m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

橋本遊郭跡・旧大徳

2023-05-31 | 建築巡り・街歩き【京都】

橋本の香のママさんからのタイルトレイ制作レッスンの依頼&旧大徳の建物見学を兼ねて、久しぶりに橋本へやって来た。
橋本の香と(奥西邸)、美香茶楼の間に挟まれたこちら旧妓楼の大徳。
ちょうどママさんが手に入れられた頃に見せて頂いたことがあったが、
玄関にはマットが敷かれ、その上に荷物が山積みで、玄関のタイルは隠れていてよく見えなかった。
今回は、ママさんが一人で玄関をきれいに片付けられ、タイルも見えるようになったということで楽しみにやって来た。


飲食店時代の入口も仕切りの手前に残され、正面には玄関が二つ。


玄関前には、今は亡き静観荘から譲り受けた照明がぴったりと収まってた。


2階へ目をやると、以前にはなかった2枚のステンドグラス。
新しく注文されたものだが、元からあったかのように馴染んでた。





玄関扉を開けると、
正面には松をかたどった透かし彫りの入った丸窓、欄間に格天井。


そしてたたきには、大小さまざま、カラフルな無釉モザイクタイルが
敷き詰められている。
こんなに広かったのか~



茶やベージュの落ち着いたモザイクタイルをベースに、水色や緑、白などの差し色の正方形のモザイクが効いて、とてもカラフルな床。
埃が溜まり、荷物がいっぱいだったスペースをよくここまで一人できれいにされたなあと‥感動。


左手壁面はステンドグラスがゆるやかなアーチを描き、



ステンドグラスは鳥が描かれた左右対称のアールデコ風なデザイン。


下部には、石を模したようなタイルが貼られてる。



色や質感、模様など、石に似せたタイルが面白い。





右手壁面は、飾り窓の下に、蛍光色のような鮮やかなオレンジ系のタイルが貼られてる。
美香茶楼の玄関の一部にも使われていたタイルだ。


様々なタイルとステングラス、彫刻などなど玄関だけでも見どころいっぱい。



そして1階奥の部屋へ。


元ダンスホールの入口扉周りの装飾。
オレンジと白の不透明ガラスが入れられ、欄間の装飾共におしゃれ。


扉は引き戸なのだけど、引手にはライオンがデザインされてた。
こんなライオンの引手は初めて見た。


部屋の突き当りには三連丸窓、川の上のベランダに出る扉を挟んで、大きな丸窓も。


小さな丸窓には小鳥や花が描かれたステンドグラス。




扉の奥は着替えのために使用されていた部屋ではないかとのこと。


大きな鏡は壁に埋め込まれて設置されていた。



鏡には、伏見の酒蔵の社名が。



奥の着替え部屋にもあったステンドグラス。


大きな丸い円柱もあり、下部にはブルーのきれいなタイルも貼られている。
壁の向こうは増築された部屋があるので、この壁を取り去ると、
円柱全体が姿を現すようだ。
ママさんは、今後この壁を取って、元の部屋の姿に戻したいと言われてた。
今後も又楽しみ。









2階へ。
表から見えていたステンドグラスが光を通して鮮やかに浮かび上がる。


華やかな色使いのステンドグラスがデザイン共に雰囲気にぴったり。




お店をされていたころの看板が転がってた。
将来的には、こちらの建物で飲食店をされるとのことなので、
この看板も活かしてほしいな。


タイル貼りの洗浄室。


足元はよく見るとマーブルタイルが貼られてた。
後ほど埃を拭いて写真を撮らせてもらおうと思いつつ、、失念。


2階の一室は、造り付けのベッドのある洋室になっている。


ベッドの装飾、すずらんの絵が描かれた鏡もかわいい。


あちこちに見られると洋風意匠。


ベッドの部屋の色の入った型板ガラス。


まだまだいくつか部屋はあった。






裏手の川へ通じる地下への階段。

まだまだこれから時間をかけて片付けていかねばならないようなお部屋がたくさんあり、修復は本当に大変そうだ。
それらに楽しみながら取り組んでおられるママさんのバイタリティーにはいつもながら感服。。

現在、こちらの旧大徳は公開中で、見学者を募っておられます。
同時にボランティアで掃除などのお手伝いをして下さる方も募集されてます。
見学料二千円。申し込みは09083758761 政倉さんまで。
見学料は建物の修復に充てられます。
修復前の姿を見ることができる貴重な機会にぜひ訪れてみてください。






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智頭・石谷家住宅

2023-05-28 | 建築巡り・街歩き【その他】


智頭では、前回も訪れた石谷家の見学&お茶してきた。
石谷家の前回のレポはこちら→
今回は引き手コレクションと、喫茶室をピックアップ。


40余りの部屋があるので、襖の引き手のバリエーションも豊富。
周りの透かし模様が素敵なものから、細かくレリーフが施されたものなど。
モチーフとしては、瓢箪や龍、鳳凰など、おめでたい文様がいろいろ。
中央に龍と周りに雷文レリーフのものは、初めてみたかも。
龍の姿も襖毎に?変えられてた。


「庭園の見える喫茶室」は民藝の吉田璋也のデザインで、
石谷家では、家族の団らんに使用されていた部屋だったそう。


こちらののテーブルやいすなどもオリジナルのもの。


他にお客さんは誰もいなかったので、席は好きなところへ。
庭園に面した席でお茶を頂いた。


欄間のデザインも素敵だなあ。
周囲が漆塗りされていて、上品な欄間。




襖は柿渋で染められた生地が貼られ、よい味わい。



引き手は、中央に花が彫られたかわいいデザイン。


床板は、3枚一組で、正方形にしたものが交互に貼られ、


隣の部屋は5枚一組



抹茶のロールケーキは濃厚で美味しかった。


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智頭宿・タルマーリー他

2023-05-26 | 建築巡り・街歩き【その他】
ここしばらく自転車にドハマりしてる旦那が、何を血迷ったか?最近レースに出始め、
前回の伊吹山に続いて、今回はちくさ高原ヒルクライムに参加するという。
そんな所まで車を出すならついでに自分も便乗して、近くの街歩きできるスポットに降ろしてもらって、観光して来ようということに。
レースは、午前中にさくっと終わりそうだったので、結局そのレースを見てから一緒に智頭へ行くことにした。


ちくさ高原は子供たちが小さかったころ、何度か冬にそり遊び連れてきたことがあった。懐かしい。
レースは、このちくさ高原スキー場へ向かう県道沿い上り12.5㎞のコースで、
車でここまで上ってきたけど、上りの12.5㎞、思ったより長いなあ。
スキー場の麓から先は更にキツそうな上りが続く。
見てるだけでしんどそう・・なんとか旦那も無事完走。


そこから車を走らせ、智頭宿へ。
6年前に一度訪れたことがあった智頭宿。
登録有形文化財の旧塩屋出店が「食事処たけよし」になっていたので、
そこでランチしたいと思ってたのだが、予約しようとすると、その日は臨時休業だそうで、
自家製天然酵母のパン屋さん、タルマーリーでピザランチをすることに。
以前智頭に来た時、旧保育園を改装したお店だったが、こちらの智頭宿にお店が移転し、先月オープンしたばかりのよう。


古民家を改装した店内は、天井には古い梁が残り、
真っ青な壁と天井、アンティークな家具やシャンデリア
一見雰囲気の違うものが合わさった不思議空間。




モザイクタイル貼りのカウンターコーナーもあった。


店内には古い井戸も残されていて、それが上から眺められるガラス張りのテーブルの土台になっていた。


野生の菌を自家培養して発酵させて作るという生地のピザやパンをいくつかチョイスした。






パンの盛り合わせも。


お手洗いに入ると、最初から貼られてたようなモザイクタイルと、
新しいモザイクタイルとの融合?


オレンジのボーダータイルもかわいい。





食後は智頭宿を歩く。
背景の山並みがきれいな静かな街道。
智頭宿は、江戸時代から鳥取藩最大の宿場町として栄えた。
町並みの中には、驚くような広大な敷地の大邸宅も点在していて、
当時の繁栄ぶりがうかがい知れる。
その中の石谷家住宅へも再訪。以前のレポ→



水路が通る路地。





智頭消防団本町分団屯所。昭和16年に建てられた建物は、改修を重ねながら現在も現役で活用されている。
上部の火の見櫓は外壁に掛けられたはしごから直接上ることができるそう。
下見板貼りの洋風の外観がかわいい。


智頭消防団本町分団屯所の2階から見下ろす、向かいの石谷家住宅。


智頭町役場として建てられ、昭和3年に現在の場所に移築されたという下町公民館。


縦長窓が並ぶ1階、2階は土壁にハーフティンバーのような梁を見せた家も。




江戸末期から続く、諏訪酒造の酒蔵のある通り。


石谷家の分家、旧塩屋出店。
こちら、「たけよし」という食事処として活用されているようだけど、
この日は残念ながら臨時休業。


前回に続いて、内部は拝見することは叶わなかった。




敷地内にある下見板貼りの洋館は、西河克己映画記念館となっていて、
こちらは自由に見学することができる。



2階展示室。






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京都・うららカフェ(ヴォーリズ設計YWCAサマリア館)他

2023-05-23 | 建築巡り・街歩き【京都】

京都迎賓館を見学した後、仙洞御所見学時間まで、十分時間があったので、
近場でまずは、ランチ。
町屋を改装したカフェ奏へ。


野菜たっぷりのリーズナブルなランチだった。


更に、近くで行きたかったうららカフェへお茶しに向かう。
パズル風タイルに遭遇。




益富地学会館(石ふしぎ博物館)の壁面にあったさまざまな石の展示兼オブジェが面白かった。
この日は時間なかったが、またゆっくり訪れてみたい場所。


YWCAの並びに、最近ネットで見かけたモザイクタイル物件が登場。


カラフルなモザイク。
太陽や木々のようなものも見えるけど、抽象っぽいデザイン?!


そして、YWCAに到着。カフェはどこに?
と尋ねたら、YWCAの入口から入って、中からカフェへ繋がる通路が。
カフェうららは、昭和11年京都YWCAの敷地内に建てられたヴォーリズ設計のサマリア館で、現在、1階はカフェ、2階は日本語教室や、生活相談会の場、レンタルスペースとして活用されている。
建物の前には保育園ができた為、玄関から外は保育園の敷地となり、
入口は閉鎖されていて、玄関ポーチ周りへは、立ち入ることができない。


中から、玄関扉を。
右手は受付で、


受付がある部屋は、旧事務室だそう。


各部屋についてる、こんな呼び鈴は


この事務室に、繋がっていてたそう。


1階奥には、カフェうららがあり、
元ダイニングルームだった部屋が喫茶室に。



元キッチンとの境には、造り付けの配膳棚兼食器棚がある。


その奥の元キッチンも喫茶スペースになっていて、4人で貸切。
キッチンにもダイニングと共通の造り付けの食器棚や、もう一つ、壁面いっぱいの飾り棚もあった。


窓、扉も建築当初からのもので、館内では、最も建築当時のものが残ってる部屋とのこと。



ここの部屋がとても落ち着く部屋で、皆すっかりくつろいで、この部屋が気に入ってしまった。
レモンのシフォンケーキが3人分しかなかったけど、4人用に切り分けてくださった。
今度は、ぜひこの部屋でランチしたいなということに。


ダイニングとの境の配膳台付き食器棚は、


キッチン側の引き出しの取っ手は陶器で、


ダイニングの方は回ると、クリスタルが使われるなど、変化がつけられていて、
引き出しは、両方から引き出せるようになっていた。
面白く、便利な設計だな。



アーチの垂れ壁が付けられた1階廊下。


そして、階段を上がる。





2階は宿泊施設にもなっていたそうで、いくつか同じようなレイアウトの部屋が並ぶ。
部屋の入口にもアーチ。


2階の廊下にも繰り返しアーチが使われている。


水回りの扉の取っ手はクリスタル。


お手洗いの洗面台は白のタイル貼り、床は無釉タイルが市松模様に貼られてた。




個室の床はこんなモザイクタイル貼り。


廊下には、細長い扉のついた物置のようなものが。



こちらは、アイロン台だったと教えて頂いた。
六甲山荘でも女中さんのお部屋で、こんな収納型のアイロンを見たなあ。


廊下の突き当りには、


造り付けの物入れがあり、ヴォーリズらしく造り付けの収納は豊富。


一方は、棚になっていたが、もう一つは、中に掃除用の洗面器があった。
水栓金具なども、当時からのもの。



こちらの物掛けも。

2階は壁が剥がれるなど、老朽化もしていて、少し前には、建物維持の為のクラウドファンディングもされていたとのこと。
クラウドファンディングは終了したが、今も寄付は募られてるそう。

また次回は、ランチに行って、元キッチンの部屋貸切でゆっくりしようということに。










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久々の勝尾寺

2023-05-22 | ロードバイク

事故で怪我してから、2ヶ月半ぶりくらいに、ロードバイクに乗って勝尾寺へ。
まだ太腿の腫れはしつこく、完全には引いてないのだけど、様子見ながら運動してよい許可が出て、先週からようやくバドミントンも再開。
筋力も体力も落ちてる上に運動不足で体重増加し、果たして山に上れるのか?と思ってたが、、
キツかったが新しい自転車も手伝ってか、なんとか上がれてよかった~



前の自転車は、ボロボロになり廃車同然となったので、新たにカーボンにバージョンアップ。さすがに軽さと乗り心地の良さを感じた。
自分の身に余る良い自転車なので、次こそは、壊さず傷つけず、大事に乗っていこう。

交通事故も救急車も人生初の大事件?だったが
車にぶつかって吹っ飛んだ割には、そこそこ良い着地?をし、幸い骨折もなく、その運の良さにも感謝してる。
骨折してないからすぐに治るものだと思っていたのは、大きな誤算だったが、、
さすがにダメージ大きかったようだ。

事故ってから、今後も自転車に乗り続けるリスクも考えた。
自転車が壊れて乗れなくなったのは、
「もう止めとけ」という神の啓示?なのかとも考えたけど、、いろいろと総合的に考えた結果、もうしばらくは続けることにした。
今後も安全第一で、とりあえずは以前の体力が取り戻せるようぼちぼちがんばろう。


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京都仙洞御所一般公開

2023-05-21 | 建築巡り・街歩き【京都】
京都迎賓館に訪れた後は、京都仙洞御所にも予約していた。
見学は庭園だし、土砂降りだったので、皆で一瞬どうしようか迷ったが、せっかく予約したので参加することに。
ガイドツアーは、日本人は2組だけで、他は全て外国人観光客だった。

京都仙洞御所、大宮御所は、退位された天皇と后の為の御所で、1630年に、後水尾上皇と后の為に造営された。
その後1854年の火災により消失。
仙洞御所の建物は再建されなかったが、庭園や茶室が残されている。


火災後、1867年に大宮御所は、再建され、現在も使用されているが、見学は建物外観だけ。
建物内は、外国からの賓客を迎える為、靴のまま上がれるよう、バストイレは洋式に、障子をガラスとカーテンにするなど、和洋折衷に変えられているそう。


こちらは大宮御所から仙洞御所へつながっていたと見られる渡り廊下の跡。


池泉回遊式庭園は、想像以上に広大で、
最初は雨降りでキツいなと思っていたが、
雨ならではの庭園の景色がすばらしくて、
最後にはこの日に来れてよかった!と思ったほど。


庭園内は、隠れ紅葉の名所といわれるほど、紅葉の木の本数が多く、枝ぶりや葉もきれいなものばかり。


雨水に濡れた青紅葉が美しい〜





庭園の緑が鮮やかでみとれる。




所々、解説を聞く為に立ち止まるが、
広大な庭園内を大人数で歩き続けてるので、写真を撮るのはなかなか難しかった。ブレてしまった写真がいっぱい;









この紅葉は上にも、下にも地を這うように広がっていて、
生命力にあふれてた。


ふっくらした形の葉。


八ツ橋は、建てられた当初は、木製の橋だったが、後に石造りに変えられ、
その石の硬さをやわらげる為に、上に藤棚がつけられたのだとか。
花のシーズンは、ちょうど終わったところのようだったが、いい具合に藤の蔦が絡まる。


州浜に敷かれた丸みを帯びた石は一升石と呼ばれ、石ひとつを米一升と交換して、小田原から運ばれたものだそうで、なんと12万個あるという。


こちらは全部一升石。






ガイドさんが言われるには、ここの紅葉は生育条件がかなり良くて
秋の紅葉も期待できるみたい。
今年の秋の遠足はまたここにしようってことに。



仙洞御所に残る茶室、醒花亭。


もう一方の茶室、又新亭の待合。



茶室、又新亭まで戻ってきて、庭園をぐるりと一周してきた。
1時間オーバーでじっくりと案内して頂き、雨ならではの庭園の良さを
味わえた。
ここが無料だなんて、驚き。
季節を変えて、度々訪れたいところだなと思った。


コメント (2)
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京都迎賓館一般公開

2023-05-20 | 建築巡り・街歩き【京都】
昨日は、土砂降りの中、京都を歩く会の友人たちと予約していた
「京都迎賓館」の一般公開に訪れた。
京都迎賓館は、海外からの賓客をお迎えする為、
2005年、京都1200年の伝統技術と現代の技術を融合し、建てられた。
そのひとつひとつをガイドして頂きながら味わってきた。

正面玄関の扉は樹齢700年の欅の一枚板が使用され、


扉の引手には組紐をモチーフとして有線七宝が施されている。


正面玄関前に広がる前庭には、山口県産徳山石が敷き詰められ、建物を築地塀が取り囲む。
ザーザー降りの雨だったので、前庭に出れず、建物全体を撮るのを失念・・


控室として使用されている
「聚楽の間」

釘などの金物を一切使わない京指物を用いた安楽椅子は幅広でゆったり。
シートは西陣織


中央の飾り台は、漆と螺鈿、竹工芸と職人の技術の粋が詰まってる。
台の上の竹工芸の花かごも人間国宝作家のもの。
接遇時には、花が生けられるのだそう。


飾り台、竹工芸の装飾のこの細やかさ。


釘隠しは「千代結び」をモチーフに、人と人、国と国との結び付き、友好の心が込められたもの。


部屋をつなぐ回廊の床板には欅が用いられ、ヒールなどで傷つくことがないよう表面には特殊な加工がされているという。
本美濃紙を用いた障子からやわらかい光が通る。



回廊にぽつぽつと置かれた行燈は、京指物で組まれたもの。
折り紙をモチーフとしているそう。


晩餐会の待合として使用されている「夕映の間」
青磁色の壁や水面を表す段通がさわやかな部屋。


東面には、比叡山を月が照らす様子を綴織りで織った「比叡月映」


西面には、「愛宕夕照」の綴織り





いずれも日本画のような趣だが、近寄って見るとやはり織物。



天井の照明は、天井を照らした反射光で照らされた間接照明で、光がやわらか。
カクテルパーティー時には、星空のような照明にもなるのだそう。
又「比叡月映」の壁面は、可動式になっていて、前進させることで、後方にスペースができ、控え室として使用することも可能なのだとか。


春夏秋冬を表す蒔絵と螺鈿で彩られた飾り台。



回廊から見える池のある庭園には、さまざまな歴史的由緒のある石が使用されていた。


迎賓館の中で最も広い「藤の間」へ。
39種の草花が綴織りで描かれた壁面飾り、「麗花」が圧巻の美しさ。


歓迎の花言葉を持つ藤の花、菊や朝顔、芙蓉、桔梗・・


ありとあらゆる花々の競演。


床に敷かれた段通には歓迎を表す藤の花が散った様子がデザインされている。


更に驚いたのは、この天井照明。


本美濃紙と京指物が用いられた照明は可動式で、なんと15パターンも形が変化するのだとか。
動画で、下に下りてくる様子が見れた。


藤の間には、舞や能、箏など日本の伝統文化紹介の為に舞台も設えられている。


その舞台扉には金箔とプラチナ箔が使用された「截金」(きりかね)といわれる伝統技能が用いられていて、繊細なラインがとても美しかった。


室内の間仕切りなどに使用する「几帳」



こちらにも羅織物や京縫いや組紐などの伝統技能が用いられている。




飾り金具なども、結びつきを表したデザイン。


東西の建物をつなぐ廊橋


吉野杉が使用された廊橋の船底天井の四隅には、ちょうちょやトンボ、コオロギなどの昆虫の透かし彫りが入っていて可愛い。








廊橋から眺める庭園。


池の一部は、水田をイメージした根引き草が植えられている。
建物の屋根はニッケルとステンレスが使用され、むくり屋根に。


錦鯉が放たれ、


海外からの賓客にはこちらの和舟で、日本伝統文化の舟遊びを楽しんでもらうのだそう。風流だなあ。


船底天井に路地風の設えのされた通路。
京指物の灯篭が並ぶ。





「桐の間」は、和の晩餐室で、正座に慣れない外国人の賓客の為に、掘りごたつ式になっており、全長12mの漆の一枚仕上げのテーブルに、五七の桐の蒔絵が施された座椅子が並ぶ。


天井には吉野杉の一枚板が貼られ、聚楽壁に、五七の桐の文様の入った唐紙などで設えられている。


釘隠しも五七の桐。



次の間では舞や箏の演奏が行われる為に、ライトが仕組まれ、


欄間には「截金」の装飾が施され、欄間の裏と表で
太陽と月のモチーフが表されている。




桐の間から望む庭園風景。

たっぷり90分、見どころが多すぎてやや急ぎ足だったが、
現代の日本の最高峰の伝統工芸技術が詰まった美しい美術館のような迎賓館を堪能することができた~


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マナリ食堂

2023-05-19 | 近代建築&古民家他リノベカフェなど
先週から2ヶ月半ぶりにバドミントンをぼちぼち復帰。
まだ太腿は完治はしてないが、様子を見ながら少しずつ動かしていこうということに。
久しぶりのバドミントンは、やはり楽しかった。運動できる幸せに感謝。

バド友と、久々のランチに池田、東山町の古民家カフェ「マナリ食堂」へ。


元農家の古民家を改装したカフェ。
ゲストハウスも準備中とのこと。


建物は築40年ほどと、それほど古くはないそうだけれど、玄関や廊下の天井には、凝った細工がされていた。





飲食スペース。
お店というより、お家に招かれたような空間で、居心地よくついつい長居してしまった。




ワンプレートの日替わりランチに、

甘酒と苺のスムージーを。

店主さんは、アフリカの音楽に通じ、西アフリカの太鼓、ジャンベの奏者で、太鼓のワークショップもされているそう。


欄間の透かし彫りが豪華な個室。






この後は、近くの友人宅へお茶会の続きに。
私のタイル作品のお得意様でもある友人宅で、玄関やリビングの壁面に飾られたタイル作品を見せてもらって、うれしくて、元気わいた〜



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逸翁美術館&小林一三記念館&五月山児童文化センター

2023-05-08 | 建築巡り・街歩き【大阪】
今年のGWも娘とアフタヌーンティーに出かけた以外は近場で過ごした。
久々、池田の逸翁美術館にも出かけ、小林一三記念館や、五月山児童文化センターへも訪れてきた。


逸翁美術館では、「阪急昭和モダン図鑑」が開催中。
阪急沿線の馴染みのスポット、みのお公園や能勢妙見山、今はなき宝塚動物園、子どもの頃、毎年初詣に訪れてた清荒神などなどを紹介するモダンでレトロなポスターがいっぱい。懐かしい気分になり楽しめた。(撮影禁止)

その後、小林一三記念館へ。
能勢から移築された重厚な長屋門をくぐると現れるハーフティンバーの洋館は、昭和12年に建てられた小林一三の旧邸、「雅俗山荘」。
以前は、こちらが逸翁美術館となっていた。



玄関ホールには、ぶどうの蔓がデザインされたグリルが美しい石貼りの暖炉。

吹き抜けの大階段のある居間は、とてつもなく天井の高い優雅な空間。


 
ピンクで統一された浴室。









庭園から建物を。
庭園には3つの茶室あり。

各部屋に趣向が凝らされた照明器具。

以前のレポ→☆

逸翁美術館から五月山児童文化センターへ行く道すがらにあったアパート建石荘。

たしかに昔からあったなあ。
このタイルを縁取るねじねじ
モールディングタイルには気づいてなかったけど。


ガラスブロックや玄関周りは、ねじねじタイルが縁取る。

2号館の扉が開いてたので、ふと中を覗いたら

モザイクタイルの競演が。

そして、五月山児童文化センターにやってきた。
連続する丸窓、箱を重ねたようなフォルムが面白い。
祖母の家が近くだったので、子どもの頃はよく遊びに来ていた。
昭和48年に建てられたようなので、まだできて間もない頃だったんだなあ。

Twitterで見かけて、面白い建物だったんだなと、あらためてやってきたのだが、
この日は残念ながら休館日。
久々プラネタリウムも見たかったなあ。
またリベンジしたい。



北面は、丸窓ではなく、
真ん中には、非常階段が。





児童文化センターの上には、確か長い滑り台があったはず、、
やっぱりまだあった!
この、滑り台、この辺りでは最も長い滑り台だったのでおもしろくて、当時、何度も繰り返し滑って遊んでたのを懐かしく思い出した。



最後に、旧加島銀行池田支店のインテリアカワムラへ。

内部はこちら

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久しぶりのBBQ

2023-05-08 | 暮らし

コロナ禍以来?!の友人家族とのBBQ。
今回は、子どもたちも皆揃って会えた。
今年の4月から、お互いの子たちも無事社会人に。
子どもたちが幼稚園の時以来の付き合いなので早20年ほど経つのか〜
それぞれ就職した会社の話や、小学校の時には毎年のように一緒に行ってた旅行の思い出話に花が咲いた。

岩塩プレートも登場。


〆スィーツには、白玉だんごを作って、

炭火でこんがりした団子を自家製タレにつけ、みたらし団子にして食べた。


見栄え悪いが、フルーツを盛り沢山入れた寒天ゼリーでお口直し。

GWの終盤、楽しいひとときを過ごせた。
また皆で、元気に集まりたいな。




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