルがにぎやかに貼り付いている。


そして岩風呂も。
こちらは超音波風呂になっていて、
後で入ったが、岩に囲まれ露天風呂のような雰囲気が味わえた。


岩風呂を囲むモザイクタイルのアーチ。


水風呂も。
モザイクタイルが貼られたこの浴槽、色合わせが最高~
角のアールも最高~



男湯の方へ。


男湯の方のタイル画は、山並みや木々が描かれていた。


この日の日替わり湯はラベンダー湯。
魅惑的な色。
他にも生姜湯やよもぎ湯などもあるそう。


男湯の方は色違いのブルーからグレーのグラデーションの風車のパズルタイル。





格子タイルバージョンも。


そして釜場も見せて頂いた。
重油高騰のため、現在燃料は木の廃材を用いられているそう。
住宅を作る際に出る柱などの廃材は、杉やヒノキが原料だという。
無垢の木を使うことで、煙もクリーンになったとか。


配管やバルブが複雑に絡み合う。


この電気装置がとてもレアなのだそうで、
同行者の電気専門家の方が興奮気味に語られていた。


これは釜場についていた小窓。
手作り感いっぱいの面格子が楽しいな。


他にも脱衣所の床に敷かれた籐の敷物は、この脱衣所に合わせた特注品で、
ロッカーの凹凸に合わせて縁が細かく編み込まれているなど、
話をお聞きしないと、気づかないようなことや裏話などいろいろとお伺いしながら、充実過ぎる見学会を楽しんだ。
この後は食事を挟んで、入浴、そして周辺の町歩きへ繰り出した。
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