山里寿男先生のスケッチツアーのお手伝いで鳥海山麓へ。
酒田に集合し、お天気が芳しくないので、まず山居倉庫でのスケッチ。建物を描くのはけっこう難しいですね。真剣に先生の話に耳を傾けるお弟子さん。先生の話を聞いてると、テレマークのレッスンにも通じるものがあるように感じます。
山岳画家として長く第一線で活躍されてきた先生です。筆捌きに迷いなし。観察したものを平面に落とし込んで、立体として見せる技。
同じ景色を目の前にしても、出来上がる絵には、やっぱりその人なりの個性が現れます。
今シーズンは残雪少ない鳥海山。難易度も上がりますが、圧倒的景色を前にお弟子さんたちも真剣です。
象潟の蚶満寺にも立ち寄ってみました。史跡にも指定されている庭園も拝観出来て、松尾芭蕉の足跡を肌で感じることが出来ました。タブの木の巨木も神々しく圧倒される存在感でした。
映画「おくりびと」で主人公がチェロを弾いていた月光川の河川敷。見る場所により、大きく形を変える鳥海山。庄内平野に恵みをもたらす豊穣の山。
お天気に恵まれ、良い絵が描けました。
最終日は2体の即身仏で有名な海向寺を拝観。お寺の方に本殿や即身仏をご案内いただき、欲に塗れた心がいっとき清浄なる気持ちになったような気がしました。
昼過ぎからは雨予報。雨降り前に最後のスパートで、山居倉庫の逆サイド(裏側?)をスケッチ。絵を描くにしても、山を歩くにしても、スキーをするにしても、観察する目を養うって大切ですね。
文化の香り高い酒田。松尾芭蕉も足跡を残した象潟。スキーの山としての鳥海山は馴染み深い場所でしたが、じっくり回ってみたら新しい発見もあり、改めて鳥海山麓の素晴らしさを再認識し羨ましくもなりました。良いところだなあ。