m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

京都を歩く会【半兵衛麩〜鴨川の桜〜渉成園】

2025-04-02 | 建築巡り・街歩き【京都】
今春の京都を歩く会のお花見は、高瀬川沿いを歩きながら桜を楽しみ、
半兵衛麩でランチ、鴨川沿いの桜を愛でながら渉成園へ、最後はカフェで大阪万博の打ち合わせ?というプランになった。


高瀬川沿いの桜は、五分咲きといったところだったが、この川縁を歩くのは好き。


中華料理店の大傳梅梅の外壁のスクラッチタイルも渋くて良い。




奥まったところにあったタイル壁、何かのお店だろうか?
所々に入った黄褐色のタイルが良いアクセントになった深みのある色合いのタイル壁が素敵だった。





扉上に入った透かし陶板。


鮒鶴京都鴨川リゾート。
ここも久しぶりにまた行きたいなあ。
以前のレポ→







ボコボコ感強めの渋い型押しタイルと郵便受け。

鉄成分の斑点が趣深いタイル。





そして半兵衛麩に到着。
この石造りの洋館が食事処になっている。
昭和25年に建てられた、元診療所だったとお店の方がおっしゃられてた。
こちらへは、2007年に訪れて以来。
この洋館の隣に立派なショップやカフェができていたり、内部も改装されたもよう。


こちらはお待合。
床には中国の段通かな?家具も螺鈿の細工の入った中国の家具のよう。


そして二つのテーブルのある個室へ案内して頂いた。
改装されたお部屋のようだ。
葡萄のステンドグラスには見覚えがあるが。



背景には、結霜ガラスが使われていて、葡萄や葉の部分もニュアンスのあるガラスが美しい。


お料理は、「むし養い」1コースのみ。
生麩と湯葉尽くしのお料理の数々。
基本、もっちり系が好きなので、生麩も大好き。



生麩の田楽最高~


桜入りの生麩はこの季節ならでは。



湯葉のサクサクした食感のお料理も。


そして再びもっちり生麩のみぞれ煮。


最後は、白みそでヨモギ麩のお雑煮を。


デザートには、ゆずゼリーに生麩の白玉が入っていた。
むし養いとはいうものの、もっちりした生麩のオンパレードでがっつりお腹が膨れてしまった。
メニューは、18年前とほぼ変わらないもののようだった。


お庭から見た建物。


洋館の隣には築120年の和館があり、こちらには、お辨當箱博物館 併設されている。


高い吹き抜けのある通り庭があり、





座敷には、おひなさまが。


お辨當箱博物館では、美しい装飾が施されたお弁当箱が眼福。



菱型や円形、扇型など、さまざまな趣向をこらしたお弁当箱がたくさん展示されていて、思ったより見応えがあった。





涼し気な籠を編んだお弁当箱は、夏用のもの。
1段1段編み方が違うのも良いなあ。


陶器製のお重も。


細かな螺鈿装飾の施された船形弁当箱のなんと雅やかなこと。



こちらの八角形の蒔絵のお重も美しい。
持ち運べる携帯性と、このゴージャスさのミスマッチが良い。


一見、本物のりんごかと思うようなリアルな木製のりんご入れも。


こちらは、武士が戦場で使用したという陣中弁当。
10人分の弁当箱と水筒が入ったものだが、敵の大将を討った時には外箱に大将の首を入れて持ち帰るのにも使用するとのこと。
恐すぎる~~
ちなみにこれは、中もそろっているので、首を入れるのには使用されてなかったものだとか・・


中国家具の設えが美しい展示室などもあり、最後に売店の方にも立ち寄って、次なる目的地へ。


渉成園への道すがらは、鴨川沿いの桜を見ながらウォーキング。
ほぼほぼ満開の桜の木もあって、とてもきれいだった。







渉成園へ到着。

この石垣がいろんな石の寄せ集めでおもしろかった。
長い石橋のようなものから臼など、大小さまざまな形の石がまるでパッチワークのように収まってる。


印月池という1700坪ある広い池の周りを歩いて回れる池泉回遊式庭園が広がる。
背後のマンションがちょっと残念・・



渉成園の中で一番広いという大広間、閬風亭。
畳を外せば能舞台としても使用することができるそう。
内部は見学不可。


印月池にかかる橋、侵雪橋


回棹廊。
唐破風のある屋根が中央にも両端にもついていて、おもしろいデザインだった。








さらに風変わりな形の楼門作りの傍花閣。
両脇に階段の入口があり、階上には四畳半の部屋が設けられてるそう。


一階の門の部分には、唐草模様的な彫刻が施されていた。



渉成園の中では桜は、この傍花閣周りにあったもののみのようだった。



この後は、長居できそうなファミレスで、開場早々皆で行くことになってる大阪万博の打ち合わせなどを。


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鯛よし百番

2025-04-01 | 建築巡り・街歩き【大阪】
今井町から大阪、鯛よし百番まで有難くも車移動でラクラク到着。



予約の5時に到着したので、他のお客さんが来られない間に一通り案内してもらえた。
日光東照宮を模したお待合は、相変わらずギラギラの装飾の洪水。



天井には、にらみ龍、黄金の壁面には天女が舞っている。




陽明門を内側から。


あちこちにある獅子のレリーフが妙に愛嬌あってかわいい。







眠り猫もいる。




お待合の前のガラスの欄間もきれいだな。


中庭にかかる太鼓橋。


奥の階段には、三条大橋と書かれた柱が立ち、


そのすぐそばには、洋風の天井装飾が華やかな一画が。
現在は物置のようになっているが、元は何だったんだろう?
と尋ねてみたら、


写真を持ってきてくださり、昔はダンスホールがあったとか。
よくよく見ると、ダンスホールは、現在事務所になっているところのようで、
この天井装飾は応接室として使われていた場所のようだった。


そして、まずはこの日の食事に予約したお部屋、「紫式部」の間へご案内頂く。
入口前にも縁側のような素敵空間が広がっていた。



お部屋は、船底天井に、火灯窓がついていて、雅やかな雰囲気。





火灯窓の外は、こんな中庭空間が広がる。
お部屋に荷物を置いたら、他のお客さんが来られないうちに、見学の続きを。



こちらは喜多八の間の入口。


東海道五十三次の大井川の渡しをイメージした部屋だそうで、三畳の座敷は船を模したもので、屋形船で食事をする演出がされている。


天井は、大井川の渡しを表す彫刻が彫られ、


部屋の扉を開けると、風景も現れるという
お部屋の外まで一体となった演出が考えられている。


由良の間は、2階で最も格式が高いお部屋だそうで、花が描かれた折り上げ格天井が豪華。










由良の間の向かいには、こんな洋風のアーチ窓があったが、お部屋の方は、使われてないようだった。


1階の男性用手洗いもぜひ、と言われて拝見。


天井画が華やか。


入口周りの装飾も凝っていて、柱の角には、こんな孔雀の装飾金具がついていたり、


絵から飛び出したような立体感のある孔雀が潜んでいたり、


とにかく半端ない豪華絢爛さ。



女子トイレは、それに比べて大人しく、丸モザイクタイルが敷き詰められた普通の御手洗。


最後に、桃山殿を。
三間続きの大広間で、5年前はこちらで、団体でお鍋を頂いたことがあった。




牡丹の間。
格天井に、窓や欄間には牡丹の彫物、襖には遊女が描かれている。





釘隠しも牡丹。


続く鳳凰の間には、鳳凰の彫刻が。





こちらは令和4年のクラウドファンディングにより、新たになった襖絵。
豪華絢爛な桃山殿に馴染んでいた。



三つめは、菊の間。


この日は、休日にもかかわらず、お客さんが少なかったらしく、空いてるお部屋をゆっくり見せて頂くことができてかラッキーだったようだ。


お食事は、おまかせ懐石を。
見るのに時間かけ過ぎてしまって、食事は一気に出していただくことに。
どれもが美味しくて満足。ゆっくりお話もできた。
この日は朝から夜までよく遊び、贅沢な一日だった。


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元銀行のレストラン ジュール・フェリエ~今井町散策

2025-03-31 | 建築巡り・街歩き【その他】

少し前、フォロワーさんのお二方と奈良から大阪へとお出かけを。
車に乗せてもらってまずは橿原市へやって来た。
ランチの前に日本聖公会八木基督教会へ。


昭和11年に建てられた和洋折衷の教会堂。
下見板貼りに瓦屋根が乗り、一見和風だったが、
ステンドグラスの入った三連アーチ窓。窓の部分は洋風感ある。



入口扉もアーチ型で、中央に大きな真鍮の十字架が入っていた。


屋根の上には、十字架のレリーフが入った鬼瓦



ミサの途中だということで、2階席へ案内して頂けた。
子ども連れの方もおられ、2階席は広々、
27畳もの桟敷席が広がっていた。
2階席がこんなに広々とした教会は、初めて見たかも。


障子を開けると、上から聖堂が見渡せる。


この造りから音響効果にも優れた聖堂になっているとのこと。


先ほど外から見たアーチのステンドグラスは、葡萄の蔓が絡まった十字架がデザインされている。








桟敷席の西側の障子を開くと、縦長の上げ下げ窓が隠されていた。

2階の和室は、子供連れの礼拝の他、地域の方々の会合などに、
また泊まり込みでのお通夜などにも重宝されるなど
大いに活用されているようだった。


そしてランチに、奈良の橿原市にあるジュール・フェリエラ・バンクへやって来た。
建物は、昭和3年に建てられた旧第六十八銀行八木支店をリノベーションしたもの。





店内へ入ると、吹き抜けの空間が広がり、2階には回廊が巡らされている。
ゆったりとしたテーブルの配置に。


2階にも個室があるようだったが、この日は利用中とのことで見られず。



金庫室の扉も残されていた。
奥はキッチンだったかな?


コースは、前菜から、


オニオングラタンスープがうれしい。


メインにステーキ。


パンに、デザート、珈琲or紅茶も。
おしゃべりしながらゆっくりと至福のランチを頂いた。



ランチ後は、今井町へ移動して町歩き。
今井町は、重伝建保存地区として指定された江戸時代からの町並みが残されていて、現在も約500棟の町屋が保存活用されている。
思ったより広範囲で、江戸時代にタイムスリップしたかのような町歩きが楽しめた。


早速、威圧感のある建物が現れる。
材木商だったという豊田家住宅は、幕末には大名貸しを行い、
藩の蔵元を務めていたという豪商の家。



江戸時代は、米屋を営んでいたという中橋家住宅。
重要文化財のお家がごろごろと。


床屋さんも控えめサインポールで、周りの景観になじんでる。


完璧すぎる路地裏風景


各町屋によく見られたこちらの金具は、「駒つなぎ」という馬をつないでおくためのものだそう。



今井町のマンホールは、この「駒つなぎ」がモチーフに。



カフェに改装された町屋も。


雑然とした所がほぼほぼなく、まるで映画のセットのように美しく維持されているのがすごいなあ。




格子の下部には、換気の為か、各家さまざまな形で換気口が設けられていた。







戸袋下部の細工が凝っていて美しい。


市松模様に彫り込まれた細工。


元薬屋さんなのか、渋い薬看板がたくさん。




古美術店の看板が風情あって良い感じの通り。


葡萄の蔓がモダンな鋳物の灯籠。


玄関先に亀がたくさん。
亀甲模様のネットがおしゃれだなあ。


無料公開中だった旧米谷家住宅を見学。


金物商を営んでいたという18世紀中頃に建てられたもの。
吹き抜けの土間には、



おくどさんが残され、その上には煙返しが見られる。


蔵前座敷も増築されていた。


町屋を改装した和カフェもあったが、この日は時間が押してたのでパス。



こちらは、珈琲店。



学習塾まで、こんな雰囲気のある町屋だとは。


河合家住宅は、江戸時代中期から続く酒蔵。
内部も見ることができた。





屋根の角には、布袋さんのような瓦人形が乗っていた。



そして今井まちなみ交流センター「華甍」へ。
こちらは
明治36年、高市郡教育博物館として建てられ、昭和初年から30年間は今井町役場として使用されていたという。
現在は、今井町の資料館として活用されている。





外観からして、とても華やかで横顔も美しい。


2階の窓も気になるな。


格天井の車寄せ。


擬宝珠を模した親柱のある階段ホール。
あの窓のある2階へは、立入禁止。
イベント時には公開されることもあるそうだ。
奥の展示室には、今井町に関する資料の展示がされていた。


駐車場へ戻る道すがら、漆喰の壁全面に竹が描かれていたのを見つけた。
裏面も同様に描かれていたが、こういうの初めて見たかも。


なんだかそそられる看板が。
100年以上、風邪薬を造っている会社がクラフトコーラを手掛けて販売されているそう。



このハンガー型?の面格子も今井町でよく見かけた。


郵便受けとタイル。
他にもアンティーク雑貨のお店など、ちらりと覗いたが時間切れ。

この後は、一路大阪へ、鯛よし百番へ向かった。







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九州のやきもの&広島の旅2025【広島駅周辺】

2025-03-26 | 九州のやきもの&広島の旅2025

白市から広島駅に戻ってきた。
明るいうちに周辺の建築巡りなどをして帰ることに。



まずやって来たのは、世界平和記念聖堂。
昭和20年に広島に投下された原子爆弾の犠牲者への追悼と慰霊の為、
又、平和と友愛のシンボルとして、
村野藤吾設計により、昭和29年に完成。



鉄筋コンクリートの間に、壁面はモルタル煉瓦が積まれてるそうだけど、
荒々しく目地が入れられていて、まるでコンクリートの壁面に目地を描いたかのように見えた。



所々、飛び出したモルタル煉瓦が貼られていて、


遠目で見るとその飛び出した煉瓦がやや黒っぽく見え


入口扉のすぐ横の壁面は、こんな感じで、細かくはつったような跡があって、
壁面の質感にこだわりが感じられた。


ファサードの七か所の欄間にはキリストの七つの秘跡を描いた彫刻が、
彫刻家、円鰐勝三氏により施されている。






鐘楼の背後には花形の小聖堂。
形が可愛い


聖堂内は見学可能だが、撮影禁止。
祭壇にはモザイクで表されたキリスト像があり、幾何学模様的なモダンなデザインのステンドグラスが散りばめられた美しい聖堂だった。


ステンドグラスの窓は、横長の楕円形や横長の雲のような形など、横長が強調されたもの。
ステンドグラスはドイツ、ポルトガル、メキシコ、オーストリアなどからの寄贈品だそうで、
他にもアメリカ、ドイツ、ベルギー、スペインと各国からの寄贈品、仏教界など、宗派を超えた寄付により完成した建物なのだそうで、人々の平和への願いが込められている。





入口扉は、ドイツのデュッセルドルフ市から贈られたもので、
「平和への門は隣人愛である」という銘文が刻まれている。





十字架などキリスト教的シンボルが刻まれた扉の装飾。













ドアノブの顔がおもしろい。


事務所のある広島カトリック会館の壁面。
聖堂の壁面に見られるようなモルタル煉瓦風の部分が少し取り入れられてた。


天井には十字架モチーフの装飾に、十字の中央に、何本かのガラス瓶を合わせた照明がユニークだった。


床は切り替えがカラフルなテラゾー


階段の手すりのデザインも斬新。


聖堂を出て町歩きを。
果物屋さんの店舗がピンクのモザイクタイル貼りで、サッシとのピンクのコラボが可愛かった。


砂糖菓子をまぶしたようなざらざらした質感も良いな。


広島三越



尖塔アーチが連続していてゴシック味があった。



金座街商店街を歩く。
かばんやさんのステンドグラス。



ガウディっぽい宝石店。


大正14年建築の元三井銀行広島支店は、現在はベーカリーマーケット、広島アンデルセンに。


昭和11年建築、旧日本銀行広島支店
この日はもう閉まっていたけど、常時開館しているようだった。


とあるビルの入口床
ブルーと赤のタイルの対比がきれい。


白黒の蜀江文型タイルがモダン。


ウェディング関係のショップだったか?麻の葉文様のタイルが貼られていた。




らせん階段のあるタイルの壁面。




アリスガーデンという広場にあった地下駐車場への入口がモザイクタイル貼り。





パステルカラーのモザイクタイルいろいろ。







こちらのビルのタイルもブルーグレーのカラーが渋くて良い感じだった。





階段のラインがきれいだったビル。
壁面のタイルも茶色のグラデーションと控えめなお花柄で素敵だった。





エナメル色のタイル


歩道に貼られてた鳩と花のタイルが可愛かった。


最後に一休みに喫茶モンブランへ。



なぜか1階は物置のようになっていて・・
2階へ。
シャンデリアが、丸いガラスを繋げたもの。
このガラスを以前骨董屋さんでいくつか手に入れたことがあったけど
こんな風に使われてたんだなあ。








壁紙に皮のような感じのものが貼られていて、経年変化でか、いい感じにつやが出ていてとてもいい感じだった。


フルーツパフェを。


地下道を歩いていて、見つけたハートのタングラムを使った鳩


10分割されたハートのタングラムで全く違う58種類の鳩が組み合わせでできるのだとか。


こちらは、お手洗いの鏡周りに使われていたタイル。



一見普通の正方形のタイルと思いきや、


近寄って見ると、微妙に立体感がつけられているという分かりにくいタイル。


遠目で見ると、その立体感で、陰影がついてキラキラして見える。


最後に見かけたエレベーター周りに貼られてたモザイクタイル??
と思って駆け寄ったら


タイルではなく、和紙のような紙が貼られていて驚いた。


もう少しで騙されるところだった~

これにて2泊3日の伊万里~有田~波佐見~西条~白市~広島の旅が終了。


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九州のやきもの&広島の旅2025【白市・伊原正三家住宅他

2025-03-22 | 九州のやきもの&広島の旅2025
白市駅についた時は再び雪がチラついていた。
この日の目的地、伊原正三家住宅までは徒歩30分。バスの本数は少ないので、小走り?で向かうことに。


しばらく歩いていくとようやく吹雪も収まり、青空が見えてきた。
元煙草屋さんのショーケース下にタイル発見。


ショーケース下の台と円柱には、モザイクタイルがカラフル。






ぽつぽつと古い家並みが現れてきた。
白市は、戦国時代から城下町、市場町として栄えていた町だという。
牛馬市もあり、この通りを牛や馬が行き来していたと、後ほど会ったガイドさんが話をしてくれた。



まずやって来た伊原正三家住宅。
この日はひなまつりのイベントにて特別公開中で、こちらのお風呂に本業タイルがあると教えてもらったので、やってきたのだった。


伊原正三家は、大正4年から2年がかりで建てられた、当時銀行の支店兼支店長の住宅だった建物だそう。
この建物が銀行の支店だったんだ?!



外観の格子や装飾も細かく、手が込んでいる。





中へ入ると、大きな七段飾りのひな人形がずらり。
銀行の支店時代は、こちらのスペースが銀行として使われていたそうだ。


端っこが切れたようなデザインになっている火灯窓はバランスを意識した当主のこだわりだという。



こちらの丸窓も。


 
二間続きの広間の間の欄間は、欄間全体を富士山をかたどっていて、中には松林が表されている。


その松林は、奥行きが出るように手前と奥とで二重に合わせられているのだ。



扇子と水紋の透かし彫りが優雅な欄間も。


月をかたどった引手。






アールを描く地袋


天袋の引手は葉の形?どんぐりにも見える。


書院の組子細工も繊細だった。



こちらの欄間も外から射し込む光を考えデザインされている。
組子細工のシルエットの背後にうっすらと映る楓の葉。


廊下側から見ると、こんな細工が。



こちらの部屋は、中から見ると、この宝珠のシルエットが浮かび上がるようになっていた。



釘隠しの松






引手いろいろ



そして浴室のある別棟へ。
中庭を囲む渡り廊下は、太鼓橋のような演出もあり、


半円形の丸窓、竹模様の透かし彫りなど、


軒の木材のあしらいも職人技が光ってる。








渡り廊下にはお手洗いが並んでいて、
窓の細工も凝っていた。


半円窓のあった内部。


腰壁には正方形の白いタイルが貼られて、縁取りのモールディングにも変化がつけられ、


天井の四隅には彩色が施された装飾も。


トイレの床の玉石タイル。


浴室棟へ続く風情ある渡り廊下。


渡り廊下の先は、浴室手前の脱衣所的なスペースのお部屋に繋がっている。
こちらの部屋もゆったりとしたスペースが取られていて、格天井の天井に、丸窓や


組子細工の入った欄間は、外からの光で、角丸なシルエットがやわらかく浮かび上がるなど、光の演出が素敵なお部屋に。


そして浴室は、広く、石貼りの床に、腰壁には本業タイルがずらりと貼られていた。


その量が圧巻。
天井近くにぽつんとある楕円形の窓。



丸い石の台も可愛い。



贅沢に貼られた本業タイルは、エキゾチックな模様でもあり、当時はさぞモダンだったんだろうなあ。
現当主さんのお話では、なんと、4年前まで実際に住まわれ、現役で使用されていたのだとか。


広い浴室の片隅に、小さ目の浴槽が置かれていた。
冬はさぞ寒かっただろうなあ。



雪の残る中庭を望む。


お庭の奥には、茶室もあり、現在整備中で今後の公開も考えられてるとのこと。


入口に戻って、こちらが本玄関


本玄関の天井は、傘を広げたような装飾が印象的だった。


そして、本来なら、伊原正三家のちょうど向かいにある伊原惣十郎家が、
改修され、レストラン惣十郎となりオープンしたばかりだったので、
ここでランチしたかったのだが、残念ながらこの日はお休み。




明治4年建築、鋳物製造業を営んでいたという伊原惣十郎家、裏手には、鋳物工場跡も残る。
こちらの格子の建具にはその稼業の名残でもある鋳物製の「八双金物」という装飾が見られた。


レストランの方は開いていなかったが、伊原惣十郎家の敷地内の離れは公開中でそちらを見学。







茶室。


竹をあしらった扉


茶室前の廊下の天井も様々な木材が用いられ、凝っていた。



こちらは、レストラン部分。
休業で入れなくて残念だ、というお話をしていたら、
後ほどレストランのオーナーさんがみえられた時に、
その話が伝わり、見学だけさせていただけることに!


オーナーさんは、近くに住む方だそうで、建物を残したいという思いで購入され、去年修復を経てレストランをオープンされたばかりだという。


欄間などの細かな装飾も美しく


お部屋からのお庭の景色も良い。
樹齢100年以上の松の木も。




古い提灯なども残されている。





貝と海藻?だろうか、釘隠しのデザインも面白い。


七宝繋ぎ文様の釘隠しも。


さすがに鋳物業を営んでいただけあり、金具類もそれぞれ凝っていて素敵だった。





他にも古いタイルは残されてないだろうか?と伺い、バックヤードのお風呂場も見せて頂いたが、タイルは新しいものになっていた。
天井はとても豪華だったが、、






お手洗いには、こんな飾り窓も。
レストランの方は、開業されてから、多くのお客さんが来られているとのこと。それはよかったなあ。


そして、後1軒、公開中だった重要文化財の旧木原家住宅へも伺った。


江戸時代初期に建てられたものだそう



江戸末期から明治初期に建てられ、酒造業を営んでいたという重満家。




明治17年に建てられた保手濱家住宅は、昭和50年代まで駄菓子屋を営んでいたそう。
大きく張り出した庇に乗る赤瓦が美しいな。


こちらの歯科医院は現役。



一見、お蕎麦屋さんのような雰囲気の建物、住民の方に伺うと元酒屋さんだったとか。


ベンガラ色の壁に十字の装飾がおしゃれ。


鬼瓦や妻飾りが凝った家もよく見かけた。


波と鳥



釉薬の風合いが、面白かったタイル壁。



コンクリートブロック。



伊原惣十郎家で見た八双金具も、いくつかのお家で見かけた。

この後、帰りは、バスには乗って帰ろうとバス停へ向かっていたら、
ボランティアガイドの方が車で通りかかり、ついでに駅まで送ってくださることになり、お言葉に甘えた。
駅から相当離れた町に、これだけの規模で古い町並みが残されていることに驚いたが、お陰で開発されずに残ったとか、、
かつて白市は、広島県内でも歌舞伎の上演が認められていたという三箇所のうちの一つだったそうで、今でもその名残で、住民の方々が自ら歌舞伎を演じる習慣が残っているそう。
大人と子供に分かれて毎年上演されているのだとお話を伺った。
建物も度々、イベントを開催されるなど活用されているようで、
町ぐるみで建物を守ろうという住民の方々の意識の高さを感じた。

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九州のやきもの&広島の旅2025【西条・酒蔵のある町並み他】

2025-03-16 | 九州のやきもの&広島の旅2025
3日目は、白市へ向かう予定だったので、
博多から高速バスで広島へ向かい、深夜に西条駅前のユースホステルにチェックイン。
最近のユースは、カプセルルームや、個室にも対応しているのだなあ。
深夜に到着だったので、駅前でお安く泊まれて有難かった。


翌朝、外へ出てびっくり!一面の銀世界が広がってた・・
前夜は、1ミリも降ってなかったのに半日でこの様変わり・・
前日、早々に車で帰った旦那はある意味正解だったな。


猛吹雪?の中、しばし放心してしまったが、西条は、初めてだったので、
ひととおり歩いてから白市へ向かいたいと思っていたので傘を買って歩き始めた。


原田商店と名前の入った縦長窓にアーチの装飾がついた洋風建築を見かける。
1階に店舗が入ってるようで活用されていた。


2階窓の奥に障子らしきものが、、


西条は、江戸時代には宿場町として栄え、
酒造りに適した気候と地下水にも恵まれて、大正、昭和には「酒都西条」
と呼ばれる一大銘醸地に。
現在ではその宿場町のあった通りが酒蔵通りと呼ばれ、酒蔵が立ち並び、
7つの蔵元が現存している。
その酒蔵通り周辺を歩いた。



蔵の白壁が雪に映えて、酒蔵の町と雪がマッチしてる。


創業1873年の賀茂鶴酒造。



敷地内には、立派な下見板貼りの洋館が。
賀茂鶴酒造本社事務所で、1階は事務所、2階は応接室として建てられたよう。



賀茂鶴酒造の洋館の隣には、江戸時代に大名や幕府の要人が宿泊したという御茶屋(本陣)跡があり、本陣御門が復元されている。




大正6年創業、福美人酒造



福美人酒造にも下見板貼りの洋館事務所があった。



明治30年創業、亀齢酒造
こちらも洋館事務所がある。
洋館の事務所兼応接所を持つことは当時のステイタスだったのか、
7軒中4軒?も洋館が併設されていた。



亀齢酒造の仕込み水。入口脇にお酒を仕込むための井戸水が湧いていて、自由に飲むことができる。


大正元年創業、賀茂泉酒造店舗兼主屋


賀茂泉酒造の酒泉館へやってきた。
こちらは、昭和4年に建てられた旧広島清酒醸造支場だった建物がお酒喫茶として活用されている。






ポーチに貼られた蜀江文の無釉タイル。


建物中央を走る廊下。


こちらの酒喫茶では、20種類以上のお酒や酒スィーツが楽しめる。


あたたかい甘酒に冷えた身体が温まった。


酒粕は、500gが売り切れだったので1kgを背負って帰ることに。


お酒の書籍を集めたお酒の図書館も併設。
2階は立入禁止。


同じく旧広島清酒醸造支場の敷地内、醸造蔵に付属する煙突


敷地内に藍染工房なども。


こちら、賀茂鶴酒造の蔵の妻壁に描かれた鏝絵は、新たに描かれたものだそうだけど、
恵比寿様と大黒様が描かれていて、古い街並みに溶け込んでいた。






鯱鉾や鳩の鬼瓦もいくつか見かけた。
鳩は、平和や家屋を守るための縁起物、鯱鉾は火除けや権威を表すものとして
度々用いられていたよう。
こちらのお家は、鯱も鳩もいて、鳩は二羽もいるという
強力なパワーを持つ一画だった。






刷毛目がいい感じのタイル。



理容院入口のタイルがもやがかかったようできれい。





県内で最も古い1675年創業の白牡丹酒造
ようやく雪雲が晴れてきた。



モザイクタイルが貼られた腰壁


そしてランチに古民家を改装したカフェトレカサへやって来た。
築100年を超える古民家だそう。


せいろ蒸しランチを。


あたたかい紅茶と。


この後は、白市へ向かった。


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九州やきもの&広島の旅2025【佐賀県立九州陶磁文化館】

2025-03-12 | 九州のやきもの&広島の旅2025


波佐見観光を終えて、乗り合いタクシーで、再び有田へ戻ってきた。
この日は、博多から広島へ向かう予定だったので、その時間まで、
もう一つ行っておきたかった佐賀県立九州陶磁文化館へ。
こちらは、30数年ぶり。


建物は昭和55年、内田祥三の次男、内田祥哉+アルセット建築研究所設計により建築。
やきものの町ならではな、タイルが床面にも壁面にもふんだんに使用されている。




美術館前のコンクリート部分に、こんなアートを発見。
陶製のリング状のものから波状、網状のものもある・・何かの転用なのだろうか?
館で伺ってみると、やはり、工業製品の廃材のパイプだそうで、陶磁器は酸に強いことから、酸を使用する工場の鉄パイプの内側の管に使われるものだそう。こういう廃材アートは、好きだなあ。



館内に入ると、床面にはふんだんにタイルが敷き詰められ、


扉のひとつひとつに、陶製のドアノブが使用されている。


全てのドア、それぞれ違ったものなので、とても楽しい。


有田の各窯元で作られたもののよう。








それにしても、種類豊富で美しかった。


かと思うと、トイレのスイッチプレートも。
こんな山水画の絵付けが施されていた。


その多目的トイレを覗くと、まさかのやきもの尽くし。
洗面ボールはもちろん、トイレットペーパーホルダーからごみ箱、
なんと洋式の便器まで・・


更に三角ボックス?まで抜かりがない。


風流なホルダー。


洗面ボール、排水溝カバーの波に兎もかわいい。


多目的トイレは、一つだけにとどまらず、


こちらは、蔓性の花をモチーフにしたセット。





桜の花のコーディネートも可愛いかった。






排水溝のカバー、こちらは金魚。
なんて風流なトイレなのだろうか・・
さすが、有田だなあ。



そういえば、有田のメイン通りを歩いている時に、ショーウィンドウ越しに
こんな洗面ボールを扱っているお店を見たなあ。
美術館がまるでここのお店のショールームになっているかのようだった。



展示も新しくなって、有田焼の歴史を美しい有田焼の名品や映像と共に
紹介するなどいろいろ工夫が凝らされていた。

余白の乳白色の磁器が美しい柿右衛門。


モダンなデザインの鍋島。







柿右衛門は、日本で造られたものがヨーロッパで真似をされていて、その比較展示も。
左はオリジナル、右がマイセンで制作されたもの。
ぱっと見た目は、ほぼ変わらないようだけど、よく見ると、
マイセンの方は、やや省略された部分があったり、オリジナルより
ちょっとアレンジ?が加えられていたりしておもしろい。


海外からの来客と商談時、朝に訪れていた旧田代家西洋館で使用されたという
正餐用の洋食器セット。
果実文が繊細に表現されていた。



ヨーロッパへ輸出された金襴手などの華やかな陶磁器たちの里帰りの展示も。(蒲原コレクション)
バロック様式やロココ様式の室内には、「磁器の間」を設えることが流行したそうで、そのイメージで展示されていた。



ヨーロッパで、金具が付けられ、シャンデリアなどとして使用されたものもあるそうで、こちらのシャンデリアは、カップ&ソーサーをそのまま蝋燭立てとして用いていた。
おもしろいなあ。



そして柴田コレクション。
柴田夫妻により寄贈された江戸時代の有田焼一万点の中から1000点の展示を見る。
このような小皿から始まったといわれる柴田夫妻のコレクション、
好みの雰囲気のものが多くて楽しい。






波が描かれたこの変形皿も面白いなあ。


紅葉と流水、雲、太陽と大胆な構図が良い。



花びらが細かく表された菊花型皿も美しい。


竹を寄せ集めたような形の急須だけど、その竹一本毎に違った植物が描かれている。


牡丹に止まった蝶をかたどった形のお皿。


吹墨という技法で、霧のような細かな釉薬が月に掛かっている。
なんとなく異国情緒感じるこのお皿、いいなあ。


青磁の牡丹唐草文の香炉
何とも言えない愛らしいフォルム。


変形の猪口。こちらもエキゾチックなデザインが好き。



さまざまな複雑な形の小皿のセットが圧巻だった。


他にも、貝の形や富士山、蝶など、さまざまな文様をかたどった小皿もそれぞれに遊び心があって興味深かった。


そして、ちょうどイベントが終了した後の大ホールを見学。


壁面がタイルになっていたけれど、よく反響するんだろうか?!


音の吸収か?音響効果の為なのか、細かく穴の開いたタイルもあった。
美術館を堪能した後は、駅へ向かうことに。


有田川にかかる橋の欄干に貼られた陶板いろいろ。


各窯元の個性豊かな陶板の競演が見られた。






こちらは香蘭社のもの。

この後は、有田駅から一路博多へ。



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九州やきもの旅&広島の旅2025【波佐見の町並み】

2025-03-10 | 九州のやきもの&広島の旅2025

有田から乗合いタクシーに乗って波佐見のやきもの公園へやって来た。
こちらの観光交流センターでレンタサイクルを貸してもらえるので
自転車を借りて動くことに。



食器モザイクのアーチに迎えられる。


波模様の真っ白な円形タイルが壁面を覆う。


やきもの公園では、長~い陶壁が存在感を放っていた。


鮮やかな朱色やブルーに金彩がふんだんに使用された陶板が、
組み合わされて錦のように壁面を彩っている。





陶板は、よく見ると、絵付けがされていたり印花で模様がつけられていたりと
細かな模様が入っていて、見入ってしまう。



ブルーの釉薬もきれい。


最後は、茶系のアースカラーへ。
練り上げでマーブル模様が現れている陶板もあったり、
バリエーションに富んだ陶壁が楽しかった。





一画には、世界の窯広場があって、世界の代表的な窯が復元されいている。
案内板が全てやきものでできているやきものの町あるある。



こちら、ボトルオーブンと呼ばれる、イギリスのやきものの産地、
ストーク・オン・トレントで18世紀半ばに使われていた石炭窯だそう。


中国の「磚」の窯もあった。


上からみたところ。


東屋的なところに使われていたタイルは、波模様の白い円形タイルのブルーバージョン。透明感があってとてもきれいな釉薬。


波模様の凹凸が釉薬の濃淡を美しく出している。


マットな釉薬がかかった、印花で模様をつけた柱も。


裏に回ると、白い波模様タイルに陶製ベンチ。



ぽつぽつとレイアウトされた別のカラーのタイルが映える。


公衆トイレもタイル貼りで、まるでトンネル窯のようなユニークな形。





天井の曲面部分は、幅の細いタイルが並ぶ。






やきもの公園のそばに建つ波佐見陶磁会館も良い感じ。


入口周りはタイル貼り


角丸の窓に角丸庇。


澄んだ釉薬が美しい引手。


自転車で、まずは窯元が点在する中尾山へ向かうことに。
途中で出くわしたタイル壁。
大阪や京都でも見かけたことのあるデザインだな。





途中に、こちらも立ち寄ろうと思っていた白山陶器のショップ。


お店に入る前に様々なタイルに釘付けになってしまった。
こちらは、ハマ(やきものを窯で焼成時、付着しないようにひとつづつ作品の下に敷くもの)をイメージしたタイルなのかな?!
印花で様々な模様が入っている。
瑠璃釉が美しい。


波模様の入ったレリーフタイル、大小、厚みも様々で、こうして並べるとアートだなあ。


ここで、やきもの公園にふんだんに使われていた波模様の円形タイルは、
白山陶器製だったことに気づく。


最も可愛いな、と思ったのがこちらのタイル。
花のような、雪の結晶のような図案が印花で表されている。


温かみのあるマットな釉薬もいい。


ショップ入口には、食器を使ったモザイク壁が。
様々な形のお皿やカップなど、


器の断面を見せた貼り方もおもしろい。
何かの発掘現場みたい、、


更にこんな丸いタイルも。
こちらもハマをモチーフとしたものか?!


ショップ内は撮影禁止なので、一通り見てから、
更に中尾山を目指して自転車をこぐ。


中尾山のゲートを越えると、陶板が貼られた橋が現れた。
橋の欄干のカーブに沿って貼られた陶板。


よくこんなにぴったりカーブが合うのだなあ。
やきものが窯詰めされた絵や、


葡萄と蔓がゆるめのラインで描かれている。


大根が描かれたものも。
これらの図案は、ずっと引き継がれてきた図案なのか?新たに生み出されたものなのか?


この辺りは静かで、観光客もほとんどおらず、のんびりしている。
そして、やきものがそこかしこに。こういう窯元の風景が好き。


欄干の陶板も、様々な絵付けがあって、眺めながら歩くのも楽しい。
この辺りは、結構坂もキツくなってきて、自転車を押して歩く。















こちらは、窯道具の「ハマ」の転用のようだけど、大小並べるとかわいいな。


川沿いの遊歩道を縁取るように貼られている。


最後、激坂を上って中尾山の最終地点の中尾山交流館までやってきた。
特に何があるというわけでもなかったが・・
中尾山の窯元の作品などが販売されていた。


トイレの飾り陶板。





帰りは下りなので、一気に


タイルがふんだんに使用された民家があった。
外壁に、入口の円柱、玄関ポーチとタイル尽くし。





西の原へやって来た。
旧福幸製陶所跡地にたくさんのおしゃれなショップができている。
ランチにこちらの製陶所事務所を改装した「モンネ・ルギ・ムック」へ行こうと思ってた。
人気のお店なので、開店時間少し前に到着すると、もう列ができていた。
開店まで、武雄温泉から毎週来られているという常連さんとお話しながら待つ。


太い梁が通る2階の様子。






茄子とひき肉のみそ炒めのぶっかけご飯ようなものを注文。
美味しかった。





製陶工場跡の敷地内には、他にもいくつかお店があって、
お隣は、元ろくろ場を改装したショップ&多目的スペース。


窓が広く取られた明るいろくろ場、
一部にアートが展示されている。







扉の向こうはショップに。


他にもおにぎり屋さんがあったり、


一番奥には、南創庫というおしゃれな陶器ショップもあった。




レトロなガラスブロックに、



ハマなどの窯道具がモザイク状に貼られた壁。


西の原の向かいには、昭和12年に建てられた旧波佐見町立中央小学校兼公会堂が耐震工事を経て、ホールとして保存、活用されている。





1200㎡という広々とした内部空間は、三廊式になっていてまるで教会の造りのよう。


洋風の外観に、漆喰の壁や瓦屋根と和洋折衷の講堂。
修復されているが、かつては豪華なシャンデリアが二基下がっていたという
格天井、天井や壁の素材には、音響効果も考えられているそう。


天井を支える両脇の円柱。
体育館としても使われていたので、バスケットなどのコートのラインも
残されていた。



アール・デコ調の窓枠デザイン。


ステージ



かつて天井に取り付けられていたシーリングメダリオン。
この下に下がっていたシャンデリア、見たかったな。


2階への階段を上がると、



側廊部分にもスペースがあるのかと思っていたら、
エントランスの上のスペースだけで、
1階の側廊部分は屋根のようだった。


外から見たところ。
現在も音響効果の良さからコンサートなどに活用されているようだった。


自転車を走らせていると、モザイクタイルの掲示板発見。
波佐見交番!


交番まで、こんなモザイクなんだ~と


建物を見ると、破風の部分にもモザイクが貼られ、


腰壁もタイル貼り。


ドアの引手も陶板だった。
さすがやきものの町の交番。


交番のお隣にもなんだかただならぬ壁が・・


陶器製造の「和山」本社?のようで、門周りの壁面に
びっしりと手描きらしきタイルが貼られてる。


ひょっとして、デザインが全部違う?!


どれもが、サラサラっと軽いタッチで描かれた絵のよう。






そして、とりあえず、ここまで来てみようと思っていた西海陶器のギャラリー&ショップ「OYANE」へ


店内の什器には、窯道具のサヤが使用されている。
角型のものは、重ねてディスプレイ棚や、


天井まで重ねて柱にも使用されている。


壁面には円柱型のサヤがびっしり積まれている。
やきもののショップならではのインテリアがおもしろいな。




そして照明として吊り下げられているのが急須。
蛍手なのか、薄いドット部分からやわらかな光が漏れているのも良い。

地下にも大量の食器が販売されていた。


そして、元来た道を戻る。
行きに気になってたお店に立ち寄る。
何この屋根は?!茅葺屋根が逆さになってる?


入口は、和菓子屋さんとしか思えない風貌だが、実は花屋さんなのだ。


この茅の厚み!


スタイリッシュな店内。
(撮影OK)


一室には、天井が満天のドライフラワーで覆われているという
迫力のディスプレイが見られた。


見上げるとこんな感じ。


誰も近くで見ないと花屋とは気づかない外観。



面格子とタイル。


このタイル飾り壁も斬新でおもしろかった。


タイルを隙間なく並べるでなく、透かして貼るとまた違った印象。


医院の壁面に布目タイルも発見。
良い風合い。


最後、観光交流センターへ戻ってきて、レンタサイクルを返却、
予約した乗合タクシーの時間まで、2階の波佐見焼資料展示室を鑑賞。


考えてみれば、波佐見焼というのは、元々日常雑器として作られてきたものなので、
昭和の食卓で見かけたことのあるようなものが多い。


この茶碗蒸しセット、うちの倉庫からも出てきたな。
ピカソ・マチス文様というネーミングがおもしろいけど、どこがピカソなんだろう?!


昭和レトロ感のある波佐見焼だけれど、現代の波佐見焼は、
すっかり垢ぬけておしゃれなショップに若者もたくさん訪れていた。



波佐見焼のドアノブ。

この後、観光交流センター前に来た乗合タクシーに乗って有田へ戻った。
乗合だけど、帰りもやはり一人貸切。



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九州やきもの&広島の旅2025【有田の町並み】

2025-03-07 | 九州のやきもの&広島の旅2025
伊万里から有田に到着。
駅舎では、薄紫のタイルの円柱が迎えてくれた。


パープルグレーのタイルが上品。


日も暮れかかっているので、この日は、有田のやきものメイン通りにある
宿まで、散策しながら向かい、途中で、ちょっと早めの晩御飯を済ますことに。


カラフルな陶片が埋まったガレージ前。


有田本町郵便局のタイルが、これまた美しかった。


有田駅舎の円柱のタイルとはまた違った紫ベースのニュアンスカラー
にうっとり。





住友生命の建物、こちらもまた薄紫ベース。


郵便局のとはまた違ったパステルトーンがいいな。


大きな看板につられて、有田名物ごどうふというものを
買ってみた。


ごどうふは、にがりの代わりに葛とでんぷんを加えたものだそうで、
舌触りもよく、もっちりしていて美味しかった。


陶器店の店先、うっすら地模様が入った濃紺のタイル。





お店毎に掛かるやきもの通りの陶製看板も良いなあ。



グレーの漆喰が落ち着いた外観の陶器店のショーウィンドウ下部に、モザイクタイルが使われていた。






こんな家紋タイル?!が貼られた壁面も。


惚れ惚れしてしまう風合いの耐火煉瓦の塀にも遭遇。









モザイクタイルが腰壁に貼られたお店。


プランターも有田焼だ〜


トンバイ塀も。
窯道具、小さな壺など食器も埋め込まれてる。








そして、晩御飯に予定してたお店「kasane」に着いた。
築160年以上の町屋を改装したというお店。


落ち着いた内装の素敵なお店、ちょっと早めの夕飯だったので一人で貸切。


有田鶏のチキン南蛮丼、金柑豚汁付を頼む。
チキン南蛮も、ちょっと酸味のある豚汁も意外で美味しい。
グラスにはお水じゃなく、白湯が出てきたのも冷えた身体が温まってとてもうれしかった。



そして宿に到着。
この日はもう暗くなっていたので、(写真は翌朝)大人しく宿に引き篭もる。


明るいオランダ人のホストさんに迎えて頂く。日本在住歴は長く、日本語もペラペラ。
お宿の建物は、元陶器関係の社長宅だったそうで、あちこちに凝った造りも見られた。



共用のリビングルームも広々。


階段手すりには、四方竹が使われていたり。



部屋はこぢんまりしていたが、これで二人で1万円を切る価格だったので満足。
(もう少し広いお部屋もあると思う。)


夜遅くに宿に着いた旦那は、翌朝、雪の凍結を心配して朝から帰路に向かうという。
せっかく九州まで来たので、帰りは別々に帰ることにして、もう一泊。(広島で)


この日は、朝、波佐見に向かう予定だったので、乗合タクシーの時間まで、有田のメイン通りを宿から上有田方面へ向かって散策。



台形タイル見つけた。


足元の装飾に、食器をそのまま貼り付けてあるお店も。


深川製磁本店へやってきた。
型押しタイルの外壁に入口上部には、レリーフタイル、ポーチにはモザイクタイルが貼られたタイル尽くしの素敵建築。


明治27年創業、大正期に建てられた本店は、
入口上部には、ステンドグラスと


レリーフタイルが彩り、


ポーチには、モザイクタイルが貼られている。


外壁は、スクラッチタイル風の型押しタイル
が良い味わいで、窓周りはアールを描いた役物タイルが使用されていた。




深川製磁のトレードマークの富士山がデザインされたステンドグラスのアーチ窓、


お手洗いへのバッグヤード?には床に貼られていた手描きらしきタイルも良かった。
以前拝見したことのある2階には、宮内庁で代々使用されていた食器などの展示や貴賓室もあり、要予約で見学できる。






本店の奥には、創業の明治27年に建てられた下見板貼りの工房も残されていて、
今も現役で活用されている。
こちらも要予約で見学できるようだった。
ピンク色の下見板貼りが素敵。




深川製磁本店の向かいには、明治9年に建てられた陶磁器の買付に訪れた西洋人の為の接待所、旧田代家西洋館が公開されていた。
前回訪れた時には非公開だったので、今回初めて。




接待所は、畳敷の部屋に、窓にはステンドグラスと和洋折衷の造り。




部屋の内部は、壁、天井とも唐紙貼りになっていて、
田代家の十字の家紋と木瓜がデザインされた当時の唐紙が押し入れの中にそのまま残されている。
版木も残されていて、現在の壁紙に使用しているのは復刻されたもの。


洋風の階段で2階へ。


2階も、1階と同様畳敷、三つのアーチ窓が並ぶ。
復元されたシャンデリア、シーリングメダリオンには、明治時代の有田焼が使用されているそう。





2階のバルコニー。


有田内山の町並みには、江戸時代から昭和初期にかけての重厚感のある町屋や洋風建築など多彩な建物が現存していて、散歩が楽しい。


脇道にそれると、陶片やタイルが使われたかわいい塀があったり、


お墓を囲む塀もトンバイ塀だったり、







トンバイ塀は、ほんとに見飽きないなあ。




モダンな持ち送り。




大正2年建築の大型の町屋、手塚家。


黒漆喰塗の壁面に腰壁には、渋い色味のタイルが貼られてた。


陶器店、竹重商店の店先には、可愛いモザイクタイルも。








耐火煉瓦で玄関周りを固めたお店もおもしろい。


有田焼の陶製照明もいくつか見かけた。
全部蛸唐草模様だったのも不思議。
調べてみると、生命力や繁栄など縁起の良い文様だったようで、
玄関に縁起の良いデザインを取り入れたのだろうか・・






いくつかの町屋の腰壁には、渋めカラーの型押しタイルやスクラッチタイル、布目タイルが貼られていて眼福。








今回は、入る時間のなかった香蘭社有田本店のタイル貼りの洋館。

この後、乗り合いタクシーというのを予約していたので、
それに乗って波佐見へ向かった。
波佐見には鉄道の駅がない為、鉄道で行こうとするとかなりの大廻り。
車だと十分程度で行けるので、1000円で乗り放題の乗り合いタクシーは
有難い。
乗り合いと言っても、行きも帰りも一人だったのだけど。
この後は、波佐見編へ続く・・


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九州のやきもの&広島の旅2025【伊万里&大川内山の鍋島焼】

2025-03-03 | 九州のやきもの&広島の旅2025

車で福岡行きの旦那に便乗して、久々の九州へ。
ちょうどこの週末は、福岡のホテルが高騰していて1泊5万もするというので、
有田で二人で1万円ほどのゲストハウスを見つけた。
翌日は、雪が怖くて明るいうちに家に向かうという旦那と、有田の宿以外は別行動で九州やきもの旅を満喫してきた。
伊万里の大川内山は、30年以上前の初一人旅以来、有田は3度目、波佐見は今回初。
帰りは、日曜の夜行バスが取れなかったので、もう一泊することにして、タイル情報もらった広島へ立ち寄り帰ることに。


金曜の夜中に家を出て、旦那の運転で無事九州上陸、朝10時頃に姪浜駅前に下ろされる。
ここから伊万里へ向かおう。
駅前では、早速大きな陶板が迎えてくれた。


駅構内にも壁面いっぱいの陶板。
カモメが3羽飛んでいる、、海を表してるのだろうか?
茶系のベンチとの一体感も素敵。


一部に、透明感のあるブルーやグリーンの釉薬がかかっていた。




電車は本数が少ない為、天神から高速バスで伊万里まで。
天神駅のトイレのタイル。凹凸感のあるタイル。



タイルの両端がやや厚めの箸置きみたいなタイルもおもしろい。


伊万里に到着した。
レンタサイクルを借りていざ出発。
日本最大という伊万里色絵婦人立像がお出迎え。


建物の柱にはクラッシュタイルが。
これらは、タイルというよりは、かけらの一片一片が丸みを帯びてるので、食器をリサイクルしたものなんだろうな。


さすがに色鮮やか。



歩道には、伊万里を表す様々なタイルがはまる。
伊万里港から、全国各地やヨーロッパへ磁器が運ばれる。
積出し港の様子。


これから向かう秘窯の里、大川内山。



伊万里の果物。
そういえばふるさと納税の返礼品で毎年伊万里の梨を選んでた。


伊万里牛。


もうお昼も過ぎていたので、まずは腹ごしらえに、伊万里牛のステーキやハンバーグが頂けるという喫茶ロジエへやってきた。



創業は昭和38年というお店は、レトロ感があって素敵。




伊万里牛100%のハンバーグのセットを
有田焼の器で頂く至福のひととき。


デザートと飲み物付き。





食後は、まずは大川内山へ向かうことに。


あちこちに壺やらモザイクやらがあったり、


道路の縁石?にもかわいいタイルが貼られてるのに気づく。


5cm角くらいかな?かわいいサイズに、鹿らしき絵が描かれてる。


こちらは、花のような模様。
数パターンのデザインが、ぽつぽつと貼られてた。



丸くて、花が描かれたタイルも。


アサガオに



カキツバタ。
このサイズ感が可愛くて良いなあ。
ここから大川内山までは、歩くと1時間10分なので、自転車だとその1/3くらいとみて
20分くらいだろうか・・


途中、鍋島焼のお皿を埋め込んだ壁が出現。
あともう少しかな。


学生時代に鍋島焼を初めて戸栗美術館で見た時、その独特なデザインに衝撃を受けて、ぜひ窯元に行ってみたいと、初一人旅を決行した思い出。
なつかしい~


幕府への献上品として、こちらの大川内山で製造されていた鍋島焼。
選りすぐりの職人による表の緻密な絵付けはもちろん
こちらは、壁に埋め込まれていて分からないが、高台が高いのが特徴で、
その高台やお皿の裏面にまで模様が描かれている。





大正橋は、青磁の陶片モザイクで装飾されている。






そして関所跡が見えてきた。
鍋島藩では、最高級の磁器製造技術が外へ漏れないよう当時は関所が設けられていた。



陶工橋を渡ると、鍋島焼でできた風鈴が鳴った。








大川内山の地図も陶板で



一番手前の窯元のお店の塀が、トンバイ塀で、うっとりと見入ってしまう。


トンバイ塀は、窯の中で使われていた耐火煉瓦や窯道具などの廃材を赤土で塗り固めた塀で、耐火煉瓦にこびりついた釉薬の跡や長年の熱によって変化した煉瓦の風合いが最高で、いくらでも見ていられる~




鍋島藩用橋は、ひときわ美しく装飾されていて、
モザイクタイルで造られた青海波も圧巻で、


鍋島焼のモザイクタイルに囲まれて、陶板がいくつもはまる。


周囲に唐花、中央には蝶が円陣組んでるモダンなデザインから、


お花がモチーフでありがなら幾何学的にまとまった文様、


ボタンのような花に、背景の編んだ柵のようなのも合わせるとモダンに見える。


上下に左右対称に描かれた椿は、水面に映った様子なのか?
その表現が面白い。


このボタン?は、雪らしきものと一緒に描かれているようだけど、
なんだかドラマチックな構図


本当にひとつひとつのデザインが秀逸で、興味深いなあ。
現代でも通じるモダンなものが多い気がする。






橋を外側から眺めると、龍が描かれた、こんな大きな組み絵タイルになっていた。



電話ボックスの表示板も陶磁器で。


こちらの窯元の壁には、平たく、周囲にわずかに立ち上がりのある
タイルのようなお皿が貼られてた。



どれもデザインが好き。
丸いお皿にベストな構図











冬だというのに、多肉植物がめちゃめちゃ繁殖してる石垣があった。






そして、またまた渋いトンバイ塀と遭遇。


先ほどの塀とはまた雰囲気が違って、目地幅広めで、なんとなく規則正しく並ぶ耐火煉瓦。







1軒お店へ入って出てくると、めちゃめちゃ貫禄ある猫がいたので、
思わず話しかけてしまった。


写真を撮らせて~と近づいたら、とちょっと怒られた。


天神橋を渡る。


昭和59年に陶板が貼り付けられたと書かれてる。



橋の欄干には、龍や梅の花などが描かれた組み絵タイルや、


鳥や動物たちが繊細なタッチで描かれたタイルも。




どれもやさしい絵付けだな。







橋以外にもありとあらゆるところに陶板が。






登り窯も。



やきもの広場。
やや荒廃していたが、こんなモザイクタイル貼りのオブジェが点在。




モザイクタイルと耐火煉瓦のコラボ壁。


















伊万里鍋島焼会館に戻ってきた。
お手洗い入口には、正統派鍋島焼って感じの美しい絵付けがされた陶板が並ぶ。


大川内山をぐるりと一回りした後は、伊万里へ戻る。
帰りは下りでラクラク。



途中、行きのバスで見かけたモザイクタイルのある公園に立ち寄る。


なんだか見覚えのあるエンジェルが・・
森永のエンゼルだ~
「森永公園」と名付けられてたのは、あのお菓子の森永だったのか。
こちらの公園は、森永の伊万里乳製品工場跡地を利用したものだそうで、
伊万里の酪農は、伊万里出身だった「西洋菓子の父」森永太一郎氏が郷土の為、大正8年に酪農資金を寄付したことに始まり、伊万里の発展に貢献したのだとか。
知らなかった~


そばにはこんなモザイク画も。


更に自転車を走らせると、こんな煉瓦造りの門の遺構が残されていた。
明治27年大坪尋常小学校の新校舎建設に伴って、当時の村長が私財を寄付して建てられたという赤煉瓦造りの校門。
現在は、大坪公民館の門として保存されている。


「日の本石鹸代理店」の看板が古めかしい雑貨店。


伊万里の物産を販売しているお店「永楽屋」


腰壁には、大判のタイルがずらりと貼られてた。
焼き締めの生地に一部、織部釉を垂らしたようなデザインが
かっこいい。


入口へのアプローチも2種類のタイルが使われていて
釉薬で自由なラインを描いたものと、火襷のようなライン模様の入ったタイル、和の風合いのタイルコーディネイトが素敵なお店だった。


古美術店の建物は、2階には黒のモザイクタイルが貼られ、


うだつにも更に小さ目のモザイクタイルが貼られてた。


北古賀金物本店と看板が入っていた、アーチ窓や縦長窓が洋風な店舗。


長い倉庫らしき建物も。


塀に入れられた梅の花のようなかわいいタイル発見。





何のお店だったか?店先の床に貼られてた洋風のタイル。


伊万里川にかかる相生橋には、酒樽に跨るオランダ人のオブジェ。


この伊万里川河口の辺り、江戸時代には、伊万里津と呼ばれ
有田や波佐見など、肥前で焼かれた磁器がこちらの伊万里津から船で積みだされ、日本各地や、長崎の出島を通じてヨーロッパへと輸出されていた。


こちらの橋には、港町らしいエキゾチックなデザインの陶板が貼られていた。







たまに見かける渦巻レリーフタイル。


黒の丸モザイクタイルが貼られてたが、その間に更に小さな白い丸モザイクタイルが貼られてた~目地と一体化して遠目でみるとほぼ見えないけど


キッチンしげの入口周りのタイルが、エナメルぽい色できれいだった。


グリーンの目地もタイルに合っててかわいい。


最後に駅ビルにある伊万里・鍋島ギャラリーで、鍋島焼を見る。
個性的なおもしろいデザインもいろいろあって、楽しめた。

















この後は、鉄道で宿泊地の有田へ向かった。






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