今日も一期一会

「本が好き♪図書館ブログ」のタイトル変更
本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

イルミネーション

2019-12-07 | いろいろ
都内はクリスマスイルミネーションが美しい季節になりましたが、この近隣ではあまり見られず、
クリスマスムードが皆無で淋しい・・・と思っていたら、近くに穴場がありました!

夫が「意外なところでイルミネーションをしていて驚いた!」と言うので、行ってみました。
夜、車の行き来も、街灯も少ない農道を走っていくと、突然きらびやかなイルミネーションが!
おおぉー!なかなか広い場所がデコレーションされているではありませんか。

暗い中を車で走っていたのでどのあたりか良くわかりませんでしたが、
深谷市の血洗島あたり、そう、ここは渋沢栄一生誕の地です。
旧渋沢邸「中の家」隣の「青淵(せいえん)公園」がイルミネーションによって飾られていました。
渋沢栄一(深谷市出身 日本資本主義の父 多くの企業設立や教育にも貢献。理化学研究所の創立者)
塙保己一(本庄市児玉町出身 江戸時代の盲目の国学者で『群書類従』『続群書類従』を編纂した)
荻野吟子(熊谷市妻沼町出身 官営の女医1号 女性が医者の試験を受けられる道筋を切り開いた)
は埼玉の三偉人と言われでいます。、
令和3年(2021年)には渋沢栄一を主人公としたNHK大河ドラマ『青天を衝け』(吉沢亮くん主演♡)が放送予定、
また令和6年(2024年)より新紙幣一万円札の顔となります!
 
看板によると、第6回となるこのイルミネーションは地元の自治会&企業によって実施されているようで、
すぐそばの小学校の子どもたちによるデザインのものもありました。
 
下の水に写る光がとても綺麗です☆
商業ベースではなく、素朴な感じで手作り感たっぷり、光が温かい気がしました。

途中で寄った道の駅では、渋沢栄一の一万円札のタオルやTシャツ、文房具、お菓子も売られているなど、
地元は大変盛り上がっています。
地元深谷市の方々、そして埼玉県民の誇りです。

読解力

2019-12-04 | 図書館
2018年のPISA(OECD 生徒の学習到達度調査)の結果がニュースとなっています。
(画像は本校に入れている各社の朝刊1面)
79か国・地域の中で、日本は「読解力」が15位(前回8位)、「数学的応用力」が6位(同5位)、
「科学的応用力」は5位(同2位)と全3分野で順位を下げ、
特に読解力の低下が著しい、と・・・
あ~またこれで教育現場(特に国語科)が大変なことになるなぁ…と思ってしまいました。

以下、私見です。いろいろご批判もあるでしょうが…。

生徒にどうやって読書を勧めるか苦労している私は、生徒の読書量の減少を実感しています。
なぜ本を読まないのか聞くと「時間がない」「面倒くさい」が大半、
時間がないのは、勉強や部活で忙しいのと、SNSやゲームに時間が取られているようです。
でも、それは子どもに限ったことではなく、大人も同じかもしれません。
このテストで「2006年PISAショック」と話題になった年代は今30歳前後のゆとり世代、
そこから「脱ゆとり教育」を実施してきた日本でしたが、結果は芳しくなかったですね。

日本語はわかるのでいつか自然に言語力や読解力が身に付く、というものではなく、
「読解力」もスポーツなどと同じようにトレーニングが必要です。
文字だけの文章を読みすすめるというのは、そもそも面倒くさく大変なことです。
新しい言葉を知り(読書)、使ってみて(会話や作文)、批判・評価され(添削)、
日ごろからたくさんの言葉に触れ、言葉を使って生活することが大切と思います。
(絵や記号、スタンプ、動画ばかりではなく)
言語能力は学校だけで一朝一夕に身に付くものではなく、
家庭での幼児の頃からの「言語生活」の積み重ねもあってのものでしょう。
「早く」よりも「丁寧な」言語生活を送る、難しいけれども地道な努力が必要です。
先日読んだ新井紀子 著『AIに負けない子どもを育てる』も読解力育成について参考になります。

ただ、日本人にはこのPISAの読解力テストが向かないのかなぁ、とも思います。
テストは、情報の真偽を検証したり、自分の意見を自分の言葉で述べなければなりません。
日本は古来より、言葉にせずとも「以心伝心」「空気を読む」「忖度」が推奨され、
「同調圧力」という言葉があるくらい他と同じであることの方が良しとされます。
言葉に出して批判したり、他と違う自分の意見を堂々と言う場はほとんどありません。
友だちとが難しいなら、家族で(冷静に)討論しあうというのは?
また、人が好い国民性なので、書いてあることは真実だと信じてしまいがち、
メディアリテラシー」能力もこれから必要ですね。
教育現場でICT化が遅れておりコンピューターを使った試験に不慣れ、との意見もあるようです。

11月の読書は以下の7冊、これで今年74冊読了です。

『神様の暇つぶし』 千早茜 (文藝春秋)
『落日』 湊かなえ (角川春樹事務所)
『いるいないみらい』 窪美澄 (KADOKAWA)
『人間の本性』 丹羽宇一郎 (幻冬舎新書)
『欺す衆生』 月村了衛 (新潮社)
『マタタビ町は猫びより』 田丸雅智 (辰巳出版)
『ひとり老後、賢く楽しむ』 岸本葉子 (文嚮社)

すでに紹介した本もありますが、面白かったのは千早茜 著『神様の暇つぶし』
実に人間くさいドロドロの恋愛小説、こんな熱い気持ちしばらく忘れておりました!

図書館だより「Library News 12月号」

2019-12-02 | 司書室より
図書館だより「Library News 12月号」を配信しました。
こちらです。Yahoo版 Google版

今月号の特集は「君に贈る本大賞 元気をくれる本BEST20!」
このブログでは読書週間の時にすでに記事にしていますが、今回は20位までを紹介します。

1位 『友だち幻想』 菅野仁 筑摩プリマ―新書
2位 『きみの友だち』 重松清 新潮文庫
3位 『友情』 武者小路実篤
4位 『走れメロス』 太宰治
5位 『かがみの孤城』 辻村深月 ポプラ社
6位 『本屋さんのダイアナ』 柚木麻子 新潮文庫
7位 『バッテリー』 あさのあつこ 角川つばさ文庫
8位 『武士道シックスティーン』 誉田哲也 文春文庫
8位 『ぼくらの七日間戦争』 宗田理 角川つばさ文庫 
10位 『スタンド・バイ・ミー』 スティーブン・キング 新潮文庫
10位 『夏の庭』 湯本香樹実 新潮文庫
12位 『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』山中伸弥 
13位 『銀河鉄道の夜』宮沢賢治 
   『4TEEN』石田衣良 
   『桐島、部活やめるってよ』朝井リョウ 
   『いちご同盟』三田誠広 
   『君の膵臓を食べたい』住野よる 
18位 『十五少年漂流記』ジュール・ヴェルヌ 
19位 『何者』朝井リョウ 
   『エイジ』重松清

部活動を引退し進路が決まった3年生には、卒業までにこれらの本を是非読んでもらいたいです。
やっと時間が出来た今、これからの4か月を有効に使って欲しい!

今月の作家は、今年生誕120年となるアーネスト・ミラー・ヘミングウェイを取り上げました。
先日、図書館で生徒から「おススメの英米文学を教えてください」とお願いされ、
短い作品が良いというので、久し振りにヘミングウェイの『老人と海』を思い出しました。
1954年にノーベル文学賞を受賞。
若い頃『老人と海』を読み結末にあっけにとられましたが、今読んだらきっと違う感想を持つかもしれません。

2年生は修学旅行から帰って来ました。
旅行中に沖縄県庁を訪問し、首里城の再建・復興の一部として修学旅行団(2学年)より寄付をお渡ししたそうで、
こちらのネットニュースに写真入りで取り上げられました。
心に残った修学旅行になったことでしょう。

朗読ライブ

2019-12-01 | 本の紹介
今日は、お気に入りのトマトカレーのお店での『吉野弘の詩を奏でる』という朗読ライブに、
朗読者の一人として参加させていただきました。

私は吉野弘さんの詩が好きで、しかも詩の朗読に合わせて宮澤達也氏がギター演奏して下さるとのこと!
何度もライブを聴きに行っている宮澤達也さんが私の詩の朗読に合わせて演奏して下さるなんて、
こんな機会でもなければ滅多にあるものではありません。
好きな詩とギター演奏につられて参加に手を上げてみたものの、自分の「朗読」を良く考えていなかった・・・

吉野弘さんの詩をたくさん知っていますが、さてどの詩を読もう、と詩集一冊を改めて読み直し、
「やはりお嬢さんの奈々子さんのお店で読むのなら。」と「奈々子に」を選びました。
娘の「菜々子」が生まれた時にこの詩を読み、
詩の中の「お前に多くを期待しないだろう。」という一節に衝撃を受けました。
まだ25歳だった私、初めての子ども、希望のかたまりのような我が子に明るい未来を期待していた私は、
吉野さんのように「多くを期待しない」とはとても言えない!
「自分を愛する」よりも「人から愛されて欲しい」とも思っていました。

でも、私も年を経て、孫が生まれた時にまさにこの詩の気持ちとぴったり重なったのです。
生きているだけで、健康でいるだけで素晴らしい、ありがたい。
詩の中の「自分を愛する心」は、昨今の教育界で盛んに言われている「自己肯定感」に他なりません。
親や他人のためではなく、自分のために自分の人生を精一杯生きることで、他人への思いも生まれる、
年を経てこの詩の素晴らしさがますますわかった気がして、心を込めて読ませていただきました。
緊張の中、読むのに夢中で自分の事で精一杯、せっかくの宮澤さんの音楽を聴く余裕がなく残念!
DVDを楽しみに待ちましょう♪

朗読者は12名、参加者は30名を超え、その中には詩人の方3も名、都内や神奈川など遠くからもいらしていました。
朗読者が選ばれた詩も朗読の仕方も、本当にその方にあっていると感じがしてとても楽しかったです。
途中には奈々子さんによる吉野弘さんのお話や、宮澤さんによるギターライブもあり盛りだくさん!
画像は、司会をして下さった詩人の市川恵子さんとギタリストの宮澤達也さん。
 
あまり耳にしない「朗読ライブ」をやり終えた奈々子さんと参加者の方々からはもう次回への話が出ていました。
私自身の朗読に関しては決して出来が良かったわけではなく反省しきりですが、学んだことも多く、
今は終わった清々しさでいっぱい、背中に乗っていた重いものが取れた気がします。
プロの方の完成した形はもちろん素晴らしいですが、
素人たち(含私)が真摯な姿勢で精一杯頑張っていることにも心を動かされた冬の午後でした。