南会津流半農半スキー 和泉屋AK.T

夏は南郷トマト農家、冬はテレマークスクール&ガイドの和泉屋AK.T~~
南会津流半農半スキーのブログでーす!

新クラフトビール&工場オープンします!

2024-04-21 19:41:37 | 里山の暮らし

いよいよ南会津マウンテンブルーイングMMtBの新工場と新クラフトビールがお披露目になります!

日時はGW後半の5月3~6日です。場所は今までの工房&タップルームのビアフリッジの目と鼻の先。田島郵便局の会津鉄道踏切すぐそばです。

ここまで来るのには本当にたくさんの苦労があったはず。語っていた夢を着実に実現しているタケちゃんこと関根くんには、まったくリスペクトしかない。

今後は共同開催していた南会津バックカントリーの夕べ、マウンテンツアー&ビアもこの新工場で開催することになりますよ。

みなさんもぜひ!

Facebook ⇒ こちら

南会津マウンテンブルーイングの製造過程で出た麦芽カスは、和泉屋トマト農園の土づくりに役立てています。

この麦芽カスで育ったトマトは、クラフトビア「トマトセゾン」の原料としてふたたびビールへと戻るのです!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月18日 久しぶりのイノシシ

2024-04-19 19:17:25 | 里山の暮らし

4月18日、晴れているのに黄砂でモヤっている畑では、ソメイヨシノが満開となりました!

実際のところ、畑のお隣にある養老施設の敷地にあるソメイヨシノですが、我が桜のように楽しませてもらっています。

昨年よりは3日遅い満開です。

それにしても桜というのは潔い花ですねえ。ぱっと咲いて、ぱっと散る。打ち上げ花火のような、引きずらず往生際よく気持ちの良い咲き方です。なんか見習いたいものです…。

さて、諦めの悪い私は冬眠明けの春熊を求め今日は一人で山に向かいました。

秘密のブナ平を通り抜け、

沢を登り、

いよいよ熊がよく潜んでいる黒木の混ざる岩塊尾根に取り付きます。

岩塊が重なり合っているこのエリアは、大小の穴だらけで熊が身を隠しやすい場所です。

冬眠から醒めた熊は、はじめはこの辺りで足慣らしをして、その後下に移動し日当たりの良い斜面で食べ物を探します。

猟銃を携えているとはいえ、一人この地に踏み込むのはやはり気持ちが良いものではない。

びくびくしながら用心深く登ります。

テーブルマウンテンのようなこのエリアは、岩塊の急登が終わると山頂付近はこのようなブナ平となるのです。

親方が「獲物は雪で獲るんだよ…」というように、雪があると獲物を追いやすい。雪にはしっかりと足跡が残されます。

ん?新しくはないがシカかイノシシが往来した獣道があった。

今度はその近くに新しいイノシシの足跡がある!追いかけてみるか…。

足跡は雪から外れ、雪の無い藪へ消えている。と、その時。その藪の奥でガサガサっと動物が動く音が聞こえた。

なんか居るぞ…。イノシシ?それとも熊か…。緊張しながら猟銃に弾を装填しそなえる。

自分の動きを止めじっと姿が見えるのを待つ。

見えた!イノシシだ!…銃を構えポンっ!。

ハズレた。獲物は猛スピードで横に逃げ去る。銃口の照星を獲物に当て二発目発砲。

小さいイノシシを仕留めました。おそらく近くには大きな親イノシシも居たでしょう。

小さいですが、れっきとした有害獣として町から捕獲許可が出ています。

山の神に感謝の祈り。報告写真を撮り、その場で解体し処理しました。

一連の作業を終え、静かなブナ平でほっと一息。山で食べたカップラーメンはやっぱり旨かった。

イノシシ肉を詰め込んだザックは一段と重く、下りの沢で何度か転びそうになる。あぶねあぶねー汗

日当たりでは早くも美味しそうなコゴミが出始めていた。有り難く頂いていきます!

さらに里へ近づくと、カタクリが満開でした!

春熊は獲れませんでしたが、子イノシシを獲れただけでも気持ちが満たされました。

組織的な巻狩りを行える鉄砲打ちは集まらなくなってしまい、今後はこのような一人忍び猟や二人で勢子&マヂコで猟をすることが普通になるのでしょう。それでも、南会津マタギたちから受け継いだ人と獣の対峙をこれからも細々と続けていこうと思います。

さて、畑では本格稼働に向け着々と圃場のメンテナンス工事を続けてます。

トマト苗の育苗に向けて次の準備も始まります!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月14日 春の熊狩り

2024-04-14 17:01:15 | 里山の暮らし

春の熊狩り…。といってもこの南郷地域で熊猟に出るのは、自分と親方の二人だけになってしまった。

猟師の平均年齢は75歳。さあ、やりますよ!と声をかけても、昨年まではなんとか猟が出来たが今年はもう身体が動かねえ…。今年は雪が無くて気持ちになんねえ…。

いつかこうなるだろうとは思っていたが、その危惧があっという間に来てしまった。そうなるものと思い、今まで親方にはみっちりと熊狩り・山の事を教えてもらっていた。

その親方も今年は本調子ではないようだ。教えてもらうことがこの先そう長くはないだろう。今日も貴重な一日になりそうだ。

親方宅から、直接山へ向かう。

親方は南会津でも一目置かれた南会津マタギだった。今では鉄砲は手放したが、身体は丈夫なので頭領・勢子として今でも猟に向かう。山のこと熊のこと猟のことについては「生き字引」だ。

見渡せる場所に来ると、双眼鏡でじっくりと熊の様子・痕跡をうかがう。この場でもじっくりと自分に教えてくれる。

日当たりのよい斜面ではブナの新芽が吹きだしている。春熊は木に登ってよくこれを食べている。ただ、食べに来るブナと食べに来ないブナがある。このブナがある場所、芽吹くタイミング。これも頭に入れておくこと。

タムシバのつぼみ。これも春熊がよく食べる。ただ、別名ニオイコブシというくらい香りが強い。アロマに使えるほどよい香りなのだが…。

先輩猟師たちは、熊がこの花を食べ始めると肉まで臭くなるので熊狩りを止めるという。

日当たりでは可愛いイワウチワが咲いていた。

さて、いよいよ今日の猟場へたどり着く。この黒木(針葉樹類)が集まるボッチから二手に分かれる。

親方は勢子。自分はマヂコ(射手)。お互いイヤホン付きの無線でやり取りする。ここから緊張が始まる。

熊が遊んでいるであろう眼下の斜面と、潜んでいるであろう黒木の曽根(尾根)。

たった二人の狩りなので、勢子の動きと熊の逃げる方向を鑑み最大公約数的な配置を取る。一本勝負。

雪が消えてしまった山の移動はなかなか大変。

急な斜面のトラバースや下降でよく使うのがこのハイイヌガヤだ。しなるし根張りが強い。昔はこの実を食べていたようだ。

マヂコ場へ到着。やはり雪が全くなく藪が立ってしまい見通しが悪い。これはなかなか難しいぞ…。

親方に準備完了の無線連絡をし、いよいよ追い始まった。

なるべく視界が良い場所を選び、銃口を下に向けじっと待つ。動いてはいけない。

熊が来るであろう方向から自分が見えないようにブナの樹の陰に隠れて待つ…と考えがちだが、「ひょっこりはん」のように樹の陰から覗くものならあっという間に熊に感ずかれ逃げられてしまうのだ。

ブナの樹の前に立って動かなければ、どんな派手なオレンジの狩猟ベストを着ていても熊は樹と間違う。熊は案外目は良くないのだとおもう。

遠く下方から親方の勢子声が弱く強く波のように聞こえてくる。この時間が一番緊張…汗。

ちょっとした動くもの、ガサガサ音に超敏感に。そんな時、ちょっと下方でまだ白毛のウサギが横切った。ウサギには感づかれたかな…。

長い時間、樹のつもりになって鉄砲を構えていたがとうとう親方から「ダメだ、やめっぺ。集合!」の無線が入る。

目印の大きなカツラの樹の下に集合。

はあ~、やっぱりそう簡単には行かないなあ。たった二人の熊狩りは失敗に終わりました。

沢を下って集落へ戻ります。下山後は親方宅でお茶菓子を食べながら次の計画を話し合った。

あと一回、熊狩りをやろうと思う。

畑では準備が始まった。

枯れモダを集めて火を入れる。

灰になったトマトの枯れ樹は、また次のトマトの土となる。

排水溝の泥上げも、この時期の大事な作業。

育苗の準備も始まります!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月5日 熊の偵察

2024-04-05 14:27:26 | 里山の暮らし

畑から伊南川向こうの土手にはすでにフクジュソウが咲いていた。

今年も変わらずしっかりと春がやって来ましたね。

さてそこで気になるのが、山の熊。

先日マタギの親方とそろそろだな、準備すっぺぇ…と話したところ。まずは、一人で足跡などの偵察に行ってみた。

林道の終点に軽トラを置き、そこから歩き出した。

雪の上にはキツネの足跡。その隣に古くてぼやけてしまった大きな足跡が…。

このような大きな足跡に惑わされてはいけない。一見、熊のようだが…。

見る方向を変えたり、前後の足跡をよく観察すると古いカモシカの足跡とわかる。前日のものだろう。

さらに林道を進むと雪も厚く緩んでぬかるので、カンジキを履いた。

林道を外れ猟場に近い森の入る。この小川の先の暗い杉林はよく熊が通る場所だ。

その杉林を過ぎると、大きなミズナラがありここによく熊が入る。(木ヤス)

用心しながら周辺に穴から出て歩き回った足跡がないか、周囲をよく探す。

しかし、痕跡はない。穴に入った「アデ」(穴に入ったというサイン)もない。ナラの木を叩いたりしたが、この冬はこの穴に入らなかったようだ。

用心して弾を込めたが、ここで耳栓を片方落としたことと、インナー手袋を片方落としてしまったことに気づいた。

写真撮ったり、カンジキ履いたり何かと手袋を脱ぎ履きしたのでいつかは落とすものとは想定していたから…。

それにしても猟場下のこのサワグルミの美林はいつ来ても気持ちがよい!

よくこの沢を熊は横切るが、今日は確認できず。

気持ちよさげな場所でお昼のおにぎりとカップラーメンを食べた。

結局、まだこの辺りは熊はそれほど動き出していないのかも。来週また違う場所の行ってみようと思う。

帰り道、無くしたことになんだかモヤモヤしていたが、ありましたー!

帰り道にやっぱり落としていました。笑

そしてさらに戻ると…。

耳栓も見つけましたー!これですべて回収。

熊の足跡は無かったけど、モヤモヤはすっきり!

やはり久しぶりの行動は、忘れ物や落とし物をしやすいねえ。気を付けましょう。

今日はいい足慣らし&試運転となりました。さて来週から本格的に始めましょう。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月30-31日 会津駒ケ岳

2024-03-31 16:02:59 | 

(写真は先日の秋田岩手テレマークツアーより。)

ああ、秋田岩手県境のたおやかな山並み。シールを着け外しなんて煩わしいことしなくていい、ウロコ板ツアー…。

うふふっ、あはは!と軽快に歩き・滑り・転び、テレマークの本質を存分に楽しめる環境にうっとり…。

南会津にもどり、ここ数日その余韻から抜けられずにいた。

そうだ!会津駒から三ツ岩界隈もたおやかな山並みがあるじゃないかっ!

あの軽快なウロコ縦走を企て、ひとまず会津駒を目指した。入山してすぐの沢沿い林道を、登りでご一緒した友人のニッシーさん一行とおしゃべりしながら軽快に進む。

と、最初の30分は軽快だった…。

ヘアピンカーブからの急登は想定内ではあるが、覚悟はしていた。

ウロコは効くはずもなく、持って来たくはなかったが念のため持ってきたワカンを履いて、板はAフレームで担ぐ。

一泊二日を予定しているのでザックは15~16キロ。それに板をかついでいるのでそれ以上…。

ほんとにウロコ縦走って軽快なのか…。

スタートしてから最初の2時間で、うきうき会津駒ウロコツアー!に疑念が生じ始める。

くそみたいな急登を終えヘリポート尾根付近から再びウロコ板を履いて登りだしたが、濡れた腐れ雪にウロコは度々効かず何度もずる剥ける。

ウロコツアーなのでシールは持ってきてない。ウロコツアーにシールは要らない!ここはこだわりたい。

標高1,500m付近からガスの中になった。気温は0℃。上部では風の唸りが聞こえる。

強風と濃いガスで早々と登頂を断念して戻ってくるスキーヤーや登山者もある。

本日と明日の天候予想から、樺太低気圧を中心に日本海から新潟・南東北に回り込む気圧の谷が連続することは分かっていた。

ただ今日は午前中ひとつの谷が通り過ぎ午後から回復するともくろみ、諦めることは考えない。

標高2,060mの駒の小屋に到着。気温ー1℃、南西の風はそれほど強くはないが、ガス濃く視程10mほど。

ここまで4時間45分。標高差1,100m。やっとうきうきウロコツアーの舞台へやって来たのだが、天候が悪い。

まだ12時なので、小屋の影で風を避けながら待つことにした。ちなみに小屋は使用不可。

1,300mのヘリポート付近より上は、この板に着けているバンド式クランポンSKEATSオリジナル60㎜が頑張ってくれた。

ウロコツアーにシールを持たないことにこだわりたい自分は、この軽くてかさばらないクランポンが強い味方だ。

午後1時過ぎまで待ったが回復せず。当初予定していた今日の三ツ岩小屋までの縦走は断念…。

ひとまず、この付近で雪洞泊して明日のチャンスをうかがうことにした。

掘りながら考えた。この会津駒界隈でウロコツアーを楽しむためには、5時間近くのハイクアップ&標高差1,100m以上の労力を掛けなければならないこと。秋田岩手県境エリアの場合、スキー場トップまたは2時間程度のハイクアップで普段着気分で楽しめちゃうこと。

やはり会津駒~三ツ岩界隈のうきうき軽快ウロコツアーは幻想なのか…。

そんなぶつくさ言いながら昭和の炭鉱夫のように黙々掘っていたら、なんと外では一気にガスが抜けてきたではないか!

素晴らしい…。

何度も見る会津駒ではあるが、このような劇的な姿の表し方はまるで「お前、秋田岩手にうつつ抜かしてんじゃねえぞ!」

と魅力をチラつかせられた気分。地元の山に痛く感動させられたのでした。

下界もすっかり見通しがいい。

陽もすっかり傾き、明日の予想外の好天を夢見て雪洞にもぐり込んだ。

ウイスキーをちびりちびり、定番の辻まことの「山からの絵本」を読んで時間をつぶす。

酒と本も欠かせないが、ラジオも欠かせない。山では異常に生活リズムが前倒しになるので早ね深夜起きになってしまう。そんな時はNHKラジオ深夜便が欠かせない。

夜中、家に泥棒が入り出くわして口論&格闘する夢を見た。おそらく雪洞内で迷惑な喚き声を上げていただろうが、共有する人もなく暗いうちに目が覚めた。

外に出ると今朝も濃いガスの中。昨夜には小さい低気圧が抜けたらしく、かなりの強風だったようだ。雪洞の外にはアオモリトドマツの針葉が散らばめられていた。

往生際良く、朝から下山することにした。

雪洞付近は小雪程度だったが、標高を下げるとすぐに雨となった。ウェアは濡れてべったべただ。

1,600mのブナ森まで来たあたりでガス帯を抜けた。しかし、すっかり雨模様。

ぐっさぐさの腐れ雪をがんばってテレマークターンしてみたが、さすがにT4ブーツに15、16キロのザックでは太刀打ちできなかった。

まったくレッスン受講生やガイドゲストさんにお見せ出来ないほどの転がり具合。

身の危険を感じ、ワカンに履き替えた。やっぱり会津駒界隈のウロコ板ツアーにはワカンは必須かなあ…。

林道からは再びウロコ板に履き替え、踏み固められた林道を見違えるようにすいすいと下りてきた。

その先には逆光の石碑と「お疲れさまで…」。

悪天候は仕方ないが、どうも幻想を打ち砕かれて、負けて帰ってきた敗北感。煮え切らない31日の朝でした…。

帰り道、畑に久しぶりに立ち寄ると雪はほとんど消えていました。

さ、あとは熊狩りもしながらトマト作りの準備もしなければですね!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする