千代田区立日比谷図書文化館の展覧会に行って来ました。
「藤田嗣治 本のしごと 日本での装幀を中心に」
藤田嗣治が好き、その藤田が手がけた「本の仕事」というこの展覧会に興味津々、
おまけに他の図書館の様子を見られるとは、なんと楽しい展覧会♪
1913年にパリに渡った世界的な画家、藤田嗣治がフランスと日本で手がけた挿画本や装幀、
さらに雑誌の表紙画など多くの「本のしごと」が展示されておりました。
パリ時代には、ジャン・コクトーやポール・クローデルなどの本に挿絵や表紙を描いています!
その後1933年から1949年まで日本で暮らしていた時には、
菊池寛・横光利一・岡本かの子・西條八十などの文学者、詩人、文化人たちと協働し挿画本の仕事を続けました。
興味深かったのは、横光利一著の新聞小説の挿絵も描いていたということ!
それから、『婦人画報』『婦人之友』『スタイル』など雑誌の表紙、これらはおしゃれです♪
戦後フランスに戻ってからの豪華装幀本には、今まで見たことがある「職業シリーズ」の絵などがありました。
この展覧会の監修をされた林洋子先生のこの本を読み終えてから行きたかったのですが…
今年はレオナール・フジタが渡仏してから100年、各地で様々な催し物があるようです。
地下1階、地上4階建ての図書館は広々として、綺麗で、蔵書も素晴らしく夢の世界。
外には緑あふれる日比谷公園、お腹がすいたら館内のお洒落なイタリアンやカフェで憩えます。
「海老とアボカドのバジルソースパスタ」美味しかった♪
レストランとカフェでは館内の本を貸し出し手続きなしで持ち込み読むことができます。
4階には2時間300円で借りられる「特別研究席」なる部屋があり、
上質なデスク環境、電源コンセント・有線LANコネクタ付・全席有線・無線LAN環境完備、
内田嘉吉文庫や和本をはじめとする、特別研究室の貴重な古書約2万冊が見られます。
大学の卒業論文を書いている時には、大学図書館や県内の図書館では資料が足りなくて、
国立国会図書館や都立中央図書館、新宿図書館などへ足しげく通っていましたが、
今の大学生はインターネットもあるし、そんな経験もしないのかしら・・・?
残念なことです。
一日中図書館に居たい思いを断ち切って、その後、公園内を散歩しながら出光美術館へ。
好きな焼き物の展覧会が開催中だったので行って来ました。
「古染付(こそめつけ)と祥瑞(しょんずい)――日本人の愛した〈青〉の茶陶」
室町時代後期にわび茶が確立すると、茶人の間でそれに合う道具を求められるようになります。
中国陶磁も、日本人の感覚に合ったものを選んだり、注文して制作させたりすることが始まりました。
その代表的な焼き物が、明時代末期の中国・景徳鎮民窯で焼かれた、
青花(染付)を中心とする「古染付・祥瑞」と呼ばれる一群の焼き物です。
古染付は手作り感たっぷりで、同じ文様でも微妙に線の形や色が違うのがかえって面白かったです。
水指、花入れ、向付、茶碗、等、青の茶陶は爽やかでこの時期に合いますね。