元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

オリジナルでありたい

2009-12-18 | 仕事について
何かのコピーやスタイルやデザインだけを真似したものではなく、オリジナルであるものを身に付けたり、持ち物として選びたいという願望が強くなっています。
オリジナルである物には、そのデザインなどの見た目だけでなく、物作りの考え方や思想が込められています。
それを使う人の人物像やライフスタイルも考慮されていて、物作りとは、自分達がターゲットとする人たちをできることで幸せにしたいという願望を形にする仕事だと思うからです。
お金儲けよりも先にそういった思想のある商品はきっと長く使い続けることができて、多くの人を幸せにすることができるから、いつまでもスタンダードであり続けることができるのでしょう。
それほどたくさん買うわけではありませんが、自分の価値観にピッタリと合った物を扱っていて、居心地の良いと思えるやっと見つけた服屋さんでそんなことを教えてもらいました。
物作りではありませんが、物を販売する私たちのような店の仕事も同じで、以前は仕事のヒントやお手本を探して、大阪や東京の有名な店を見て回ったりしていましたが、そういったことは自分の仕事においてはあまり役に立たないことだと最近気付きました。
世の中にはお手本などなく、それを探しているうちはオリジナルにはなることはできず、他の人と同じベクトル上で競合してしまう、消耗戦のような競争に巻き込まれてしまう存在でしかありません。
他の人とは違うやり方で仕事をしていかないとオリジナルになることはできない、お手本がないことで不安に感じることがあるかもしれませんがそれが自分達の安全を守る唯一の方法なのかもしれないと考えています。