観光協会の旧加悦町役場庁舎を出て、ちりめん街道をぶらぶら歩きながら、
江戸時代の生糸ちりめん商家であった旧尾藤家住宅へやって来た。
旧尾藤家住宅は江戸末期に建てられた和館、その後明治、大正期に増改築された蔵や座敷、そして昭和3年に建てられた洋館からなる建物。
ボランティアガイドさんから簡単にガイドして頂きながら館内をまわることに。
与謝町加悦は江戸から昭和初期にかけて高級織物の丹後ちりめんで栄えた町。
こちらの尾藤家はその生糸ちりめん問屋として活躍したのだそう。
実際のちりめんの生地、生糸などを見せて頂き説明を受けた。
この穴の開いた厚紙は織物の紋柄を織り出すために使われる紋紙といわれるもの。
玄関入ってすぐのところにあるミセの間は荷物を上げやすくするために天井が低くなっている。
こちらは居間。
造りつけの飾り棚などが見られる。
こちらの新座敷は「松・竹・梅」の木材が使われ茶室風に仕上げられている。
自然の曲線を生かした竹の床柱の隣に壁をはさんで松の床柱、そして天井から途中まで下がっているのが梅の床柱。
天井は屋久杉が使われており、
欄間は自然の竹を生かした意匠が面白い。
2階主室の格子。
新座敷の脇に増築された客用便所、洗面所、湯殿のあるコーナーも数寄屋風にしつらえられていてとても風流。
トイレの扉のデザインも凝ってる。
トイレの前にある吊り手水の背後には氷割れ文の格子が入った窓がおしゃれ。
そして便所の中にはこんな花頭窓、足元には明かり採り窓もあって随所にこだわりが見られる。
このお屋敷にある他のトイレもとても凝っていた。
こちらも壁紙が素敵だ。
マジョリカタイル貼り
こちらは染付の便器。
そしてお風呂の天井のデザインもそれぞれ凝っていた。
こちらもお風呂の天井。
照明の類も同じものが一つもないというくらいバラエティに富んでいる。
廊下の照明もそろっていなくて
全くデザインが違うものが並ぶ。
こちらは客用浴室に付く洗面所の照明
部分的に竹が使用されていて和洋折衷の趣。
こちらも浴室の照明。
帰りに紋紙で作ったしおりをお土産に頂いた。
この紋紙、しおりだけでなく、繋げてすだれや照明カバーなどいろいろなところに再利用されていて興味深かった。
洋館編に続く・・