元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

自営業者

2009-12-27 | 仕事について
今年は早かったと思うと同時に、やっと終わったという安堵感を持っています。
中小企業の経営者の方のほとんどは、昨年あたりからの不景気以降、私と同じような感想を月が締まるたびに、年が終わるたびにお持ちだと思います。
世間は大変な厳しい状況だということは、テレビ、新聞などで見聞きしますので、次は自分の所かもしれないと心配してしまうのは当然で、常に何かから逃げているような感覚を覚えます。
先ほどのやっと今年も終わったという感想は、今年も不景気に飲み込まれることなく年を越すことができたという正直な感想なのです。
経営悪化やその他の要因で常に失職の心配のある私たち個人事業者はそういった心配事をなるべく考えないようにして、それを紛らわせるように毎日暮らしています。
そんな考え込むめばどんどん深みにはまってしまうことを考えても仕方がないことも分かっているのです。
先日、打ち合わせのような忘年会を神戸のイタリアンの老舗ドンナロイヤで、大和出版印刷、分度器ドットコム、当店の3社でしましたが、そこは今までのサラリーマン生活では決して立ち入ることのできない店ですが、油断すると飲み込まれてしまうような心配事と引き換えにそういった華やかな時間も持つことができているのです。

たまにうたた寝をした時などに、家族3人で軽自動車に乗って毎週休みのたびに近所のサティへ行って、それで満足していた頃のことを思い出します。
何も買えないけれど、気楽で平和な日々でした。
それは遠い日の懐かしい思い出として振り返りますが、戻りたいと思うことはありません。
自分の技量、責任で暮らしの糧を得ることはすごく自然なことで、そのやり方を自分で決めることができる今の仕事の仕方が私には合っているようです。