m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ベルギー&フィンランドの旅2024【アントワープのタイル&建築巡りその四】

2024-07-05 | ベルギー&フィンランドのタイルと建築の旅2024

タイル&建物巡りをしながら、ようやくアントワープ中央駅にやってきた。
なんと壮大な駅なのだろうか・・・
あまりの美しさとスケールの大きさに驚く。
アントワープは、15世紀から商業、金融の中心地として発展。
現在でもヨーロッパ第二の港を持ち、ダイヤモンド取引の中枢の町でもある。
その繁栄ぶりを象徴するかのような駅舎。


建物は、1895年から1905年にかけて、ベルギーの建築家ルイ・デラサン設計により建築。


列車で到着したら、感激もひとしおだろうなあ。
この日は建物巡りの為、一つ前の駅で降りて外からやって来たので・・
四階層に分かれたプラットフォーム。
プラットホーム上は、鉄とガラスのドーム屋根がかかっている。


ガラスの屋根から光が入り明るい構内。


アーチのステンドグラス部分。


駅構内にあるスターバックスは石造りの建物で、よさそうな雰囲気だった。


アントワープ中央駅を外から。


駅舎の外観。
赤い鉄骨の柱や持ち送りのデザインがそれぞれ素敵。









アントワープ中央駅のすぐそばには、アントワープ動物園があり、
その門を挟んで、チケット窓口にはモザイクタイルが施されている。



向かって右手は、ライオンのモザイク画。


左にはトラのモザイク画が。



時間がなかったので、動物園内には入らなかったが、
ふと目に入った園内建物についていた持ち送りが、とても長くて、
その先に動物のシルエットも入っていて可愛いかった。


動物園のすぐ隣に並ぶ建物群にも様々なモザイクタイルが貼られてた。







右手は、1899年に建てられた旧カフェ・パオン・ロイヤル。


三つ並んだアーチ窓上部には、アール・ヌーヴォーの曲線のあるモザイクタイルが入れられ



窓の下には孔雀のモザイクが入っていた。


お隣は、1897年に建てられた王立動物学会の建物。
中にはコンサートホールもある。
こちらの建物が動物のモザイクタイル尽くしの建物だった。



シロサギ?


木の実を持つリス。



ライオンの顔



トラ


オウムのような鳥。
動物を描いたタイルを見るのは楽しいなあ。



ここからアントワープの中心部までは、駅から徒歩20分ほどで、
建物巡りをしながら歩いた。



古い建築物がショップなどに改装されているところが多く、
こちらの建物は1908年に市のホールとして建てられて、現在はショッピングモールに。



ホールとして、長い間、美術展や、様々なフェア、パーティなどに使用されてきたそうで、内装はきらびやか。


床は大理石モザイク貼りで、



広いホールにはガラスと鉄のドーム状の天井が豪華。





こちらの建物の店内は雑貨屋さん。


レジの背面のモザイクは、新しいもののようだけど、


大理石のらせん階段などは、そのまま残されているようで、



上から吊るされた照明と共に美しい曲線を描いていた。





この建物内の階段のアイアンワークの美しさ・・


こちらの建物も、ショップに。


内装は、新しいもののようだったが、
ファサードはそのままで、立体感のあるレリーフに迫力があった。


ベルギーの有名チョコレートショップ、チョコレートラインのショップも、
1745年建築の元大邸宅を改装したもの。
ナポレオンの宮殿だったこともあり、その時代の豪華絢爛な内装が残されている。


金色の天井装飾に豪華なシャンデリア。


壁一面に描かれたフレスコ画がすごい迫力。


天井にもフレスコが描かれた部屋も。


階段周りのアイアンワークと緻密な漆喰装飾。




階段ホールを見上げると、天井にも細やかな装飾が。



奥にはカフェも併設されていて、マントルピースや天井装飾、シャンデリアなどが見られる。


金色の天井装飾とシャンデリア。


中庭もあり、工場も併設されていて見学もできるようだった。


カフェやレストランは、大抵のお店は、路上にも席が設けられていて、
テーブルセットのデザインがお店毎に特色が出ていて、眺めるだけでも楽しい。



グリーンと黄色でまとめたテーブルセット。



何気なく建つ建物も、よく見ると、アール・ヌーヴォーの装飾が施された細部が興味深い。



アイアンを編み込んだようなフェンスからひまわりの花がにょきにょき出ていたり、



まるで生きもののようなちょっと気味の悪い植物文様のレリーフが貼りついていたり。


そうかと思うと、こんなモダンな高層ビルが目に飛び込んできたり・・
なぜかゴリラがしがみついている。


ビルの2階部分には、セセッション風のデザインで、人物像レリーフが貼りつく。


改装中なのか、空きビルのようだったが。





向かいには、こんなビルも。









グローテマルクトへやって来た。
1561年から1565年にかけて建てられた市庁舎。


ギルドハウスも建ち並ぶ。


立ち並ぶお店の外観もおしゃれだなあ。




趣のある小路に入る。


かつては、貧しい人たちが暮らしていたという路地裏に残された井戸。
井戸とトイレは、共同で暮らしていたのだとか。










通りの先に見えてきたのは、ノートルダム大聖堂。



1352年から170年ほどの歳月を掛け、建てられたゴシック教会。
写真の色があまりに違うのは、ショックなことにカメラの方が途中からホワイトバランスの設定が狂ってたのに気づかなかったから(これはスマホで撮ったもの)





1901年に建てられたリベラル人民院は、
工業用ベーカリーやパン屋、パーティールーム、会議室などとして使用されてきた。
現在は、シュタイナー学校として活用されているそう。


馬蹄形のアーチ窓上部には、モザイクタイル画で、労働する人々が描かれている。











扉。


バルコニーを支える持ち送り。




半地下の?小窓を覆う面格子。


そして、アントワープのアール・ヌーヴォー建築の中でも最もインパクトのある建物にやって来た。


なんと、船の船首が建物にくっついているのだ。
1901年に、アントワープの船主により委託され、フランス・スメット・ヴェルハス設計により建てられたもの。
船主のイニシャル「R」が見える。



タイル貼りの外観は、黄土色のタイルに、鮮やかなブルーと黒のタイルのラインが入り、3階、4階部分には、タイルで模様が描かれている。



扉や窓枠は、きれいな発色の水色に統一されていて、
扉に入ったアイアンのデザインも斬新。
郵便受けやドアノブも特徴あるなあ。








丸窓の周囲も、レリーフとブルーと黒のタイルで装飾されている。


2階には、渡り廊下?兼バルコニーがあって、ヤシの木のような植物も見える。



1階の窓と面格子。
見所いっぱいの建物だった。



玄関前に敷かれたセメントタイルいろいろ




赤い窓枠、扉が印象的。
1階の窓枠、扉上部は円形なのもユニーク。








お隣は対照的な濃紺のドアが素敵な建物だった。
カラーリングのバリエーションやデザイン・・
家の数だけあると言っても過言ではない。
どれだけ歩いて見ても、見たことのないデザインが現れる楽しさ、、


タイル貼りの建物。
バルコニーや屋上の面格子のアイアンワークも素敵。








こちらのバルコニーのフェンスの付き方もおもしろい。


煉瓦造りにタイルがワンポイントで貼られた建物。


窓周りのアーチに沿って貼られるタイル。



こちらは、型板ガラス的なもの。




集合住宅の扉。


アントワープ散策は、ここまでに。
ブリュッセルとは、また一風違った邸宅のさまざまなデザインを見ることができて、足を延ばして本当によかった。
この後は、ブリュッセルに戻ってもうひと踏ん張り?!





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする