橋本の香のママさんからのタイルトレイ制作レッスンの依頼&旧大徳の建物見学を兼ねて、久しぶりに橋本へやって来た。
橋本の香と(奥西邸)、美香茶楼の間に挟まれたこちら旧妓楼の大徳。
ちょうどママさんが手に入れられた頃に見せて頂いたことがあったが、
玄関にはマットが敷かれ、その上に荷物が山積みで、玄関のタイルは隠れていてよく見えなかった。
今回は、ママさんが一人で玄関をきれいに片付けられ、タイルも見えるようになったということで楽しみにやって来た。
飲食店時代の入口も仕切りの手前に残され、正面には玄関が二つ。
玄関前には、今は亡き静観荘から譲り受けた照明がぴったりと収まってた。
2階へ目をやると、以前にはなかった2枚のステンドグラス。
新しく注文されたものだが、元からあったかのように馴染んでた。
玄関扉を開けると、
正面には松をかたどった透かし彫りの入った丸窓、欄間に格天井。
そしてたたきには、大小さまざま、カラフルな無釉モザイクタイルが
敷き詰められている。
こんなに広かったのか~
茶やベージュの落ち着いたモザイクタイルをベースに、水色や緑、白などの差し色の正方形のモザイクが効いて、とてもカラフルな床。
埃が溜まり、荷物がいっぱいだったスペースをよくここまで一人できれいにされたなあと‥感動。
左手壁面はステンドグラスがゆるやかなアーチを描き、
ステンドグラスは鳥が描かれた左右対称のアールデコ風なデザイン。
下部には、石を模したようなタイルが貼られてる。
色や質感、模様など、石に似せたタイルが面白い。
右手壁面は、飾り窓の下に、蛍光色のような鮮やかなオレンジ系のタイルが貼られてる。
美香茶楼の玄関の一部にも使われていたタイルだ。
様々なタイルとステングラス、彫刻などなど玄関だけでも見どころいっぱい。
そして1階奥の部屋へ。
元ダンスホールの入口扉周りの装飾。
オレンジと白の不透明ガラスが入れられ、欄間の装飾共におしゃれ。
扉は引き戸なのだけど、引手にはライオンがデザインされてた。
こんなライオンの引手は初めて見た。
部屋の突き当りには三連丸窓、川の上のベランダに出る扉を挟んで、大きな丸窓も。
小さな丸窓には小鳥や花が描かれたステンドグラス。
扉の奥は着替えのために使用されていた部屋ではないかとのこと。
大きな鏡は壁に埋め込まれて設置されていた。
鏡には、伏見の酒蔵の社名が。
奥の着替え部屋にもあったステンドグラス。
大きな丸い円柱もあり、下部にはブルーのきれいなタイルも貼られている。
壁の向こうは増築された部屋があるので、この壁を取り去ると、
円柱全体が姿を現すようだ。
ママさんは、今後この壁を取って、元の部屋の姿に戻したいと言われてた。
今後も又楽しみ。
2階へ。
表から見えていたステンドグラスが光を通して鮮やかに浮かび上がる。
華やかな色使いのステンドグラスがデザイン共に雰囲気にぴったり。
お店をされていたころの看板が転がってた。
将来的には、こちらの建物で飲食店をされるとのことなので、
この看板も活かしてほしいな。
タイル貼りの洗浄室。
足元はよく見るとマーブルタイルが貼られてた。
後ほど埃を拭いて写真を撮らせてもらおうと思いつつ、、失念。
2階の一室は、造り付けのベッドのある洋室になっている。
ベッドの装飾、すずらんの絵が描かれた鏡もかわいい。
あちこちに見られると洋風意匠。
ベッドの部屋の色の入った型板ガラス。
まだまだいくつか部屋はあった。
裏手の川へ通じる地下への階段。
まだまだこれから時間をかけて片付けていかねばならないようなお部屋がたくさんあり、修復は本当に大変そうだ。
それらに楽しみながら取り組んでおられるママさんのバイタリティーにはいつもながら感服。。
現在、こちらの旧大徳は公開中で、見学者を募っておられます。
同時にボランティアで掃除などのお手伝いをして下さる方も募集されてます。
見学料二千円。申し込みは09083758761 政倉さんまで。
見学料は建物の修復に充てられます。
修復前の姿を見ることができる貴重な機会にぜひ訪れてみてください。