元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

黒と金の万年筆

2011-12-20 | 仕事について

私の場合でしかないけれど、男は40歳を迎えると様々な変化が急激にやってきます。

急に体力がなくなって、寝不足が翌日に響いたり、肩や腕が痛くなり始めたり。

心境の変化としては、人生を折り返した感を感じ自分の存在の終末について考え始めたり。

そういった体や心境の変化とともに、今まで思ってもみなかった黒と金の万年筆が好きになるというすごい変化が訪れます。

ついこの前までの30代までは黒金などあり得ない、金具はシルバーでないと嫌だと思っていて、黒金には昔からの惰性で作られてきた無難なカラーリングという印象を持っていたのに。

しかし、40歳を迎えて急に黒金に、ただの色の組み合わせではない、メッセージを感じるようになりました。

そのメッセージは完全には解読できていませんが、これも最近の変化ですが男っぽいものへの憧れからくる、男の持ち物たる姿や世界観への理解なのかと思っています。

黒金の万年筆には、そんな奥深さがあって、例えば国産の万年筆メーカーなどは黒金の万年筆を主力にしているのは大人の男の持ち物ということを強く意識していたのだと気付きました。

今まで嫌っていた黒金の万年筆に急激に惹かれて、万年筆が少しずつ黒金になっています。

黒金メッセージの解読は引き続き行いたいと思っています。