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響いた(てる)言葉(5)

2022年09月18日 10時08分46秒 | 響いた(てる)言葉(本)
      響いた(てる)言葉(4)

2022.09.18 16日朝日朝刊  鷲田清一 「折々のことば」2500回寄稿に向けて
  ことばがまるでうぶ毛を失くしたかのように、むき出しで人にぶつかるようになった。
  露骨な差別や捨てぜりふ、居直りとして礫のように投げつけられたり、
  アリバイや言い逃れ、ときに隠れ蓑として巧みに操られたりする場面に、
  路上で、報道で、頻繁にふれる。
  同じことの裏返しともいえようが、
             ことばが現実の前でうなだれる逆の光景もよく目にする。
  声を上げたところで何も変わらない、聞いてももらえないと、
  ことばの無力にひしがれ、口をつぐんでしまう人。
  ことばに何かを託すことをあらかじめ断念した人々。
  ことばの暴力と無力。 ことばの横暴とことばの喪失。

2022.08.12 朝日朝刊 「山腰修三のメディア私評」で 
                    山腰修三 慶応大学 政治社会学教授
  安倍さん銃撃事件、続く「旧統一教会問題」で「民主主義の危機」が語られてるが、
  それぞれ別事象として語られてるケースが多い。共通する、底流してる時代の本質を
  見るべき だとして
 「一般の人の不満や要求を政治につなげる回路たるべき組織や制度が徐々に衰退し、
  民意は漂流を始めてる。(中略) こうした状況は現代社会に置いて、今回のような
  暴力だけでなく、ポピュリズムや陰謀諭が活性化する条件を形成することになる。」 

2022.07.21 朝日朝刊 「元首相銃撃 いま問われるもの」 で 
                    日本綜合研究所会長 寺島実郎さんが
 「民主主義は 人間が自らの社会の意思決定に参加することです。人間の持つ意思決定力を
  信頼しないと成り立たない制度です。
  ものごとの全体を知ろうとすることで自己決定力を取り戻す努力を続けるしかないと思い
  ます。 社会は自分達の意志で変えられるのです。」

2022.07.19 朝日朝刊 「元首相銃撃 いま問われるもの」 で 社会学者 宮台真司さんが
 「容疑者のような寄る辺なき個人を1人でも多く社会に包摂し、感情的な凶行を起こしたり、
  過激な主張の政治・宗教団体に吸い寄せられたりしないで済む暮らしを送れるように、
  互いに声を掛け合う人間関係を身の回りで築く実践を粘り強く続けないと、
  事件はまた起こりうる。」

2022.05.27 朝日朝刊 「交論」’軍事が語られる日常’ 欄で 早稲田大学 水島朝穂教授
  ウクライナを見て、軍事諭がいろいろ語られる我が国の現状を見て
   「不安だから変えるというのでは、客観的な安全保障ではなく、
                   主観的な『安心保障』になってしまう」
  同欄で 拓殖大学 佐藤丙午教授
   「日本人はリアルより願望で考える。軍事という現実によってではなく、
             こうありたいという基本で物事を考える性格がある。」

2022.05.18 朝日朝刊 「多事奏論」  編集委員 高橋純子氏が
                     我が国を「ブレーキが弱い国」と評して
  「彼等は往々にして、戦争はいけないが・・・・、と前置きして語りだす。
   しかし、『戦争はいけない』に『が』や『けれど』を接続させるから、つるり戦争の方へ
   と滑ってしまう。『戦争はいけない。』。 まずはそう言い切ること。 小さな『。』の
   上にかじりついてでも考え抜くことができるか否か。そこが今問われていると思う。」

2022.04.12 朝日朝刊 「折々のことば」欄  映画評論家 淀川長治氏のことば
  「学校以外の勉強のところでもっと遊んで、
              豊かな心の楽しみを持つようになることが大事」

2022.02.18 朝日 耕論面 「国民的議論 できるもの?」 の中で

  「リスクの許容 社会で解を」と題して  科学ライター 伊藤浩志

  「国民的議論」とは「何をリスクとし、どこまで許容するのか」を
             「社会全体で議論し、最適解を模索する行為」と解説し、 
    「リスク」とは 「自分が大切にする価値を失う可能性」と定義した上で、
  「一般人は『失いたくない価値とは何か』をはっきり言葉にする。
     科学者はそれに耳を傾け、リスクを見積もり、複数の選択肢を示す。
       最後に政治家がその中から1つを選び、結果に責任をとる。」

2022.02.15 朝日1/12朝刊 「多事奏論」

  「うしろめたさを行動に」 と題して  岡崎明子 科学医療部次長

  「家庭環境によって行く学校が分かれ、障害がある人は『この枠で生きてください』と、
   施設に押し込められる。人と人との出会いが綺麗に整理され、うしろめたさが喚起され
   る状況が回避されています。」
   人は「自分に関係ない人」を見なかったことにして、
                  心を揺さぶられない方が楽に生きられるからです。

2022.01.25 朝日25日朝刊 「折々のことば」

  「今日 政治的であるということは、政治するということをしか意味しない』
                       福田恒存 「藝術とは何か」 より

   著者は戦後まもなく、この国の政治がたどり始めている途を憂えた。
   人は支配側にまわろうとする。すると政治が政治家のためのものになる。
   もはや公僕や市民の代理人ではなく、民の不幸に慟哭する者、民の飢えや貧困を防ぐ者、
   民が眠っている間その安全に尽くす者にはなろうともせず。
コメント (11)
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