すーさんの山日記

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八幡平の登山情報

大黒森管理協同組合 研修会 12/1

2020-12-01 19:58:45 | 

前回の藤村さんのウェビナーに引き続き、今回は八幡平地区にある下倉スキー場、安比高原スキー場のツリーランエリアに関わる危険箇所のマップ化と題しての研修会です。組合員の岩手バックカントリーガイズのこうせいくんが担当で、安比高原、下倉の担当者、組合員のガイドの皆さん(計27名)にご参加いただきまして、ツリーランエリア内の事故事例、危険箇所を地図上に落としていき、どのような対応をしたのか、他地域の事例なども参考に対応策を議論しました。

まず2箇所のスキー場関係者に分かれて、マップ化作業に入ってもらいました。ここ数年、この地域ではインバウンド需要の高まりとともにスキー場のツリーランエリアを拡大していますが、各スキー場とも現場レベルでは、目一杯の対応をしていますが、それが十分かと言われれば、そうとも言えないようです。主にマンパワー不足からくるものですが、このような地域の横の連携を図ることで、その解決策も見えてくることもあるのではないでしょうか。

各エリアに分かれてリスクのマップ化したものを、合同で質疑応答を繰り返し対応策を考えていきました。

危険箇所と言っても、雪崩、道迷い、立木衝突、転落等、地形によりその危険の種類は異なります。幸運にも、今のところツリーランエリア内での重大事故はありませんでしたが、大事に至らない事故は散見されるというような状況です。どちらかといえば、ローカルの人たちが多く滑るエリアであるためか、事故が少ないように思います。地形的に、雪崩リスクの高いツリーランエリアが少ないので、この地域とすると、道迷い、立木への衝突、転落なのどリスクに、まずは十分な対応策を講じていく必要がありそうです。

道迷いに関しては、外周エリアの明確化、地域の統一したフォーマットの表示法の検討。立木衝突に関しては枝払い等で対応することで、リスクは下がり、満足度は上がると考えられます。ただ、現場では通常の日々の細かな作業もあり、ツリーランエリアに対して思うような十分な対応ができないのも事実。現場サイドからすれば、マンパワー不足を訴えます。スキー場パトロール職は誰にでも出来る仕事ではないので、求人を出しても人員確保が難しいということです。市内に大きなスキー場を抱える八幡平市でも、スキーが徐々に日常から離れてしまっている現実を思い知らされます。

やはり地域内の理解と協力が必要です。時間はかかるでしょうけれど、人を育てていきながら、手伝ってもらいながら、地道に裾野を広げて、スキー文化を根付かせていくことが、これから本気で世界基準のスノーリゾートを目指すに当たっては必須だと思いました。決して流行(はやり)ではなく。流行はブームが過ぎれば廃れます。でも文化となれば、そうもならないでしょう。

とまあ、かなり熱のこもった話し合いができたと思います。ご参加の皆様、こうせいくん、今日はありがとうございました。次回は積雪期にツリーランエリアからの傷病者の搬送のシミュレーション、現場での訓練を行う予定です。

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