m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ベルギー&フィンランドの旅2024【豪華すぎる区役所&ベルギー王立美術館】

2024-07-25 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024

前日、偶然見つけた区役所の建物があまりにもすごくて、
翌日だったら内部の見学できると聞いていたのでやって来た。

この街灯のアイアンワーク、すごい。



建物内に入ると現れた階段ホール。
ここはどこ?!宮殿?
ていうくらいのゴージャスさ。


階段は、床にも壁面にもさまざまな種類の大理石が使われ、
踊り場には、ステンドグラスが輝く。


そのステンドグラスは、一面だけでなく、三方に入っていて
豪華絢爛&とても明るい。


役所とは、とても思えない・・


縁に桜の花が描かれている。


こちらはサクランボだなあ。



そして天井照明がこれまた可愛くて・・
真下から見上げると、何!これは?!の可愛さ。
渦巻や花型など特別なデザインというわけではないが、バランスがいいのかなあ?なんとも言えない良さ





長い廊下は、床はもちろん大理石、大きな絵画もかかってる。


ステンドグラスを背負った休憩用ベンチ。



もう一か所階段があり、アイアンワークの手すりが優雅な弧を描くこちらの階段も素敵。













そして、窓口が並んでるホールが、圧巻だった。
これがベルギーでは、現役の普通の役所なんだなあ。
役所がこれだから、各家があれほど個性的でデザインセンスにあふれているのも分かる気がする~









ガラスと鉄のヴォールト天井からは、明るい光が降り注ぐ。
役所を十分堪能した後は、王立美術館へ向かうことに。


バスで移動するためにバス停へ向かう。
時間までうろうろしてたら、バス停の向かいにステンドグラスが入っている建物を発見。


アール・デコデザインのかわいらしいステンドグラスが上下2列に入っていた。
廃店舗だろうか?ガラス貼りの建物の中はもぬけの殻で、元ギャラリーのようでもあった。



近づくと、入口の扉は、あの陶板のドアノブ。
新たに見たデザイン。


扉前のステンドグラスだけ内側から見れる。
やっぱり光を通すときれいだな。



更に近くで、陶製のドアノブを見つけた。
隙間時間にも収穫あってうれしい。


そしてやって来たバスに乗って王立美術館へ。
バス停もアール・ヌーヴォー。

この二日間で建物も全てとまではいかないけど、かなり満喫でき、
ここに来てようやく余裕が生まれてきたので、
残りの時間は美術鑑賞に充てようと・・



ベルギー王立美術館は1803年の開館。
メインの古典美術館、世紀末美術館、ルネ・マグリット美術館の三つからなるが、今回、フランドル絵画が充実の古典美術館へ。



エントランスを入ってすぐに導かれるグランドギャラリーは、とてもゆったりとした空間。


吹き抜けの空間に、天窓から自然光が降り注ぐ。
大振りの絵画が堂々とかかっていて、とても贅沢な空間。
さすが海外の美術館・・


ギュスターヴ・ワッペルス


コンスタン・モンタルド


コンスタン・モンタルド
ベルギー生まれの作家だそうだが、色使いや日本画のような雰囲気もあり、とても惹かれた。


階段を上がって2階へ。





回廊が巡らされる2階。





客足はまばらなので、好きな絵画をじっくり見れる贅沢。


初期フランドル絵画のコーナーから。
匿名画家の作品。
15世紀に描かれたとは思えないような艶やかな色彩、(さすがに修復?)
描き込まれた細部など、生の絵画の迫力を味わう。



ロベルト・カンピン


ファン・デル・ウェイデン



ハンス・メムリンク



ディルク・ボウツ


織物の文様や質感がついつい気になる。










ふわふわした毛の表現やベルベット調の布地の質感など
リアル感が半端ない。
作品を覆うガラスのカバーなどないものがほとんどなのでギリギリまで近寄って見ることができ、臨場感をたっぷり味わうことができる。


肖像画も好き。
ファン・デル・ウェイデン


メムリンク


ヤン・モスタエルト


コルネリス・デ・フォス
家族の肖像画、子供の表情がいいなあ。



ヒエロニムス・ボス


ボスの絵も細かく見ていくと面白いなあ。
いろいろと意味が隠されているんだろうけど、
絵面だけでも楽しい。











ブリューゲル父子の作品も充実。
30年ほど前、最も所蔵数の多いウィーンの美術史美術館でブリューゲルを堪能した記憶ある。
雪景色を描いたものが好き。

ブリューゲル父



細部をクローズアップ・・凍った池でそり遊び



上の絵をブリューゲルの子がコピーしたものも。
色味が少し違う。



ピーテル・ブリューゲル父



ブリューゲル子





ピーテル・ブリューゲル父


細部をじっくり見ると、様々な描写が楽しい。






額縁もそれぞれ個性豊かで興味津々・・



いくつかの額縁も写真に収めた。






ルーベンスの部屋も贅沢極まりなかった~
天井が高く、広いスペシャルな一室、ルーベンスと同時代の画家で占められている。
ほとんどお客さんがいない中、巨大な祭壇画たちを独り占め。














写真は、ほんの一部だけど、
見応えたっぷりで、堪能できた。
海外の美術館の常設展のスケール、本物の迫力、エネルギーはすごい・・
いつも建物巡りでいっぱいいっぱいなので、美術館、久しぶりに行けてよかった。
日本の特別展だと人ごみで、ゆっくり見れたもんじゃないけど、
日本でも常設展にたまには足を運びたいな。






旧ホテル・グレシャムがベルギー王立美術館の別館となっていて、
ミュージアムショップから、螺旋階段を見上げることができる。


天窓には、ステンドグラスが。


階段途中にもステンドグラスがあったが、階段を上がることはできない。


一方の出入り口も旧ホテルのエントランス部分になっていて、
ステンドグラスが美しい。



大理石の階段の両脇には、緩やかにアールを描くステンドグラスがはめられていて、華やか極まりない空間が広がっている。





床は、細やかな大理石モザイク




照明のブラケットのフォルムも美しい。


ゆっくりしてたら、約束の時間近くなってしまったので、
急いで宿へ。
宿の近くのミニスーパーで、昼ご飯にパンを購入し、簡単な昼食をとり、
ヘミクセムのタイル博物館へ連れて行ってくださるご夫妻のお迎えを待った。
この後待ち構えていた素晴らしき体験、
ヘミクセムのタイル博物館は、こちら→
ご夫妻のタイルコレクション拝見はこちら→

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ベルギー&フィンランドの旅2024【ブリュッセルのタイル&建築巡り】

2024-07-21 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024
ベルギー三日目の朝、この日は午後から、旅行前に知り合ったベルギー人のご夫妻に、ヘミクセムのタイル博物館へ連れていって頂けるお約束をしていた。
午後1時に宿まで、車で迎えに来て下さることになっていたので、
それまでブリュッセルの町を歩くことに。


1928年、オルタ設計のアート関連施設、BOZAR。
アール・デコ様式の建物で、地下には、コンサートホールや展示スペースなどが設けられている。


ブリュッセル中央駅へ行く時は、いつもここを通り抜けていた、ショッピングモールのギャラリーラーヴェンシュタイン。
1958年に建てられた建物で、ガラスブロックのドーム天井から光が差し込む。


ドームを支えるいくつもの円柱にはガラスモザイクが一面に貼られている。


アールを描く美しい階段のコーナー。


床一面もモザイクタイル。柱のガラスモザイクと同じやわらかなブルーの色調だけど、
こちらは床面なので色土のモザイクタイルのよう。



壁面に入れられたモザイク装飾。


駅への地下通路にもモザイクタイルが貼られてた。
所々に金物の滑り止めのようなものが入ってる。


陶製のドアノブ。
扉に付く格子にもドアノブを小さくしたような陶製の飾りがついてる!





1階部分に花模様のタイルが貼られた家。


新しそうだけど、こういうのは、今まであまり見かけなかった。



1904年に建てられた建築家ミシェル・マイヤーズの邸宅。
1階にはムーア様式から影響受けた馬蹄形のアーチ、2階にはボウウィンドウ、3階には更に大きな円形の窓がついている。
元々はスグラフィトも描かれていたようだけど、壁面が新しくなってるようだった。


コーナー部分にタイルが貼られてた建物。
下部がモザイクタイル貼り、上部はスクエアの白、黒のタイルが貼られていた。


緑に覆われた扉。





丸に十字のドアハンドル。


こちらは、船の舵のような形をしてるドアノブ。


扉には、カラフルな模様の入ったガラス、
豪華な持ち送りの上にはバルコニー


こちらのグリーンのドア、
よく見ると中の型板ガラスがかなり面白いデザイン。


昭和の型板ガラスのように渦巻文様が細かく入っている。


陶製ドアノブのスクエアバージョン見つけた。


オレンジが効いていていいな~
型板ガラスともマッチしてる。


1900年にギュスターヴ・ストローヴァンにより建てられたヴァン・ダイク邸。

ファサードを見上げる。
各階につくバルコニー、そのフェンスは独特なうねりを描く。





バルコニーから飛び出すように付けられていたアイアンの植木鉢置きが三つ。


扉や扉上部のアイアンのデザインもすごいなあ。
思わずラインをなぞってみたくなる。
実際にたまになぞってみているが・・
どうしたら、こんな曲線を思いつくんだろうか?と


郵便受け兼ドアハンドル。


47番地に使われていた水色がきれいなタイル。


周囲に細かなモザイクタイルが施されていた扉。





この面格子も華麗。
内側にはステンドグラスも入ってた。





1897年に建てられたヴィラ・ジェルメーヌ。



赤レンガに黄色の煉瓦で模様が入れられ、3階部分には黄色と緑のレリーフタイルが貼り巡らされている華やかな外観。


煉瓦と煉瓦の間にもさりげなくマジョリカタイルが組み込まれている。



鮮やかな色合いのゆりのような花が描かれたマジョリカタイル。


3階部分は、緑のレリーフタイルと黄色のタイルとの市松模様。




カメラで拡大してみると、こんな可愛いお花のタイルも貼られてた。


こんなタイルも。
思いがけず、多種類のタイルが貼られたお家に出会えてうれしかった。



1898年、ヴィクトール・オルタ設計により建てられた邸宅。ファン・エートフェルデ邸。
外観は、シンプルに見えるが、内部にはガラスの天窓のある円形ホールなどがあるみたい・・


2度増築されていて、1901年には、左手の棟を、更に右手の棟が増築された。




シンプルながら、アール・ヌーヴォーの曲線を描くドアノブ。


トンボのような装飾が施された増築部分の窓。




石に囲まれた玄関扉。


1903年に、ギュスターヴ・ストローヴァンにより建てられたサン・シル邸。
4mという狭い間口に4階建て、装飾が濃密すぎる建物。


4階は、円形の開口部のあるバルコニー、屋上には、フェンスから避雷針の先まで細かくデザインされている。


2階のバルコニー周りの濃厚なアイアンワーク。
外壁は白地に赤いラインの煉瓦が入っていて、それも華やか。


玄関までアプローチの階段。
階段の手すりから、


門に至るまで、アイアンがうねりにうねっている。





扉の上部にステンドグラスが入っている邸宅はよく見かけるが、
こちらは、ステンドグラスが2段にわたり入ってた豪華版。


扉の装飾も次から次へと違ったものに遭遇。
これもおもしろいな。




ドアノブにつくおじさんの顔。

赤い煉瓦のアクセントと鮮やかな緑の窓枠や扉




半地下の窓の面格子も緑。


3階のたまご型の窓が可愛い




スペインタイルのような番地表示。























1903年、ヴィクトール・オルタ設計により建築された彫刻家ピエール・ブレッケの邸宅兼アトリエ。


玄関と、大きな扉の方は車庫。


車庫のドアノブ。
アール・ヌーヴォーの独特な形状で、ポストと一体型に。


玄関のドアノブ。



番地表示板もオリジナリティあるデザイン。

赤と白の煉瓦にグリーンの窓枠が華やかな建物。



2階には、ステンドグラスも。




サン・ジョス・タン・ノードのあたりの住宅街の邸宅巡りをした後は、
前日に見つけた区役所の内部を見学するために向かった。


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ベルギー&フィンランドの旅2024【カフェ&レストラン アールヌーヴォー】

2024-07-17 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024
2日目の終わりに、ホテルのすぐそばにあったカフェ&レストラン、
「アール・ヌーヴォー」へ訪れた。
看板によると、1841年からあった建物は1904年、建築家ポール・ハメッセによりアール・ヌーヴォー様式に改装されたのだそう。


ドアノブのデザインも面白い。
ハンドル部分はフクロウの顔のようで、郵便受けとの一体型に。


エントランスホールへ入ると、床には大理石モザイクが敷き詰められていた。



床の隅にも凝った大理石モザイクが貼られ、オウムのレリーフが描かれた真鍮の鏡の台、傘立てと兼用か?!
とても美しい~



建物と共に家具もデザインされていて、ビリヤードとチェスボードルーム、リビング、ダイニング、詩室と、それぞれ特徴ある各部屋が残され、
ウィーン分離派やマッキントッシュの影響も受けているという。



エントランスホールを入ってすぐ右手の通りが見える部屋。
元応接室?


大理石の暖炉には真鍮のレリーフがはいっている。
窓辺には控え目なステンドグラス。


寄木細工の床も美しい。





こちらは、元ダイニングルームだろうか?
造り付けの白い戸棚やベンチが可愛い。


暖炉も白。



天井がまた花模様で可愛い~


照明は、上向きに天井を照らす緑の照明と、下部を照らす照明とに分かれてる
初めて見るようなデザイン。


元ビリヤードルームかな?



元ビリヤードルームから続く、チェスボードが置かれたチェスボード部屋。
ステンドグラスが中庭との空間をつないでる。



天井は、美しいステンドグラス。


重厚な造り付けの家具、部屋と部屋との仕切りに入れられている欄間のようなステンドグラスや部屋毎に異なる天井装飾が美しい~






ステンドグラスの入った窓の下には真鍮の鳥のレリーフの台、
奥の内側が大理石の家具は洗面台になっていた。




シンプルなデザインのステンドグラス


リビングルームだろうか?こちらの部屋の天井は、ドーム状になっていて豪華絢爛。壁面の装飾などはクラシックな装い。







ここまでの部屋は、貸切のスペースなのか?グループ客が一組使用してるのみだった。この先は、カフェ&レストランスペース。







魚やアンモナイトのような貝、タコのような海藻が描かれたレリーフ。
(リュックは自分のものではない)


カフェ、レストランのカウンター。


カフェのメニューが欲しくて頼んだのだけど、いきなりコーヒーが出てきて・・
まあいいか~と
逆にコーヒー一杯でこんな素晴らしい内装を見れて感激・・





階段ホール。


階段途中にあった照明。


そして地下へ下りてみると、やはりキッチンは地下にあって、
床には様々なタイルが貼られてた。





廊下、つなぎ目、部屋と、次々に切り替わる床タイルのデザイン。


廊下と部屋のつなぎ目には、狐が描かれたタイルが!



そして、壁面にはアール・ヌーヴォーの曲線が美しいマジョリカタイル。
上階には、マジョリカタイルは見られなかったのに、
こんなところに隠れていたとは~
上階は上階で、大理石と真鍮のレリーフのコンビとステンドグラスの組み合わせで各部屋美しくまとまっていたので、タイルの入る余地はなかったか・・
あ~でも最後にタイルと遭遇できてよかった。。

この後は、ようやくホテルへ戻る。
二日目もアントワープ日帰りからブリュッセルまで、長~~い一日だった・・
見てきたものが膨大過ぎるので、写真整理しながら徐々に消化していく感じ。
写真整理が大変でもあるが、振り返りは楽しく、自己満足の極みである。
ようやくブリュッセルは、後半日の記録を残すのみ・・

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ベルギー&フィンランドの旅2024【ブリュッセル・オルタ美術館他】

2024-07-14 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024
アントワープからブリュッセルへ戻ってきた。
まだまだ日が高いので、1日目に続いて、ブリュッセルの町歩きを開始。
オルタ美術館へ向かうことに。


郵便受けが8個もついていたバー&レストランの扉に釘付け・・


郵便物が覗く扉。


ミュシャ風スグラフィトが各窓上に施された建物。







壁面のアクセントにボーダー状に入れられたタイル


そしてオルタ美術館へやって来た。
オルタの住居(左)兼アトリエ(右)として建てられた2棟の建物。


常々、アール・ヌーヴォーの建物は、内装や家具を見てこそと、思っていたが、
ベルギーに来てから、建物の外観を巡るだけでも、こんなに楽しいのか!と十分過ぎるくらい満喫していて、内部を見なくても十分だなあと思い始めていた。



が、しかし、このオルタ邸に入ってみると、、やはり外観からは、とても想像のつかないようなとてつもない豊穣な装飾空間が広がっていて、
改めてああ、やっぱり内部空間を見てこそだったと、感動~
特にダイニングルームが最高だった!
白いタイル(もとは外装に使用する為に用意していたもの)が壁面から天井に使われていて、腰壁はツートーンの大理石、床は中央部分が寄木貼りでその周囲は大理石モザイクという異素材の組み合わせ。
壁面の柱を押さえるアイアンワークは華麗で、造り付けのサイドボードの細やかな装飾、優雅な石膏のレリーフが壁面にスポット的に入れられている。
調度品などは、東洋的なものがチョイスされていて、今まで見たことのない雰囲気であるけど、上品で美しい、とても好みの空間が広がっていた。
もう、うっとり・・
この日も朝から一日、アントワープで様々な素晴らしいものを見てきて、もう頭がパンク寸前なくらいに満ち足りていたのに、まだこんな感動が待ち受けていようとは!なんて贅沢な一日なのだろうか・・
写真が撮れないのでかみしめながら見学。
後ほどミュージアムショップで写真付きの冊子を見つけ、迷わず購入した。


内部の数々の表現に比べると、地味とさえ思ってしまう住居棟玄関ドア
だが、優雅なラインの格子が入っている。
ガラスと鉄の庇も。


ドアノブも軽やかで美しいデザイン。


アトリエ棟のドア。
こちらも一見シンプルだが、


ドアの中央に付くハンドルがまた、シンプルながらとても美しいライン。


扉横の壁面あった荷物掛けの?フックもアール・ヌーヴォーの優雅なデザイン。


1階の窓を覆う面格子も。


オルタ美術館を出た後も引き続き、建物巡りを。


天辺の二つの塔の上に立つのは、フクロウ。
1899年に建てられた邸宅。

高いところから家を見守るフクロウ。



最上階の壁面に描かれた植物文様のスグラフィト。


こちらは、型板ガラスも使われたちょっとモダンな扉。


ドアノブのデザインもモダン。
アノン邸へやって来た。
ここも、内部見学できる数少ない施設のひとつだったのだが、
予約しようとした時には、もう埋まってしまっていてできなかった。
無念だが、外観を見に。
1904年にジュール・ブランフォー設計により建築。


タイル、石灰岩による外壁は、オフホワイトが上品で、
コーナー部分の3階には、美しいレリーフが刻まれている。


南面には装飾的なボウウィンドウが2階、3階にあり、それぞれ美しいステンドグラスと窓枠が優雅なラインを描いている。
これを室内から見たかったなあ。


3階はブルー系の花のデザイン。


2階は、オレンジから黄色の花がデザインされている。


玄関扉の上部にもマーブルがかった暖かい色味のステンドグラスが見える。


シンプルな扉に付く、リアルな植物のドアノブ。
アール・ヌーヴォーのデザインは、時々、あっと驚くようなリアルなものがあったりするのがおもしろい。


こちらのドアのドアノブも素敵だった。


植物モチーフのデザインだろうか・・
存在感たっぷり。


1902年に建てられたアーネスト・ブレロ設計によるアーティストのスタジオ。


隣接する建物は、同じくアーネスト・ブレロ設計のアーティストの住居棟。
1日目に見た邸宅と、ニワトリとツバメの図案が同じだなあと・・
こちらはスグラフィトで、1日目に見たのはモザイクタイルだったが。







玄関ポーチに敷かれたタイルいろいろ。




真っ赤な扉と三連郵便受け。


半地下の窓の面格子


こちらは、面格子と明り取りのガラスブロック。



昆虫系面格子。
なんとなく、カクカクしてるなと思ったら、つなぎ目をアクセントにしたようなデザインだった。



これは、newタイプの羊のハンドル。



正面から見ると、なかなか羊とは分かりにくい・・スルーしてしまうところだった。









枝分かれした木のようなデザインの扉に、上部はお花のステンドグラス。


地下室の外側壁面にタイルが貼られてるのを発見。


真っ赤な扉と窓枠が印象的。
ラトビア共和国大使館のよう。


2階と3階にボウウィンドウのある双子のようなお家。


扉のアール・ヌーヴォーのチューリップが3D化してる。


1910年建築、直線的なライン、二つのモザイク装飾壁が見える。



モザイクで鷹が描かれていた。





奥まったところに玄関扉があり、右手に振られてる。
こういうのは初めて見たかも。



住宅街を歩いていたが、その先に立派な建物が見えてきた。


正面に回ってみたら、区役所的な施設のようだ。


外壁のモザイクや、ステンドグラスもただならぬ雰囲気で、
内部へも入れるか?伺ってみたら、この日は入ることができなかったが
翌日ならOKとのこと。
翌朝行ってみることにした。


タイルが貼られる壁面。














道端に、ふとこんなモザイクを発見。
小さなモザイクなのだけど、可愛い犬が描かれててほっこり。


石畳にも、ちょこちょこ見つけることができた。



お花






ハチまで・・
ほのぼのする図案のモザイクタイルたち


上部にステンドグラスの入ったかっこいい扉。


ドアハンドルと一体となったアイアン装飾が素敵。


1913年にギュスターヴ・リーマンス設計により建てられたテラスハウス。


煉瓦造りの建物に、ミュシャ風のスグラフィトがアーチ窓の上に華やかに描かれている。


同じくリーマンズ・ギュスターヴ設計により1912年に建築。


女性と天使が描かれたスグラフィト。


ひなぎくもモチーフで、



バルコニーのフェンスにもひなぎくが並んでいるのが可愛い。

この後は、ホテル近くに戻って、目をつけていたアール・ヌーヴォーのカフェ&レストランへ行くことに。





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ベルギー&フィンランドの旅2024【アントワープのタイル&建築巡りその四】

2024-07-05 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024

タイル&建物巡りをしながら、ようやくアントワープ中央駅にやってきた。
なんと壮大な駅なのだろうか・・・
あまりの美しさとスケールの大きさに驚く。
アントワープは、15世紀から商業、金融の中心地として発展。
現在でもヨーロッパ第二の港を持ち、ダイヤモンド取引の中枢の町でもある。
その繁栄ぶりを象徴するかのような駅舎。


建物は、1895年から1905年にかけて、ベルギーの建築家ルイ・デラサン設計により建築。


列車で到着したら、感激もひとしおだろうなあ。
この日は建物巡りの為、一つ前の駅で降りて外からやって来たので・・
四階層に分かれたプラットフォーム。
プラットホーム上は、鉄とガラスのドーム屋根がかかっている。


ガラスの屋根から光が入り明るい構内。


アーチのステンドグラス部分。


駅構内にあるスターバックスは石造りの建物で、よさそうな雰囲気だった。


アントワープ中央駅を外から。


駅舎の外観。
赤い鉄骨の柱や持ち送りのデザインがそれぞれ素敵。









アントワープ中央駅のすぐそばには、アントワープ動物園があり、
その門を挟んで、チケット窓口にはモザイクタイルが施されている。



向かって右手は、ライオンのモザイク画。


左にはトラのモザイク画が。



時間がなかったので、動物園内には入らなかったが、
ふと目に入った園内建物についていた持ち送りが、とても長くて、
その先に動物のシルエットも入っていて可愛いかった。


動物園のすぐ隣に並ぶ建物群にも様々なモザイクタイルが貼られてた。







右手は、1899年に建てられた旧カフェ・パオン・ロイヤル。


三つ並んだアーチ窓上部には、アール・ヌーヴォーの曲線のあるモザイクタイルが入れられ



窓の下には孔雀のモザイクが入っていた。


お隣は、1897年に建てられた王立動物学会の建物。
中にはコンサートホールもある。
こちらの建物が動物のモザイクタイル尽くしの建物だった。



シロサギ?


木の実を持つリス。



ライオンの顔



トラ


オウムのような鳥。
動物を描いたタイルを見るのは楽しいなあ。



ここからアントワープの中心部までは、駅から徒歩20分ほどで、
建物巡りをしながら歩いた。



古い建築物がショップなどに改装されているところが多く、
こちらの建物は1908年に市のホールとして建てられて、現在はショッピングモールに。



ホールとして、長い間、美術展や、様々なフェア、パーティなどに使用されてきたそうで、内装はきらびやか。


床は大理石モザイク貼りで、



広いホールにはガラスと鉄のドーム状の天井が豪華。





こちらの建物の店内は雑貨屋さん。


レジの背面のモザイクは、新しいもののようだけど、


大理石のらせん階段などは、そのまま残されているようで、



上から吊るされた照明と共に美しい曲線を描いていた。





この建物内の階段のアイアンワークの美しさ・・


こちらの建物も、ショップに。


内装は、新しいもののようだったが、
ファサードはそのままで、立体感のあるレリーフに迫力があった。


ベルギーの有名チョコレートショップ、チョコレートラインのショップも、
1745年建築の元大邸宅を改装したもの。
ナポレオンの宮殿だったこともあり、その時代の豪華絢爛な内装が残されている。


金色の天井装飾に豪華なシャンデリア。


壁一面に描かれたフレスコ画がすごい迫力。


天井にもフレスコが描かれた部屋も。


階段周りのアイアンワークと緻密な漆喰装飾。




階段ホールを見上げると、天井にも細やかな装飾が。



奥にはカフェも併設されていて、マントルピースや天井装飾、シャンデリアなどが見られる。


金色の天井装飾とシャンデリア。


中庭もあり、工場も併設されていて見学もできるようだった。


カフェやレストランは、大抵のお店は、路上にも席が設けられていて、
テーブルセットのデザインがお店毎に特色が出ていて、眺めるだけでも楽しい。



グリーンと黄色でまとめたテーブルセット。



何気なく建つ建物も、よく見ると、アール・ヌーヴォーの装飾が施された細部が興味深い。



アイアンを編み込んだようなフェンスからひまわりの花がにょきにょき出ていたり、



まるで生きもののようなちょっと気味の悪い植物文様のレリーフが貼りついていたり。


そうかと思うと、こんなモダンな高層ビルが目に飛び込んできたり・・
なぜかゴリラがしがみついている。


ビルの2階部分には、セセッション風のデザインで、人物像レリーフが貼りつく。


改装中なのか、空きビルのようだったが。





向かいには、こんなビルも。









グローテマルクトへやって来た。
1561年から1565年にかけて建てられた市庁舎。


ギルドハウスも建ち並ぶ。


立ち並ぶお店の外観もおしゃれだなあ。




趣のある小路に入る。


かつては、貧しい人たちが暮らしていたという路地裏に残された井戸。
井戸とトイレは、共同で暮らしていたのだとか。










通りの先に見えてきたのは、ノートルダム大聖堂。



1352年から170年ほどの歳月を掛け、建てられたゴシック教会。
写真の色があまりに違うのは、ショックなことにカメラの方が途中からホワイトバランスの設定が狂ってたのに気づかなかったから(これはスマホで撮ったもの)





1901年に建てられたリベラル人民院は、
工業用ベーカリーやパン屋、パーティールーム、会議室などとして使用されてきた。
現在は、シュタイナー学校として活用されているそう。


馬蹄形のアーチ窓上部には、モザイクタイル画で、労働する人々が描かれている。











扉。


バルコニーを支える持ち送り。




半地下の?小窓を覆う面格子。


そして、アントワープのアール・ヌーヴォー建築の中でも最もインパクトのある建物にやって来た。


なんと、船の船首が建物にくっついているのだ。
1901年に、アントワープの船主により委託され、フランス・スメット・ヴェルハス設計により建てられたもの。
船主のイニシャル「R」が見える。



タイル貼りの外観は、黄土色のタイルに、鮮やかなブルーと黒のタイルのラインが入り、3階、4階部分には、タイルで模様が描かれている。



扉や窓枠は、きれいな発色の水色に統一されていて、
扉に入ったアイアンのデザインも斬新。
郵便受けやドアノブも特徴あるなあ。








丸窓の周囲も、レリーフとブルーと黒のタイルで装飾されている。


2階には、渡り廊下?兼バルコニーがあって、ヤシの木のような植物も見える。



1階の窓と面格子。
見所いっぱいの建物だった。



玄関前に敷かれたセメントタイルいろいろ




赤い窓枠、扉が印象的。
1階の窓枠、扉上部は円形なのもユニーク。








お隣は対照的な濃紺のドアが素敵な建物だった。
カラーリングのバリエーションやデザイン・・
家の数だけあると言っても過言ではない。
どれだけ歩いて見ても、見たことのないデザインが現れる楽しさ、、


タイル貼りの建物。
バルコニーや屋上の面格子のアイアンワークも素敵。








こちらのバルコニーのフェンスの付き方もおもしろい。


煉瓦造りにタイルがワンポイントで貼られた建物。


窓周りのアーチに沿って貼られるタイル。



こちらは、型板ガラス的なもの。




集合住宅の扉。


アントワープ散策は、ここまでに。
ブリュッセルとは、また一風違った邸宅のさまざまなデザインを見ることができて、足を延ばして本当によかった。
この後は、ブリュッセルに戻ってもうひと踏ん張り?!





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