かねてからの念願だった葛飾北斎所縁の地・長野県小布施町に行ってきました。小布施町は早くから歴史的遺産を活かした街づくりを進めており、実際行って見て納得しました。
江戸時代の町屋造景観を上手に残しながらの街づくり。
博物館、美術館、酒蔵、和菓子屋、お食事処と徒歩圏内に見所が詰まっています。
町の中心部には有料駐車場が整備されていますが、土日祝日は高速を降りてすぐの道の駅からシャトルバスが30分おきに出ています。そういう親切心。
まず来たかった北斎館。小布施では街づくりに町長の手腕あり。
葛飾北斎が描いた北斎漫画の実物も展示され、企画展も面白かった。
北斎が描いた祭屋台の天井絵。これが見たかった。
北斎と言えば浮世絵。浮世絵は版元の意向によって描くものが決まってしまう。浮世絵は多色刷りの版画ですが、晩年の北斎は肉筆画の作品を多く残し、そのパトロンとなったのが小布施の豪商高井鴻山。
その高井鴻山記念館。高井鴻山は豪商でありながらも北斎のパトロンでもあり、自ら筆をとり絵を描き、書をしたため、一級の文化人でもありました。
最後に岩松院。立派な仁王門をくぐると御本堂。
ここの御本堂の天井絵が89歳の北斎が描いたとされる「八方睨み鳳凰図」。撮影は禁止です。高井鴻山というパトロンを得て、江戸から250kmの道のりを往復した、「画狂老人」の傑作をしっかり目に焼き付けてきました。VRのテクノロジーも、もはやついていけないところまで行っちゃってますが、やっぱりその場所に行って本物を見なければいけないですね。