今週末は、山の気象予報の第一人者であります、猪熊隆之さんを八幡平へお招きしてのお天気講座でした。
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まず初日は、県民の森フォレストアイでの机上講習。パワーポイントを使い、参加者には分厚い資料もお配りし、山の気象の基本的なところや、山岳気象遭難が発生する場合の気象の傾向であったり、専門家ならではの視点から、かなり良いお話を聞くことができました。
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翌日は、お天気ハイキング。前日の猪熊さんの予想通り、明け方からお昼にかけてはそのようなお天気となり、専門家の凄さを実感!
まず、皆さんにはラスティーハウスに集合していただき、風向きや雲の形をしっかり観察して、朝一の気象データから得られる情報で、今日の八幡平山頂付近のお天気の傾向を推測します。
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普通の天気予報なら、八幡平市は「晴れ」ですが、見返り峠まで行けばガスで視界も悪く、風も強い状態。
雲の形や流れ、ヤマテンの詳しい気象情報から得られる手がかりから、今日の気象の傾向を詳しく解説してくれます。
登山中、何度か訪れるターニングポイントで、観察の結果得られた気象情報を考慮しながら、間違いのない選択で遭難を避けなければなりません。
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よく観察することで、得られる情報がたくさんあります。朝一に入手した気象情報と合わせてみれば、原因と結果がよく分かります。
データも大切ですが、見ること、感じること、雲の気持ちになることも大切。
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一行は見返り峠から八幡平山頂へ。八幡平山頂の展望デッキに上がってみると、やはり風の当たり具合が違います。樹林帯によって、風は弱まるんですね。
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今日は、黒谷地までの縦走を予定していましたが、陵雲荘まで行って休憩の後、見返り峠へ引き返すことにしました。
今回の縦走コースの中では、陵雲荘が最後のターニングポイント。行くか戻るかの最終的な判断をする場所です。
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徐々に視界は開けてきます。ガスの中から浮かび上がるトドマツ林は幻想的です。
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お天気は徐々に回復傾向にあるようでしたが、別な種類の雲も見たいので、少し岩手県側へ戻り御在所沼へ。
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日本海から奥羽山脈主稜を駆け上がり八幡平山頂付近に発生した雲は、太平洋側へ駆け下りると蒸発して無くなります。
気象の基本的な仕組みを理解していると、こういうことも納得できます。
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御在所からは、また別な理由から発生する雲も観察出来て、これまた良かった。その筋の専門家に話を聞くことは、とても大切なことかと思います。テレマークも一緒かなあ・・・。
机上講習、お天気ハイキング、ご参加いただきました皆様、まことにありがとうございました。
講師の猪熊さん、サポートの平山さん、澤田さん、宿泊のほうでご協力いただいた伊藤さん、ありがとうございました。
こういう、有名講師をお招きして行う講座は、私自身初めての試みでしたので、至らない点も多々あったと思いますが、今回の反省を踏まえて次回の企画はさらに良いものにしていきたいと思います。
また、八幡平温泉郷周辺の学習施設を利用したり、宿泊へ繋げたりしながら、おこがましくも地元の活性化のお役に立ちたいと考えております。
皆様、今後ともよろしくお願いします。