前回の危険箇所マッピングに続き、今回は現場からの傷病者の搬送訓練です。まず室内でのデモンストレーションや、傷病者の梱包作業の確認です。
まず組合で所有するスケッドストレッッチャーの使い方の紹介。参加の皆さん、なかなか触る機会もないので、これの威力に関しては未知数でしたが、コンパクトに収納出来るので、山岳遭難、スキーパトロール等での使用も増えているようです。
ヘリテイジのレスキューシートも梱包から搬送への所要時間が短く、持っていればかなり要救者への負担が減ります。北海道の国際山岳ガイドの今井さんも同様のシートを作っていますが、HPのトップページにこのレスキューシートの紹介動画がありますので、そちらも参考してもらうと、より分かりやすいかと思います。
レスキューシートの中にスキー板、ボードを敷くことで、単純なツェルト搬送よりも要救者への負担も減りますし、スキーで作る簡易ソリのような強度の良し悪しも関係ありません。
午後からは実際に雪上で、レスキューシートを使っての搬送から開始。
新雪上で実際引っ張ってみると、写真を見て分かるように、結構沈んでいるのでレスキューシートの搬送はパワーが必要です。ただ、ツェルト搬送に比べれば手間もかからず、梱包の出来が悪く搬送中にシートがグダグダになることもほぼないでしょう。
〆は、立木に激突したゲストを処置し、梱包し、搬送するというシミュレーション。室内でのトレーニングとは段違いに難易度が上がります。ファーストエイド、梱包、搬送までを、どんな手順で進めていくと、効率よく安全に出来るかは、こういう訓練をどれだけ経験出来るかだと思います。正解は何通りもあると思います。
最後の搬送はスケッドストレッッチャーを使いましたが、レスキューシートよりも滑走性がありコントロールしやすく沈まない。圧倒的に楽でしたね。
最後は皆さんから意見感想をいただき総括。こういう訓練の中から足りないところが露わになったと思います。各自、足りないスキルをアップし、足りない装備を買い足して、不測の事態にも対応出来るようになっておきましょう。
参加の皆さん、大変お疲れ様でした。